{
  "format": "shikakustudy-deck",
  "formatVersion": 1,
  "slug": "kishou-tango",
  "title": "気象予報士試験 合格単語帳",
  "examName": "気象予報士",
  "cards": [
    {
      "front": "相当温位",
      "back": "空気塊に含まれる水蒸気をすべて凝結させ、放出された潜熱で暖めたうえで、1000hPaまで乾燥断熱的に下ろしたときの温度。温位が乾燥断熱変化で保存されるのに対し、相当温位は凝結を伴う湿潤断熱変化でも保存される。",
      "hint": "数字　日本付近の暖湿気の目安は850hPaで相当温位345K以上。豪雨では355Kを超える暖湿気の流入が問題になる。\nひっかけ　相当温位が保存されるのは断熱変化のときだけで、放射冷却や地表面からの熱・水蒸気の供給があれば変わる。また相当温位が高いことは気温が高いことを意味しない。水蒸気が多ければ気温が低くても相当温位は高くなる。"
    },
    {
      "front": "湿数",
      "back": "同じ気圧面での気温と露点温度の差、すなわち気温から露点温度を引いた値。値が小さいほど空気が飽和に近く湿っており、値が大きいほど乾いている。飽和しているときは湿数が0になる。",
      "hint": "数字　実技では700hPaや850hPaで湿数3℃以下をおおむね湿潤域とみなす扱いが一般的。\nひっかけ　湿数は相対湿度そのものではない。値が小さいほど湿っているという向きを取り違えやすい。気温が高いか低いかではなく、気温と露点の差で決まる点に注意する。"
    },
    {
      "front": "空気塊",
      "back": "周囲と熱や物質のやり取りをしないと仮定した、まとまりを保つ空気のかたまり。大気の熱力学を考えるための概念的な単位で、上昇や下降に伴う温度変化を断熱過程として扱うために用いる。",
      "hint": "ひっかけ　空気塊は周囲と混ざらないという理想化された仮定に立つ。実際の大気では周囲の空気を取り込む取り込み効果があり、理論どおりの温度変化からずれることを頭に置く。"
    },
    {
      "front": "対流圏",
      "back": "大気の最下層で、地表から圏界面までの層。高度とともに気温が下がり、雲や降水などの気象現象の大部分がここで起きる。上端の圏界面の高さは緯度や季節で変わる。",
      "hint": "数字　圏界面の高さは中緯度でおよそ11km、赤道付近で約16km、極で約8km。標準大気の対流圏の気温減率は6.5℃/km。\nひっかけ　対流圏の厚さは一定ではない。赤道付近で最も厚く、高緯度で薄い。気温が高度とともに必ず下がるとは限らず、逆転層のように局所的に上がる部分もある。"
    },
    {
      "front": "状態曲線",
      "back": "エマグラムなどの熱力学図表の上に、高層観測で得られた気温の鉛直分布を高度順に結んだ曲線。各気圧面での気温を表し、大気の成層状態を読み取る出発点になる。露点温度を結んだ曲線とあわせて描くことが多い。",
      "hint": "ひっかけ　状態曲線は空気塊が移動する経路ではなく、その時刻の周囲の気温分布そのものである。空気塊の断熱変化を表す乾燥断熱線・湿潤断熱線と混同しないようにする。"
    },
    {
      "front": "露点温度",
      "back": "空気を気圧を一定に保ったまま冷やしていき、含まれる水蒸気が飽和に達して凝結が始まる温度。そのときの水蒸気量に対応した温度であり、水蒸気が多いほど露点温度は高い。",
      "hint": "ひっかけ　露点温度は水蒸気量で決まり、気温が下がっても水蒸気が加わったり抜けたりしなければ変わらない。気温と混同しやすいが、露点温度が気温を上回ることはない。"
    },
    {
      "front": "成層圏",
      "back": "対流圏の上、圏界面からおよそ50kmの成層圏界面までの層。オゾンが紫外線を吸収するため、高度とともに気温が上昇する。上ほど暖かいので鉛直方向の対流が起こりにくく、大気が安定して成層している。",
      "hint": "数字　成層圏は圏界面(中緯度で約11km)から約50kmの成層圏界面まで。\nひっかけ　気温が上がる原因は地表から遠いのに暖かいという点で誤解しやすいが、オゾンによる紫外線吸収による。安定していて対流が起きにくいという特徴を、気象が活発と取り違えないようにする。"
    },
    {
      "front": "相対湿度",
      "back": "その気温での飽和水蒸気圧に対する、実際の水蒸気圧の割合を百分率で表したもの。空気がどれだけ飽和に近いかを示す。100パーセントで飽和し、それ以上では凝結が起こる。",
      "hint": "ひっかけ　相対湿度が高いことは水蒸気量が多いことと同じではない。気温が低ければ水蒸気が少なくても相対湿度は高くなる。水蒸気量そのものを比べるには混合比や比湿を使う。"
    },
    {
      "front": "圏界面",
      "back": "対流圏と成層圏の境界。世界気象機関の定義では、気温減率が2℃/km以下になり、その上2kmの平均減率もこれを超えない最下層の高さとされる。この面を境に、上では気温がほぼ一定または上昇に転じる。",
      "hint": "数字　圏界面は中緯度でおよそ11km、赤道付近で約16km、極で約8km。定義上の気温減率のしきい値は2℃/km。\nひっかけ　圏界面の高さは一定ではなく、季節や気団の入れ替わりで変動する。単に一定の高さの面ではなく、気温減率で定義される点を押さえる。"
    },
    {
      "front": "混合比",
      "back": "空気に含まれる水蒸気の質量を、水蒸気を除いた乾燥空気の質量で割った比。単位はグラム毎キログラムで表すことが多い。水蒸気量そのものを表す量で、凝結や蒸発がなければ気温や気圧が変わっても保存される。",
      "hint": "ひっかけ　混合比の分母は乾燥空気の質量で、湿潤空気全体で割る比湿とは分母が異なる。値は近いが定義が違う点を押さえる。相対湿度とは別物である。"
    },
    {
      "front": "温位",
      "back": "ある空気塊を、乾燥断熱的に1000hPaまで移動させたときにその空気塊が持つ温度。基準気圧をそろえることで、高さの違う空気塊の暖かさを公平に比べられる。乾燥断熱変化では温位が保存される。",
      "hint": "ひっかけ　温位は乾燥断熱変化で保存されるが、凝結が起きる湿潤断熱変化では保存されない。凝結を伴っても保存されるのは相当温位や湿球温位である。"
    },
    {
      "front": "静力学平衡",
      "back": "大気のある層で、上向きの気圧傾度力と下向きの重力がつり合っている状態。鉛直方向の運動がほとんどない大規模な大気では、この釣り合いが良い近似で成り立つ。気圧が高さとともに減る割合を空気の密度と重力加速度で表す関係になる。",
