KDPは「一人で本を出せる時代」をつくりました。でも、一人は心細い。原稿を誰にも見てもらえない、これでいいのか分からない——その心細さを、少しずつ仕組みで埋めています。寺子屋がまた小さく変わった話。
KDPという仕組みのすごいところは、出版社を通さなくても、たった一人で本を世に出せるようにしたことだ。編集者も、取次も、書店との交渉もいらない。パソコン一台と原稿があれば、明日にはあなたの本が世界中のKindleに並ぶ。
これは本当に、革命だと思う。
ただ、一人で出せるということは、一人で抱えるということでもある。
一人は、心細い
原稿を書き上げても、それを誰にも見てもらえない。専門的なことを書いたけれど、この記述で合っているだろうか。表紙はこれでいいのか。値段は。誰に相談すればいいのか分からないまま、えいやと公開ボタンを押す。売れなくても、誰も気づかない。
この心細さは、実際にやってみた人ほど分かると思う。自由の裏側には、いつも少しの孤独がある。
だから、支え合いを仕組みにする
ほんの寺子屋がやりたいのは、この孤独を埋めることだ。一人で出せる自由はそのままに、その隣に「支え合い」を置く。
最近、その支え合いをいくつか足した。
ひとつは、監修。医師や一級建築士や気象予報士——資格を持つ仲間が、他の人の本を「医師監修」「一級建築士監修」のように支えられるようにした。健康の本を書く人が、お医者さんに中身を見てもらえる。それだけで、本の信頼も、書く人の安心も、まるで変わる。
もうひとつは、質問の広場で「一番助かった回答」を選べるようにしたこと。答えてくれた人に、ちゃんとありがとうが返る形にした。
そして、使いにくいところを教えてもらう「目安箱」も置いた。この場所は、使う人の声で少しずつ良くなっていく。実際、今日書いているこの変更のいくつかも、そうやって生まれた。
自由と、安心と
一人で出版できる自由はKDPがくれた。その自由に、支え合う安心を足したい。両方あって初めて、人は安心して長く書き続けられる気がする。
一人で、出さなくていい。そう思える場所を、これからも少しずつ育てていきます。
※この随筆は個人の見解・体験にもとづく読み物です。お金・税・法律に関わる話は一般論であり、 実際のご判断は必ず公式情報や専門家でご確認ください。

