Kindle出版のやり方が分かりにくいのは、工程が難しいからではなく全体像が見えないからだと思っています。アカウント作成から出版ボタンを押したあとまで、私が実際に踏んだ順に5つの工程として書き出しました。

支度中…
Kindle出版のやり方が分かりにくいのは、工程が難しいからではなく全体像が見えないからだと思っています。アカウント作成から出版ボタンを押したあとまで、私が実際に踏んだ順に5つの工程として書き出しました。
Kindle出版の費用は本当に0円か|内訳を全部書き出した
Kindle出版は0円で始められる、とよく言われます。実際そのとおりなのですが、出してみると「これは費用だな」と感じる場面がいくつかありました。かかるお金とかからないお金を、公式の数字を引きながら全部書き出してみます。
一人で、出さなくていい
KDPは「一人で本を出せる時代」をつくりました。でも、一人は心細い。原稿を誰にも見てもらえない、これでいいのか分からない——その心細さを、少しずつ仕組みで埋めています。寺子屋がまた小さく変わった話。
世の中のニュースを、追いかけなくなった
毎朝ニュースアプリを一時間眺めていた頃と、朝は開かなくなった今。情報を追う量が減ったら、書けることは減るのだろうか。しばらく試してみて、思ったことを書きます。
ほんの寺子屋は、師匠の伴走と仲間との学び合いで自分の本を世に出す出版コミュニティ。 気になったら、まずは見習いから覗いてみてください。
「本を書きたいんですが、何から始めればいいですか」
これも面談でよく聞かれます。答えるたびに思うのは、Kindle出版のやり方が分かりにくいのは工程が難しいからではなく、全体像が見えないからだということです。一つひとつは、慣れれば数十分で終わる作業ばかりです。ただ、それが何個あって、どの順番で、どこに時間がかかるのかを誰も教えてくれない。だから最初の一歩が重くなる。私が実際に踏んだ順に、最初から最後まで書き出してみます。
Kindle出版のやり方を工程に分けると、こうなります。
このうち、1と4と5は合わせても数時間で終わります。3は数日。圧倒的に時間がかかるのは2の原稿です。
つまりKindle出版のやり方でつまずくとしたら、手続きではなく原稿です。手続きのほうを不安がって足踏みしている人が多いのですが、そこは実はいちばん軽い工程でした。
私の一冊目は、原稿に3ヶ月かかりました。手続きは全部合わせて半日です。
この比率を先に知っておくと、気持ちの持ちようが変わります。KDPの管理画面の使い方を勉強するより、今日400字書いたほうが出版に近づきます。
Kindle Direct Publishingのアカウント作成は無料です。普段のAmazonアカウントでそのまま入れます。
登録で入力するのは、著者または出版社の情報、印税の振込先の銀行口座、そして税に関する情報の3つです。
ここが唯一、少し面倒なところです。
銀行口座は、支店名や口座名義をカタカナで正確に入れる必要があります。ゆうちょ銀行を使う場合は、通帳に書かれている記号番号ではなく、振込用の店名と口座番号に読み替える必要があります。ゆうちょのサイトで変換できます。
税務情報の入力では、米国の税務に関する質問が出てきます。日本在住で日本のマイナンバーを持っているなら、その旨を選んで進めれば、日米租税条約によって米国での源泉徴収が軽減されます。ここを飛ばすと、本来引かれなくていい税金が引かれます。私は最初、質問の意味が分からず一度手を止めましたが、画面の指示どおりに答えるだけでした。
Kindle出版のやり方を調べていると、原稿の形式で悩む人がいます。結論から言うと、何でも大丈夫です。
Wordでも、Googleドキュメントでも、テキストエディタでも構いません。KDPは無料のKindle Createも配っていて、これを使えば見出しや目次の設定が画面上でできます。EPUBで作れる人はEPUBでも構いません。
大事なのは形式ではなく、見出しの階層がきちんと付いていることです。ここが揃っていれば、電子書籍の目次は自動で生成されます。
原稿が終わらない理由は、だいたい2つに絞られます。
ひとつは、最初から順番に書こうとすること。書きやすい章から書いて後で並べ替えたほうが、はるかに早く終わります。
もうひとつは、書きながら直すこと。一度通しで書き切ってから直すほうが速い。私は最初の一冊で第1章を7回書き直し、第2章に入るまでに1ヶ月使いました。二冊目からは、下手でもいいから最後まで書くようにしています。
文字数の目安については別の回で詳しく書きますが、Kindle出版に最低文字数の規定はありません。