      "hint": "ひっかけ　静力学平衡は鉛直方向の加速度が小さい大規模な運動での近似で、積乱雲の中のような激しい上昇流では厳密には成り立たない。つねに成立する法則ではない点に注意する。"
    },
    {
      "front": "飽和水蒸気圧",
      "back": "ある温度で空気が含みうる水蒸気の最大量に対応した水蒸気圧。温度だけで決まり、気温が高いほど大きくなる。水面に対する値と氷面に対する値があり、同じ温度なら氷面のほうが小さい。",
      "hint": "ひっかけ　飽和水蒸気圧は気圧や水蒸気量ではなく温度だけで決まる。相対湿度と混同しやすいが、飽和水蒸気圧は分母にあたる量で、パーセントではない。"
    },
    {
      "front": "気温減率",
      "back": "高度が上がるにつれて気温が下がる割合。単位高度あたりの気温の減少量で表す。実際の大気の気温分布を表す環境の気温減率と、空気塊が断熱変化するときの断熱減率は区別して考える。",
      "hint": "数字　標準大気の対流圏の気温減率は6.5℃/km。乾燥断熱減率は約9.8℃/km。\nひっかけ　環境の気温減率と、空気塊の乾燥・湿潤断熱減率を混同しやすい。安定度は環境の減率と断熱減率の比較で決まる。減率が負になる層が逆転層である。"
    },
    {
      "front": "逆転層",
      "back": "高度が上がるにつれて気温が上がる層。通常は上ほど気温が下がるが、この層では逆になっている。上が暖かく下が冷たいため密度成層が非常に安定し、鉛直方向の対流が抑えられる。",
      "hint": "ひっかけ　逆転層は必ずしも地表付近にあるとは限らない。上空にできる沈降性逆転や前線性逆転もある。気温が一定の等温層と、上昇する逆転層は区別する。"
    },
    {
      "front": "成層状態",
      "back": "大気が鉛直方向の運動に対して安定か中立か不安定かという状態のこと。空気塊を上下に動かしたとき、元へ戻ろうとするなら安定、動き続けるなら不安定という。環境の気温減率と断熱減率の関係で決まる。",
      "hint": "ひっかけ　成層状態は飽和しているかどうかで判定が変わる。同じ気温分布でも、未飽和なら安定でも飽和すると不安定になるのが条件付不安定である。飽和の有無を無視すると判定を誤る。"
    },
    {
      "front": "大気境界層",
      "back": "地表面の影響を直接受ける、大気の最下層の部分。地面との摩擦や熱・水蒸気のやり取りによって乱流が発達し、風・気温・湿度が上空の自由大気とは異なる性質を持つ。厚さは日中発達し夜間に縮む。",
      "hint": "数字　大気境界層の厚さは日中でおよそ1km前後まで発達し、夜間は数百m以下に縮むことが多い。\nひっかけ　境界層の厚さは一定ではなく、日中の対流混合層と夜間の安定層で大きく異なる。境界層の上の自由大気では地表摩擦の直接的な影響が小さくなる点を押さえる。"
    },
    {
      "front": "潜熱",
      "back": "物質が相変化するときに、温度を変えずに出入りする熱。水が蒸発するときは周囲から熱を奪って冷やし、水蒸気が凝結するときは同じ量の熱を放出して周囲を暖める。融解や昇華にも対応する潜熱がある。",
      "hint": "数字　水の蒸発潜熱は0℃付近でおよそ2.5×10の6乗J/kg。\nひっかけ　潜熱は温度変化として現れないため見落としやすいが、水蒸気を含む大気では莫大なエネルギーを運ぶ。蒸発は熱を奪い凝結は熱を出すという向きを取り違えないようにする。"
    },
    {
      "front": "中間圏",
      "back": "成層圏界面のおよそ50kmから、中間圏界面のおよそ80kmまでの層。成層圏とは逆に、高度とともに気温が下がる。大気全体の中で気温が最も低くなるのは、この中間圏の上端付近である。",
      "hint": "数字　中間圏は約50kmの成層圏界面から約80kmの中間圏界面まで。\nひっかけ　成層圏で上昇していた気温が中間圏で再び下がる、という気温変化の折り返しを取り違えやすい。大気全体で最も気温が低いのは中間圏界面付近であり、地表から最も遠い熱圏ではない。"
    },
    {
      "front": "乾燥断熱減率",
      "back": "飽和していない空気塊が、熱の出入りなしに上昇したときに気温が下がる割合。凝結が起きない間は、上昇して膨張するだけで温度が下がる。この割合はほぼ一定で、高度によらない。",
      "hint": "数字　乾燥断熱減率は約9.8℃/km、およそ1℃/100mでほぼ一定。\nひっかけ　乾燥断熱減率は乾いた空気だけでなく、飽和していない湿った空気にも適用される。乾燥という語は水蒸気がないという意味ではなく、凝結していないという意味である。"
    },
    {
      "front": "持ち上げ凝結高度",
      "back": "地表付近の空気塊を乾燥断熱的に持ち上げていったとき、飽和に達して凝結が始まる高度。この高度が積雲の雲底のおおよその高さに対応する。空気塊が湿っているほど低くなる。",
      "hint": "ひっかけ　持ち上げ凝結高度は自由対流高度とは別物である。凝結が始まる高度が持ち上げ凝結高度で、そこから空気塊が自力で上昇し始める高度が自由対流高度である。順序を取り違えない。"
    },
    {
      "front": "顕熱",
      "back": "物質の温度変化として現れる熱。加えたり奪ったりすると温度計で測れる温度が上下する。温度を変えずに相変化に使われる潜熱と対になる概念で、地表から大気への熱の受け渡しを考えるときに使う。",
      "hint": "ひっかけ　顕熱と潜熱を混同しやすい。温度計に表れるのが顕熱、相変化に隠れて温度に表れないのが潜熱である。地表からの熱輸送はこの二つの合計であることを押さえる。"
    },
    {
      "front": "成層圏界面",
      "back": "成層圏と中間圏の境界で、高度およそ50kmにある。成層圏で高度とともに上がってきた気温が極大になる高さで、これより上の中間圏では気温が再び下がりに転じる。",
      "hint": "数字　成層圏界面の高度はおよそ50km。\nひっかけ　圏界面・成層圏界面・中間圏界面はいずれも境界の名前で紛らわしい。成層圏界面は約50kmで気温が極大、中間圏界面は約80kmで気温が極小になる、と対にして覚える。"
    },
    {
      "front": "湿潤断熱減率",
      "back": "飽和した空気塊が上昇するときに気温が下がる割合。上昇して膨張し冷える一方で、水蒸気の凝結による潜熱の放出が加わるため、乾燥断熱減率より小さくなる。値は一定でなく、気温が高いほど小さい。",
      "hint": "数字　湿潤断熱減率は乾燥断熱減率の約9.8℃/kmより小さく、対流圏下層の暖かい空気ではおよそ0.4〜0.5℃/100m程度。\nひっかけ　湿潤断熱減率は一定値ではない。気温が高く水蒸気が多いほど凝結する潜熱が大きく、減率は小さくなる。乾燥断熱減率のように一定と思い込まないようにする。"
