SNSでバズる、検索でバズる。誰もが一度は憧れる言葉だけれど、その正体は案外地味です。KDPのキーワード設計という、いちばん現実的な視点から「バズ」を分解します。
「バズりたい」という言葉を、最近よく聞く。SNSで一夜にして拡散され、たくさんの人に届く。憧れる気持ちはわかる。でも、バズの正体を落ち着いて見てみると、思ったより地味で、そして再現しにくい。
打ち上げ花火と、井戸
バズは、打ち上げ花火に似ている。大きく開いて、みんなが見上げて、そして消える。数日たてば、誰も覚えていない。SNS投稿の寿命は、驚くほど短い。
一方で、検索から人が来る仕組みは、井戸に近い。地味だし、掘るのに時間がかかる。でも一度水が出はじめると、毎日こんこんと湧き続ける。派手さはないが、枯れにくい。
KDPで本を売るというのは、この井戸を掘る作業にとても近い。
「バズ」より「引っかかり」
KDPのキーワード設計で大事なのは、バズる派手な言葉ではなく、誰かが本気で困って検索する地味な言葉だ。
「すごい方法」より「◯◯ できない 原因」。かっこいい造語より、みんなが実際に打ち込む素朴な言葉。検索する人の指先を想像して、その人が打つであろう言葉を、タイトルとキーワード7枠に静かに仕込む。これが、井戸を当てるということだ。
流行り言葉との、つきあい方
とはいえ、世の中でいま伸びている言葉に敏感でいることは、無駄ではない。新しい関心が生まれた場所には、まだ本が少ない。そこに素早く、丁寧な一冊を置ければ、井戸としては当たりやすい。
だから私は、バズを追いかけるのではなく、バズの「手前」を見るようにしている。何がこれから検索されはじめるのか。その気配を、ニュースや雑誌やSNSから拾って、静かに井戸を掘る。派手ではないけれど、これがいちばん長く効く。
※この随筆は個人の見解・体験にもとづく読み物です。お金・税・法律に関わる話は一般論であり、 実際のご判断は必ず公式情報や専門家でご確認ください。