電子書籍の表紙画像の必要条件に、はっきり数字が書かれています。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| ファイル形式 | TIFF または JPEG |
| 推奨サイズ | 高さ2,560ピクセル、幅1,600ピクセル |
| 最小サイズ | 高さ1,000ピクセル、幅625ピクセル |
| 縦横比 | 1.6:1以上 |
| カラー | RGB |
| ファイルサイズ | 50MB未満 |
公式には「3〜4ピクセルの細い薄灰色の枠線を追加することをお勧めします」とも書かれています。白い背景の表紙が、白いストア画面の中で溶けてしまうのを防ぐためです。
自分で作れば0円、外注すれば数千円から数万円。ここは費用の回に詳しく書きました。
やり方としてどちらが正しいということはありません。ただ、表紙で手を抜かないという一点だけは共通です。読者が最初に見るのは親指の爪ほどのサムネイルで、そこで選ばれなければ中身は読まれません。
管理画面で入力するのは、タイトル、サブタイトル、著者名、内容紹介、キーワード、カテゴリ、価格、そして原稿と表紙のアップロードです。
内容紹介は、Amazonの商品ページに出る紹介文です。ここは書店で言えば帯にあたる部分で、意外と読まれます。あとから何度でも直せるので、最初から完璧にしなくて構いません。
キーワードは7つまで登録できます。ここに何を入れるかで、Kindleストアの中での見つかりやすさが変わります。
コツは、タイトルに入っている言葉を繰り返さないことです。タイトルと内容紹介の文字列はすでに検索の対象になっているので、キーワード欄には、タイトルに入れられなかった言い換えや、読者が使いそうな別の言葉を入れます。
カテゴリは、大きすぎるところを選ばないほうがいいと感じています。母数の大きいカテゴリで100位に埋もれるより、狭いカテゴリで上位に出たほうが、読者の目に触れます。
出版ボタンを押しても、すぐには並びません。KDPのタイムラインには、電子書籍の詳細ページは72時間以内に表示されると書かれています。表紙のサムネイルも同じく72時間以内です。
ペーパーバックはもう少しかかります。Amazon.com以外のマーケットプレイスでは5日以内、内容の少ない本の場合は最大で10営業日かかることがあると記載されています。
押した直後に検索しても出てこないのは正常です。私は一冊目のとき、30分おきに検索して落ち込んでいました。
並んだら、まず自分で商品ページを開いて、表紙のサムネイル、タイトルの表示のされ方、内容紹介の改行を確認します。スマートフォンでも見ます。パソコンで整えたつもりの内容紹介が、スマートフォンだと途中で切れていることがよくあります。
そして、本文はあとからいくらでも直せます。誤字を見つけても慌てなくていい。ここはKindle出版の一番ありがたいところだと思っています。
KDPのアカウント作成です。無料で、普段のAmazonアカウントで入れます。ただし手続きは全部で半日程度しかかかりません。時間がかかるのは原稿なので、アカウントを作ったらすぐ書き始めるのがおすすめです。
大丈夫です。WordでもGoogleドキュメントでも、KDPが無料配布しているKindle Createでも構いません。形式より、見出しの階層が正しく設定されているかどうかのほうが重要です。
KDP公式には、電子書籍は72時間以内と記載されています。ペーパーバックはAmazon.com以外では5日以内、内容の少ない本では最大10営業日かかる場合があるとされています。
直せます。本文も表紙もタイトルも価格も、あとから変更できます。修正版をアップロードすれば、以後に購入する読者には新しい版が届きます。
手続き自体は一度やれば覚えられる程度のものです。二冊目からは、原稿さえあれば1時間ほどで出版まで進めます。
ここまでKindle出版のやり方を工程順に書いてきました。読み返すと、やはり手続きは大したことがなくて、重いのは原稿だと分かります。
だから、ほんの寺子屋は原稿のところに人を置いています。月謝3,000円で、師匠が伴走し、先に出した仲間が原稿を読む。手続きで詰まったら聞けばいいし、原稿が止まったら誰かが待っていてくれる。それだけのことですが、一人で3ヶ月抱えるのとはずいぶん違います。
印税は100%あなたのものです。まずは無料の見習い登録から覗いてみてください。
なお、この記事の手順や数字は執筆時点でKDP公式ヘルプに記載されているものです。画面や条件は変わることがあるので、実際に出版するときはKDP公式の最新の記載でご確認ください。
※この随筆は個人の見解・体験にもとづく読み物です。お金・税・法律に関わる話は一般論であり、 実際のご判断は必ず公式情報や専門家でご確認ください。