    },
    {
      "front": "水蒸気圧",
      "back": "大気を構成する気体のうち、水蒸気だけが受け持つ分圧。全体の気圧のうち水蒸気が担う部分で、空気中の水蒸気量が多いほど大きい。同じ温度での飽和水蒸気圧に対する割合が相対湿度になる。",
      "hint": "ひっかけ　水蒸気圧は水蒸気の分圧であって、その温度で含みうる最大量を表す飽和水蒸気圧とは別物である。両者が一致したときが飽和で、その比が相対湿度になる。"
    },
    {
      "front": "自由対流高度",
      "back": "持ち上げられた空気塊が周囲の空気より暖かくなり、外から持ち上げなくても自らの浮力で上昇を始める高度。持ち上げ凝結高度より上にあり、ここから上では空気塊が自発的に加速して上昇する。",
      "hint": "ひっかけ　自由対流高度は持ち上げ凝結高度と混同しやすい。凝結が始まるのが持ち上げ凝結高度、自力の上昇が始まるのが自由対流高度で、後者のほうが高い。ここに達するまでは外力で持ち上げる必要がある。"
    },
    {
      "front": "絶対不安定",
      "back": "環境の気温減率が乾燥断熱減率より大きい状態。空気塊が飽和していてもいなくても、持ち上げれば周囲より暖かくなって上昇を続ける。飽和の有無によらず不安定なので絶対不安定という。",
      "hint": "ひっかけ　絶対不安定は飽和の有無によらず不安定という意味で、条件付不安定とは別物である。条件付不安定は飽和したときだけ不安定になる。判定は環境の減率が乾燥断熱減率を超えるかどうかで決まる。"
    },
    {
      "front": "対流不安定",
      "back": "気層全体が持ち上げられたときに、その層が不安定化する状態。もとは安定でも、下層が湿り上層が乾いていると、下層が先に飽和して湿潤断熱的にしか冷えず、上層は乾燥断熱的に冷えるため、層全体の気温差が広がって不安定になる。",
      "hint": "ひっかけ　対流不安定は、単独の空気塊ではなく気層全体が持ち上げられて生じる点が条件付不安定と異なる。判定は相当温位が高度とともに減少するかどうかで見る。もとの成層が安定でも起こりうる。"
    },
    {
      "front": "状態方程式",
      "back": "気体の圧力・密度・温度の間に成り立つ関係式。大気では圧力を密度と気体定数と絶対温度の積で表す。理想気体の振る舞いを近似的に記述し、大気の熱力学の基礎になる。",
      "hint": "ひっかけ　気象で使う状態方程式は密度を用いた形で、化学で習うモル数を使う形とは見た目が異なる。水蒸気を含む湿潤空気では、密度を正確に扱うために仮温度を用いる点も押さえる。"
    },
    {
      "front": "条件付不安定",
      "back": "環境の気温減率が、湿潤断熱減率と乾燥断熱減率の間にある状態。飽和していない空気塊に対しては安定だが、飽和した空気塊に対しては不安定になる。飽和という条件がそろって初めて不安定になるので条件付不安定という。",
      "hint": "ひっかけ　条件付不安定は飽和したときだけ不安定になる点が絶対不安定と違う。未飽和の状態だけを見て安定と判断すると誤る。飽和させる持ち上げがあるかどうかが鍵になる。"
    },
    {
      "front": "断熱膨張",
      "back": "熱の出入りなしに気体が膨張すること。まわりと熱をやり取りしないまま体積が増えると、気体は外へ仕事をした分だけ内部のエネルギーを失い、温度が下がる。上昇する空気塊で起こる。",
      "hint": "ひっかけ　断熱膨張で温度が下がるのは、周囲から冷やされるからではなく、膨張して外へ仕事をするからである。熱の出入りがないのに温度が変わる、という点を取り違えないようにする。"
    },
    {
      "front": "比熱",
      "back": "物質1キログラムの温度を1ケルビン上げるのに必要な熱量。気体では体積を一定に保つ定積比熱と、圧力を一定に保つ定圧比熱があり、膨張の仕事をする分だけ定圧比熱のほうが大きい。",
      "hint": "数字　乾燥空気の定圧比熱はおよそ1004J/(kg・K)。\nひっかけ　定圧比熱と定積比熱を混同しない。定圧では膨張の仕事に熱の一部を使うため、定圧比熱のほうが大きい。気象で標準的に使うのは定圧比熱のほうである。"
    },
    {
      "front": "エマグラム",
      "back": "大気の鉛直構造を解析するための熱力学図表の一つ。横軸に気温、縦軸に気圧を対数目盛でとり、乾燥断熱線・湿潤断熱線・等飽和混合比線などが描き込まれている。高層観測の気温と露点を書き入れて使う。",
      "hint": "ひっかけ　図中の複数の線を混同しやすい。傾きの緩い乾燥断熱線、それより緩い湿潤断熱線、右上がりの等飽和混合比線を区別する。状態曲線は観測値であって、断熱線とは意味が異なる点も押さえる。"
    },
    {
      "front": "フロン",
      "back": "炭素・塩素・フッ素からなる人工の化合物の総称で、クロロフルオロカーボンなどを指す。かつて冷媒や噴射剤に広く使われた。化学的に安定で対流圏では分解されにくく、成層圏まで運ばれて紫外線で分解し塩素を放出する。",
      "hint": "ひっかけ　フロンがオゾンを壊すのは成層圏であって、地表付近ではない。対流圏では安定なため分解されずに成層圏まで達する、という性質がオゾン破壊につながる点を押さえる。"
    },
    {
      "front": "混合層",
      "back": "大気境界層の中で、乱流によって空気がよくかき混ぜられ、温位がほぼ一定になっている層。日中に地面が暖められて対流が活発になると発達し、水蒸気量や風もこの層の中でならされて一様に近づく。",
      "hint": "ひっかけ　混合層で一定になるのは気温そのものではなく温位である。温位が一定ということは気温は乾燥断熱減率で高度とともに下がっていることを意味する。気温一定と取り違えない。"
    },
    {
      "front": "オゾンホール",
      "back": "南極上空の成層圏で、春季にオゾンの量が著しく減少する現象。オゾンの少ない領域が穴のように広がって見えることからこう呼ばれる。フロン起源の塩素と、南極の冬の特殊な低温環境がそろって起こる。",
      "hint": "ひっかけ　オゾンホールは南極上空で南半球の春にあたる時期に最も発達する。北極や夏と取り違えないようにする。オゾンが穴のように完全に消えるわけではなく、著しく減少した領域を指す。"
    },
    {
      "front": "比湿",
      "back": "空気に含まれる水蒸気の質量を、水蒸気を含めた湿潤空気全体の質量で割った比。単位はグラム毎キログラムで表す。混合比とよく似た量で、値も近いが、分母が湿潤空気全体である点が異なる。",
      "hint": "ひっかけ　比湿と混合比は分母が違う別の量だが値は近い。定義を問われたときに分母を取り違えないようにする。どちらも相対湿度とは異なり、水蒸気量そのものを表す量である。"
    },
    {
      "front": "湿球温度",
      "back": "温度計の球部を水で湿らせたガーゼで包み、風を当てて測ったときに示す温度。水が蒸発して熱を奪うため、空気が乾いているほど乾球温度より低くなる。乾球温度との差から湿度を求められる。",
      "hint": "ひっかけ　湿球温度は乾球温度と露点温度の間の値になる。飽和しているときはこの三つが一致する。露点温度と混同しやすいが、露点は冷やして飽和させる温度、湿球温度は蒸発で冷やした温度である。"
    },
    {
      "front": "熱圏",
      "back": "中間圏界面のおよそ80kmより上の、大気の最も外側の層。太陽からの波長の短い紫外線やエックス線を酸素などが吸収するため、高度とともに気温が上がる。気温は非常に高くなるが、空気が極めて希薄で密度は小さい。",
      "hint": "数字　熱圏は中間圏界面のおよそ80kmより上。\nひっかけ　熱圏は気温が非常に高いが、空気が薄いので大量の熱を蓄えているわけではない。温度が高いことと、そこにある熱の量が多いことを混同しないようにする。気温が上がる原因は短波長の太陽放射の吸収である。"
    },
    {
      "front": "仮温度",
      "back": "水蒸気を含む湿潤空気を、同じ気圧・同じ密度の乾燥空気に置き換えたと考えたときの温度。水蒸気は乾燥空気より軽いので、湿った空気は同じ気温の乾いた空気より密度が小さく、仮温度は実際の気温よりわずかに高くなる。",
      "hint": "ひっかけ　仮温度は実際の気温より低くならず、必ず気温以上になる。水蒸気を含んで軽くなった分を暖かさに読み替えるためで、水蒸気が多いほど差が大きい。実測できる温度ではない計算上の量である。"
    },
    {
      "front": "層厚",
      "back": "二つの等圧面の間の高度差。その間の気層の平均気温に比例し、平均気温が高いほど厚く、低いほど薄い。1000hPaと500hPaの間の厚さなどがよく使われ、下層の寒暖の指標になる。",
      "hint": "数字　1000hPaと500hPaの層厚で、およそ5400m付近が地上の雪と雨の判別の目安として使われることがある。\nひっかけ　層厚は気層の平均気温で決まり、地上気温そのものとは限らない。厚いほど暖かく薄いほど寒い、という向きを取り違えないようにする。気圧の値ではなく高度差である点も押さえる。"
    },
    {
      "front": "理想気体",
      "back": "分子そのものの大きさや分子どうしにはたらく力を無視できると考えた仮想的な気体。状態方程式が厳密に成り立つと仮定される。実際の大気は理想気体ではないが、常温常圧に近い範囲では良い近似になる。",
      "hint": "ひっかけ　理想気体はあくまで近似で、実際の空気とは厳密には異なる。ただし気象で扱う範囲では十分に良い近似で、状態方程式が使えると考えてよい。分子間力や分子の体積を無視する点が理想化の中身である。"
    },
    {
      "front": "断熱圧縮",
      "back": "熱の出入りなしに気体が圧縮されること。まわりと熱をやり取りしないまま体積が縮むと、外から仕事をされた分だけ内部のエネルギーが増え、温度が上がる。下降する空気塊で起こる。",
      "hint": "ひっかけ　断熱圧縮で温度が上がるのは、周囲から熱をもらうからではなく、押し縮められて仕事をされるからである。熱の出入りがないのに温度が上がるという点を取り違えないようにする。"
    },
    {
      "front": "湿球温位",
      "back": "空気塊を湿潤断熱的に変化させて1000hPaまで移動させたときの湿球温度にあたる温位。相当温位と同じく、水蒸気の凝結を伴う湿潤断熱変化でも保存される。同じ空気塊について定めた保存量の一つである。",
      "hint": "ひっかけ　湿球温位は湿球温度そのものではなく、湿潤断熱的に1000hPaへ移した基準化した温位である。凝結を伴っても保存される点で、乾燥断熱変化でしか保存されない温位とは異なる。"
    },
    {
      "front": "断熱変化",
      "back": "まわりと熱のやり取りをせずに起こす状態変化。空気塊が上昇・下降するとき、周囲との熱交換が追いつかないため、近似的に断熱変化とみなせる。上昇では膨張して冷え、下降では圧縮して暖まる。",
      "hint": "ひっかけ　断熱変化はあくまで熱の出入りがないという近似で、実際の大気では放射や地表からの熱・水蒸気の供給がある。長時間や地表付近では断熱の仮定が崩れることがある点を押さえる。"
    },
    {
      "front": "絶対安定",
      "back": "環境の気温減率が湿潤断熱減率より小さい状態。空気塊が飽和していてもいなくても、持ち上げれば周囲より冷たくなって元へ戻ろうとする。飽和の有無によらず安定なので絶対安定という。",
      "hint": "ひっかけ　絶対安定は飽和の有無によらず安定という意味で、条件付不安定とは逆の関係にある。環境の減率が湿潤断熱減率より小さいかどうかで判定する。安定でも層状雲や霧はできる点に注意する。"
    },
    {
      "front": "接地境界層",
      "back": "大気境界層の最下部、地表面のすぐ上の薄い層。熱や運動量、水蒸気の鉛直輸送量が高さによってほとんど変わらないとみなせる層で、地表面の直接的な影響が最も強く現れる。境界層全体の一割程度の厚さとされる。",
      "hint": "ひっかけ　接地境界層は大気境界層全体ではなく、その最下部の薄い層を指す。境界層と接地境界層を同じものと考えないようにする。フラックスがほぼ一定という特徴がこの層の定義にあたる。"
    },
    {
      "front": "オゾン層",
      "back": "成層圏にあってオゾンの濃度が高い層。太陽からの有害な紫外線を吸収し、地表の生物を守る。オゾンは紫外線と酸素の反応で成層圏に生成され、高度およそ20から25キロメートル付近で密度が最も高い。",
      "hint": "数字　オゾン濃度が最も高いのは高度およそ20から25kmで、オゾン層はおおむね成層圏に分布する。\nひっかけ　オゾン層は成層圏にあり、地表付近の対流圏ではない。オゾン濃度が最も高いのは成層圏の下部にあたる高度20から25キロメートル付近で、成層圏界面のある約50キロメートルではない点に注意する。"
    },
    {
      "front": "接地逆転",
      "back": "地表面が放射冷却で強く冷え、そのすぐ上の空気が下から冷やされてできる逆転層。地表付近が最も冷たく、上ほど暖かくなる。よく晴れて風の弱い夜間から早朝にかけて発達しやすい。",
      "hint": "ひっかけ　接地逆転は地表に接してできる逆転で、上空にできる沈降性逆転とは成因が異なる。風が強かったり曇っていたりすると放射冷却が弱まり発達しにくい点も押さえる。"
    },
    {
      "front": "平衡高度",
      "back": "自由対流高度から上昇してきた空気塊の温度が、再び周囲の気温と等しくなる高度。ここまでは空気塊が周囲より暖かく浮力で上昇するが、この高度で浮力を失い、上端に達する。積乱雲の雲頂高度の目安になる。",
      "hint": "ひっかけ　平衡高度は自由対流高度の上側にある交点で、下側の自由対流高度と取り違えないようにする。ここで浮力はなくなるが、上向きの速度を持った空気塊は慣性でさらに上まで届くことがある。"
    },
    {
      "front": "沈降性逆転",
      "back": "上空で空気が広い範囲にわたって下降し、断熱圧縮で暖まって生じる逆転層。地表には接せず、対流圏の中層にできることが多い。高気圧の圏内で持続的な下降気流があるところに現れやすい。",
      "hint": "ひっかけ　沈降性逆転は地表から離れた上空にでき、乾燥を伴うことが多い点が接地逆転と異なる。下降による断熱昇温が原因であって、地表の冷却ではない。逆転層の下と上で湿りが大きく変わることがある。"
    },
    {
      "front": "測高公式",
      "back": "二つの等圧面の間の高度差を、その間の気層の平均気温から求める式。静力学平衡と状態方程式から導かれる。平均気温が高いほど層厚が大きくなるという関係を定量的に表す。",
      "hint": "ひっかけ　測高公式で層厚を決めるのは気層の平均気温であって、地上気温ではない。平均気温が高いほど層厚が大きくなる向きを取り違えないようにする。導出には静力学平衡と状態方程式の両方が必要である。"
    },
    {
      "front": "対流有効位置エネルギー",
      "back": "自由対流高度から平衡高度までの間で、空気塊が周囲より暖かいことによって得る浮力のエネルギー。エマグラム上では、空気塊の経路と状態曲線に挟まれた正の浮力の面積で表される。対流の激しさの目安になる。",
      "hint": "ひっかけ　対流有効位置エネルギーが大きくても、自由対流高度まで持ち上げる仕組みがなければ対流は始まらない。潜在能力の大きさを表す量であって、対流が必ず起こることを保証するものではない点に注意する。"
    },
    {
      "front": "対流抑制",
      "back": "地表付近の空気塊が自由対流高度に達するまでの間、周囲より冷たいために上昇を妨げられる負の浮力のエネルギー。エマグラム上では、空気塊の経路が状態曲線より低温側にある負の面積で表される。対流の始まりにくさを示す。",
      "hint": "ひっかけ　対流抑制が小さいほど対流は始まりやすい。抑制が大きいと不安定なエネルギーがあっても対流が起きにくく、逆にいったん引き金が引かれると急に発達しやすい。対流有効位置エネルギーとは向きが逆の量である。"
    },
    {
      "front": "均質圏",
      "back": "地表からおよそ80キロメートルまでの、大気の主要な成分の割合がほぼ一定に保たれている領域。乱流による混合が活発なため、窒素や酸素などの比率が高さによって変わらない。それより上は成分の割合が変わる非均質圏になる。",
      "hint": "数字　均質圏は地表からおよそ80kmまで。乾燥空気の主要成分は体積比で窒素が約78パーセント、酸素が約21パーセント。\nひっかけ　均質圏は温度で分ける対流圏や成層圏とは別の、組成で分ける区分である。温度構造の層分けと混同しないようにする。均質なのは主要成分の割合であって、水蒸気やオゾンは高さで大きく変わる点にも注意する。"
    },
    {
      "front": "スケールハイト",
      "back": "気圧や大気の密度が、高度とともにおよそ一定の割合で減っていくときの、値がe分の1になるまでの高度差。大気がどれくらいの厚みに広がっているかの目安になる。気温が高いほど大きくなる。",
      "hint": "数字　地球大気のスケールハイトはおよそ8km。\nひっかけ　スケールハイトは気圧が半分になる高度ではなく、e分の1になる高度差である。気温が高いほど大きくなる向きを取り違えないようにする。大気の上端の高さそのものではなく、減り方の尺度である点も押さえる。"
    },
    {
      "front": "鉛直流",
      "back": "大気の鉛直方向の運動。気圧を鉛直座標にとった鉛直p速度（オメガ）で表すことが多く、単位はヘクトパスカル毎時。気圧が減る向きの運動、すなわち上昇流が負、下降流が正になる。",
      "hint": "ひっかけ　鉛直p速度は符号が直感と逆で、上昇流がマイナスになる。図を読むときに負領域が上昇流だと即答できるようにする。単位はメートル毎秒ではなくヘクトパスカル毎時。"
    },
    {
      "front": "積乱雲",
      "back": "強い上昇流によって鉛直方向に大きく発達した対流雲。雲頂が対流圏界面近くまで達し、上部が氷晶からなる。雷、突風、短時間強雨、ひょう、竜巻などの激しい現象をもたらす。十種雲形の一つ。",
      "hint": "ひっかけ　積乱雲の発達には大気の不安定だけでなく、上昇のきっかけと水蒸気の供給が必要。成熟期には上昇流と下降流が共存し、下降流に伴う冷気外出流が新たな積乱雲を生むこともある。"
    },
    {
      "front": "上昇流",
      "back": "大気が上向きに動く運動。上昇する空気塊は膨張して断熱冷却し、飽和すると凝結して雲をつくる。低気圧や前線、地形、日射による加熱、下層の収束などによって生じる。",
      "hint": "ひっかけ　上昇流は必ずしも地表付近の風が集まる場所の真上とは限らず、鉛直に傾いていることがある。また上昇流があっても水蒸気が乏しければ雲や降水にならない。"
    },
    {
      "front": "降水強度",
      "back": "単位時間あたりに降る降水の量。ふつう一時間あたりの雨量に換算し、ミリメートル毎時で表す。レーダーの反射強度から推定でき、面的な降水の強さの分布を把握するのに使う。",
      "hint": "数字　気象庁の区分では、一時間雨量30ミリメートル以上で激しい雨、50ミリメートル以上で非常に激しい雨、80ミリメートル以上で猛烈な雨とされる。\nひっかけ　降水強度が強くても、その場所を短時間で通過すれば総雨量は多くならない。逆に強度が中程度でも停滞すれば大雨になる。瞬間の強さと積算量を混同しないこと。"
    },
    {
      "front": "霧",
      "back": "微小な水滴が大気中に浮かび、地表付近の水平視程が一キロメートル未満になった状態。雲と本質は同じで、地面に接しているものを霧と呼ぶ。視程が一キロメートル以上のものはもやと区別する。",
      "hint": "数字　霧の定義は水平視程一キロメートル未満。もやは視程一キロメートル以上十キロメートル未満。\nひっかけ　霧と雲の違いは高さだけで、成り立ちは同じ。視程一キロメートル未満が霧、それ以上はもや。風が強すぎると霧は発生しにくく、逆に無風でも上下の混合が乏しく発生することがあり、種類ごとに最適な風の条件が異なる。"
    },
    {
      "front": "積雲",
      "back": "上昇する対流によってできる、下部が水平で上部がドーム状に盛り上がった塊状の雲。晴れた日の日中に地表の加熱でできることが多い。十種雲形の一つで、発達すると雄大積雲を経て積乱雲になる。",
      "hint": "ひっかけ　積雲は層積雲と見た目が似るが、積雲は上下方向の対流でできる塊状の雲で、層積雲は横に広がる。積雲がすべて雨をもたらすわけではなく、扁平なものは好天のしるし。"
    },
    {
      "front": "下降流",
      "back": "大気が下向きに動く運動。下降する空気塊は圧縮されて断熱昇温し、相対湿度が下がって雲が消える。高気圧の圏内や、積乱雲内で降水に引きずられて生じる冷たい下降流などがある。",
      "hint": "ひっかけ　鉛直p速度では下降流がプラスになる。下降流は空気を暖め乾かすので雲を消すが、積乱雲内では降水の蒸発冷却によって周囲より冷たい下降流が生じ、逆に地表付近を冷やす。"
    },
    {
      "front": "雲頂高度",
      "back": "雲の上端の高さ。積乱雲などでは対流の強さの目安になり、高いほど発達が激しいことが多い。赤外画像では雲頂の温度から高度を推定し、周囲の大気の気温分布と照合して求める。",
      "hint": "ひっかけ　赤外画像の輝度温度が低いほど雲頂は高く冷たい。明るく白い部分が高い雲頂で、暗い部分が低い雲や地表。温度と高度を対応づける際は、その日の気温の鉛直分布を使う必要がある。"
    },
    {
      "front": "エーロゾル",
      "back": "大気中に浮かぶ微小な固体または液体の粒子。海塩、土壌起源の粒子、火山灰、燃焼による煤や硫酸塩などがある。凝結核や氷晶核として雲の生成に関わり、太陽放射を散乱・吸収して気候にも影響する。",
      "hint": "ひっかけ　エーロゾルは温室効果ガスとは別物で、多くは日射を散乱・反射して地表を冷やす向きに働く。凝結核がなければ、実際の雲の中の小さな過飽和度では水滴はほとんどできない。"
    },
    {
      "front": "雲粒",
      "back": "雲を構成する微小な水滴。水蒸気が凝結核を足場に凝結してできる。半径はおよそ十マイクロメートル程度で、落下速度が非常に小さく、上昇流に支えられて大気中に浮かんでいる。",
      "hint": "数字　雲粒の半径はおよそ十マイクロメートル（直径約〇・〇二ミリメートル）。雨粒（半径約一ミリメートル）とは半径で約百倍、体積で約百万倍の差がある。\nひっかけ　雲粒は半径がおよそ十マイクロメートルで、雨粒（半径約一ミリメートル）とは半径で約百倍、体積で約百万倍もの差がある。凝結だけで雲粒が雨粒まで育つには時間がかかりすぎ、併合や氷晶過程が必要。"
    },
    {
      "front": "雨粒",
      "back": "雲から落下する水滴のうち、地表に達する大きさに成長したもの。半径はおよそ一ミリメートル程度で、雲粒が併合や氷晶過程を経て成長したもの。大きい雨粒ほど落下速度が速い。",
      "hint": "数字　雨粒の半径はおよそ一ミリメートル程度。雲粒（半径約十マイクロメートル）に対し半径で約百倍、体積で約百万倍。\nひっかけ　落下中の大きな雨粒は表面張力より空気抵抗が勝り、下面が平らなまんじゅう状にひしゃげる。涙型ではない。雨粒には大きさの上限があり、大きくなりすぎると分裂する。"
    },
    {
      "front": "過冷却水滴",
      "back": "摂氏零度以下でも凍らずに液体のままでいる水滴。氷になるには氷晶核が必要で、それがないと氷点下でも凍結しない。雲の中では氷点下でも過冷却水滴が広く存在し、氷晶と共存する。",
      "hint": "ひっかけ　水は零度で必ず凍るわけではない。氷晶核がなければ氷点下でも液体のままで、これが過冷却。氷晶過程では、同じ温度で氷に対する飽和水蒸気圧が水に対するより低いため、過冷却水滴が蒸発して氷晶が成長する。"
    },
    {
      "front": "あられ",
      "back": "白色で不透明な氷の粒。氷晶や雪片に過冷却水滴が次々に凍りつくライミングによって成長する。直径はおよそ五ミリメートル未満で、これより大きいものはひょうと呼ぶ。雪あられと氷あられがある。",
      "hint": "数字　あられの直径はおよそ五ミリメートル未満。これより大きい氷の粒がひょう。\nひっかけ　あられとひょうの違いは大きさで、直径約五ミリメートルが境目。あられが白く不透明なのは、過冷却水滴が急に凍る際に空気が閉じ込められるため。氷点下の雲でないとできない。"
    },
    {
      "front": "雲頂",
      "back": "雲の上端。雲の高さの上限を示し、対流雲では対流の到達高度に対応する。赤外衛星画像では雲頂の温度が輝度として表れ、発達した積乱雲では圏界面付近まで達してかなとこ状に広がる。",
      "hint": "ひっかけ　雲頂と雲頂高度は近い概念だが、雲頂は雲の上端そのもの、雲頂高度はその高さの数値。赤外画像で白く冷たい部分が高い雲頂で、明るさと温度・高度の対応を取り違えないこと。"
    },
    {
      "front": "ひょう",
      "back": "積乱雲から降る、直径およそ五ミリメートル以上の氷の塊。強い上昇流のある積乱雲の中で、氷の粒が過冷却水滴を捕らえながら上下運動を繰り返して成長する。断面に同心円状の層構造が見られることがある。",
      "hint": "数字　ひょうの直径はおよそ五ミリメートル以上。五ミリメートル未満はあられ。\nひっかけ　ひょうとあられの違いは大きさで、直径約五ミリメートルが境目。ひょうは強い上昇流がないと大きく成長できないため、真夏の発達した積乱雲でも降る。氷の現象なので、必ずしも寒い季節に限らない。"
    },
    {
      "front": "雲底",
      "back": "雲の下端。上昇する空気塊が断熱冷却して飽和に達し、凝結が始まる高度（持ち上げ凝結高度）に対応することが多い。対流雲では地表付近の湿り具合によって雲底の高さが決まる。",
      "hint": "ひっかけ　雲底は持ち上げ凝結高度に対応するので、下層が湿っている（気温と露点が近い）ほど低くなる。雲頂と混同しないこと。自由対流高度とも別で、雲底は凝結が始まる高さ。"
    },
    {
      "front": "過飽和",
      "back": "空気中の水蒸気量が、その温度での飽和量を超えている状態。相対湿度が百パーセントを超えた状態にあたる。凝結核があれば水蒸気は過剰分を凝結させるが、核がなければ大きな過飽和でも凝結が始まらない。",
      "hint": "ひっかけ　相対湿度は百パーセントを超えうる。凝結核があれば小さな過飽和で凝結が進むが、核がまったくないと水蒸気だけでは非常に大きな過飽和にならないと凝結しない。だからエーロゾルが不可欠。"
    },
    {
      "front": "氷晶",
      "back": "水蒸気や過冷却水滴が凍ってできた氷の微小な結晶。氷点下の雲の中で氷晶核を足場に生成する。六角形を基本とする結晶構造を持ち、温度と過飽和度に応じて板状・柱状・樹枝状などさまざまな形に成長する。",
      "hint": "ひっかけ　氷晶は水滴が凍る場合だけでなく、水蒸気が直接凍りつく（昇華凝結）場合もある。同じ温度でも氷面の飽和水蒸気圧は水面より低く、この差が氷晶を過冷却水滴より優先的に成長させる。"
    },
    {
      "front": "併合",
      "back": "大きさの異なる水滴が衝突して合体し、より大きな水滴になる過程。落下速度の速い大きな水滴が、遅い小さな水滴に追いついて取り込むことで進む。暖かい雨で雨粒が成長する主な仕組み。",
      "hint": "ひっかけ　併合が進むには水滴の大きさに差が必要で、同じ大きさの水滴ばかりだと落下速度が同じで衝突しにくい。併合は氷を必要とせず、暖かい雨をもたらす点で氷晶過程と区別される。"
    },
    {
      "front": "凝結核",
      "back": "水蒸気が凝結して雲粒になるときの足場となる微小な粒子。海塩粒子や硫酸塩などのエーロゾルが担う。水に溶けやすい（吸湿性の）粒子ほど有効で、これがあることで実際の雲は小さな過飽和度でも雲粒を生じる。",
      "hint": "ひっかけ　凝結核は氷晶核とは別物。凝結核は水滴を作る足場、氷晶核は氷の結晶を作る足場で、有効に働く温度や粒子の種類が異なる。吸湿性の凝結核では、相対湿度が百パーセント未満でも凝結が始まることがある。"
    },
    {
      "front": "巻雲",
      "back": "対流圏上部にできる、氷晶からなる繊維状・かぎ状の白い雲。すじ雲とも呼ばれる。十種雲形の中で最も高い高度に現れ、薄くて影を作らず、太陽や月を透かして見せることが多い。",
      "hint": "ひっかけ　巻雲は氷晶でできており、水滴の雲ではない。高積雲や高層雲より高い高度にある上層雲。西の空に巻雲が広がり厚みを増していくと、温暖前線の接近を示すことがある。"
    },
    {
      "front": "氷晶核",
      "back": "過冷却水滴の凍結や、水蒸気からの氷晶生成の足場となる微小な粒子。鉱物粒子（粘土鉱物など）が有効で、氷の結晶構造に似た表面を持つものが働きやすい。凝結核に比べて数が少なく、低温ほど活性化するものが増える。",
      "hint": "ひっかけ　氷晶核は凝結核と別物で、数がはるかに少ない。だから氷点下でもすぐには凍らず、過冷却水滴が生じる。氷晶核は一般に低温ほど有効に働くものが増える。"
    },
    {
      "front": "併合過程",
      "back": "雲粒どうしの衝突・併合によって水滴が雨粒まで成長する降水過程。氷の相を介さないため暖かい雨の仕組みにあたる。落下速度の差で大きな水滴が小さな水滴を集め、加速度的に成長して落下できる大きさになる。",
      "hint": "ひっかけ　併合過程は氷を必要とせず、雲全体が氷点より暖かくても雨をもたらす。冷たい雨をもたらす氷晶過程と混同しない。中緯度でも夏の背の低い暖かい雲では併合過程が働く。"
    },
    {
      "front": "暖かい雨",
      "back": "雲の中で氷の相を経ずに、水滴どうしの衝突・併合だけで降る雨。雲全体が氷点より高い温度にあり、氷晶過程を含まない。熱帯や、中緯度でも夏の背の低い暖かい雲から降る雨がこれにあたる。",
      "hint": "ひっかけ　暖かい雨は「暖かい季節の雨」ではなく、氷の相を経ずに降る雨のこと。中緯度の日本では冷たい雨が多く、暖かい雨は夏の背の低い雲などに限られる。気温そのものではなく、成長過程で氷を経るかどうかが定義。"
    },
    {
      "front": "放射霧",
      "back": "夜間の放射冷却で地表付近が冷やされ、空気が露点まで下がって発生する霧。晴れて風が弱く、湿り気のある夜にできやすい。盆地や谷間にたまりやすく、日の出後の日射で地面が暖まると消散する。",
      "hint": "ひっかけ　放射霧は無風だと上下の混合が乏しく地表だけ冷えて薄い霧になり、風が弱く適度にあると冷気が上へ混ざって層が厚くなる。強風では発生しにくい。曇っていると放射冷却が弱く発生しにくい。"
    },
    {
      "front": "移流霧",
      "back": "暖かく湿った空気が、それより冷たい地表面や海面の上を移動する際に、下から冷やされて露点に達して発生する霧。海霧の多くがこれにあたる。ある程度の風があっても持続し、広い範囲を長時間覆うことがある。",
      "hint": "ひっかけ　移流霧は放射霧と逆で、ある程度の風があるほうが暖湿気が供給されて持続する。無風では発生・維持しにくい。日射ではなく、暖気の供給が絶たれたときや風向の変化で消散する。"
    },
    {
      "front": "層積雲",
      "back": "低い高度に広がる、塊やうねが並んだ灰色または白色の雲。十種雲形の一つで、層状の雲と対流的な雲の中間の性質を持つ。弱い対流や下層の風のシアーによってでき、雲塊の間から青空がのぞくことがある。",
      "hint": "ひっかけ　層積雲は積雲より横に広がり、層雲より塊やうねの構造がはっきりする。低層雲なので、上層の巻雲や中層の高層雲と高度を取り違えないこと。ふつう強い降水は伴わない。"
    },
    {
      "front": "高層雲",
      "back": "中層に広がる、灰色または青灰色の層状の雲。十種雲形の一つで、空全体を覆い太陽を薄く透かして見せることが多い。おぼろ雲とも呼ばれる。厚みを増すと太陽が見えなくなり、乱層雲へ移行して雨をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　高層雲は中層雲で、上層の巻層雲や下層の層雲とは高度が異なる。太陽をおぼろに透かすのが高層雲、地物の影がはっきり出るほど透けるのは巻層雲。厚くなると乱層雲となり本格的な雨になる。"
    },
    {
      "front": "冷たい雨",
      "back": "雲の中で氷晶過程を経て降る雨。氷点下の雲で氷晶が成長して雪片となり、落下途中で融解して雨粒になる。中緯度の日本で降る雨の多くがこれにあたる。氷を経ずに融けなければ雪となる。",
      "hint": "ひっかけ　冷たい雨は「冷たい季節の雨」ではなく、氷晶過程を経て降る雨のこと。地表が暑い夏でも、上空が氷点下なら冷たい雨になる。氷晶が融けずに落ちれば雪で、融解層の高さが雨か雪かを決める。"
    },
    {
      "front": "乱層雲",
      "back": "中層から下層に広がる、暗い灰色の厚い層状の雲。十種雲形の一つで、雨雲・雪雲とも呼ばれ、持続的でおだやかな雨や雪をもたらす。太陽をまったく隠し、雲の下には雲片（ちぎれ雲）を伴うことが多い。",
      "hint": "ひっかけ　乱層雲は層状性のおだやかで持続的な雨をもたらし、積乱雲の対流性の激しい雨とは性質が異なる。高層雲が厚みを増すと乱層雲になる。雷や突風は通常伴わないが、長時間続くため総雨量は多くなりうる。"
    },
    {
      "front": "蒸気霧",
      "back": "冷たい空気が、それより暖かい水面の上に流れ込んだときに発生する霧。暖かい水面から蒸発した水蒸気が、冷たい空気に触れてただちに凝結して生じる。湯気のように水面から立ちのぼって見える。",
      "hint": "ひっかけ　蒸気霧は移流霧と温度関係が逆で、空気より水面のほうが暖かいときに発生する。移流霧は暖湿気が冷たい面上を流れて冷やされて生じるのに対し、蒸気霧は冷たい空気に暖かい面から水蒸気が供給されて凝結する。"
    },
    {
      "front": "かなとこ雲",
      "back": "発達した積乱雲の上部が、対流圏界面付近の安定層に阻まれて上方へ伸びられず、水平に広がって金床のような形になった部分。氷晶からできており、上層の風下側へ張り出す。積乱雲の最盛期を示す。",
      "hint": "ひっかけ　かなとこ雲は上昇流が対流圏界面で止められて水平に広がったもので、雲がさらに発達している証拠ではなく、上方への発達が頭打ちになった最盛期の姿。張り出す向きは上層の風下側。"
    },
    {
      "front": "ベルシェロン過程",
      "back": "氷点下の雲で氷晶と過冷却水滴が共存するとき、氷面の飽和水蒸気圧が水面より低いために、過冷却水滴が蒸発し、その水蒸気が氷晶へ移って氷晶が成長する過程。氷晶過程ともいい、冷たい雨をもたらす基本機構。",
      "hint": "ひっかけ　この過程で成長するには氷晶と過冷却水滴が共存すること、そして氷面の飽和水蒸気圧が水面より低いことが要点。氷だけ、水滴だけでは働かない。ウェゲナー・ベルシェロン・フィンダイセン過程とも呼ばれる。"
    },
    {
      "front": "ライミング",
      "back": "氷晶や雪片の表面に、過冷却水滴が衝突して次々に凍りつく過程。捕捉凍結とも呼ぶ。これによって氷粒子が重く成長し、進むとあられやひょうになる。凍結時に空気を取り込むため、粒子は白く不透明になる。",
      "hint": "ひっかけ　ライミングは氷粒子が過冷却水滴を捕らえて凍らせる過程で、水蒸気が直接氷に付く昇華凝結（氷晶過程）とは別。過冷却水滴が存在する氷点下の雲でしか進まない。盛んに進むとあられ、さらに大きく成長するとひょうになる。"
    },
    {
      "front": "短波放射",
      "back": "太陽から地球に届く放射のこと。太陽の表面温度が約6000Kと高いため、放射の中心はおよそ0.5マイクロメートルの可視光域にあり、紫外から近赤外までの短い波長帯に集中する。地球放射の長波放射と対比して使う。",
      "hint": "数字　太陽放射のピーク波長は約0.5マイクロメートル。おおむね0.2から4マイクロメートルの波長帯を短波放射と呼ぶ。\nひっかけ　短波放射も大気を素通りするわけではなく、オゾンによる紫外吸収や雲・地表での反射がある。「太陽放射＝可視光だけ」ではなく紫外から近赤外までを含む点に注意する。"
    },
    {
      "front": "散乱",
      "back": "放射が大気中の気体分子やエアロゾル、雲粒などに当たって、進行方向を変えてさまざまな向きに広がる現象。吸収と違ってエネルギーは熱に変わらず、方向だけが変わる。粒子の大きさと波長の関係で散乱の性質が決まる。",
      "hint": "ひっかけ　散乱は吸収と違い、放射エネルギー自体を消すわけではなく向きを変えるだけ。雲が白いのは雲粒が大きくミー散乱で全波長をほぼ一様に散らすためで、レイリー散乱ではない。"
    },
    {
      "front": "長波放射",
      "back": "地表や大気が射出する赤外放射のこと。地球の温度がおよそ250から300Kと低いため、放射のピークはおよそ10マイクロメートル前後の赤外域にある。太陽放射の短波放射と対比して地球放射とも呼ぶ。",
      "hint": "数字　地球放射のピーク波長は約10マイクロメートル。おおむね4から100マイクロメートルの帯を長波放射と呼ぶ。大気の窓は約8から13マイクロメートル。\nひっかけ　長波放射は地表だけでなく大気自身も出しており、下向きの大気放射が地表に届く。「地球放射は上向きだけ」ではない。波長8から13マイクロメートルの大気の窓では吸収が弱く宇宙へ逃げやすい。"
    },
    {
      "front": "アルベド",
      "back": "入射した放射のうち反射される割合。地表面や雲、地球全体などについて定義し、0から1（または0から100パーセント）で表す。値が大きいほど反射しやすく、吸収される放射が少ないことを意味する。",
      "hint": "数字　地球全体（惑星）のアルベドは約0.3。新雪は約0.8、海面は数パーセントから10パーセント程度。\nひっかけ　アルベドは反射率であって吸収率ではない。アルベドが高いほど吸収は少ない。地球全体のアルベド約0.3の主要因は雲で、地表面の寄与だけではない。"
    },
    {
      "front": "温室効果",
      "back": "大気中の水蒸気や二酸化炭素などが地表からの長波放射を吸収し、その一部を再び下向きに射出することで地表面と下層大気を暖める効果。これがなければ地表はもっと低温になる。",
      "hint": "数字　温室効果がない場合の地表温度は放射平衡温度の約255K（摂氏マイナス18度）程度。実際の地表付近の平均気温は約288K（約15度）。\nひっかけ　自然の温室効果への寄与が最大なのは二酸化炭素ではなく水蒸気。また、温室効果は熱を閉じ込めるのではなく、長波放射を吸収・再放射することで下向き放射を増やす仕組みであり、ガラス温室の対流抑制とは物理が異なる。"
    },
    {
      "front": "放射平衡温度",
      "back": "惑星が吸収する太陽放射と、惑星自身が宇宙へ射出する長波放射がつり合うときの温度。大気の温室効果を考えない場合の地球の値を計算すると、およそ255K（摂氏マイナス18度）になる。",
      "hint": "数字　地球の放射平衡温度は約255K、すなわち摂氏約マイナス18度。実際の地表付近の平均気温約288Kとの差、約33度が温室効果による。\nひっかけ　計算では受ける面が断面積（円）、射出する面が全表面積（球）なので係数4が入る。ここを忘れると温度がずれる。約255Kは温室効果を含まない値で、実際の地表平均気温ではない。"
    },
    {
      "front": "放射冷却",
      "back": "地表や物体が長波放射を射出することで熱を失い、温度が下がる現象。夜間、太陽放射による加熱がなくなると、地表からの長波放射が卓越して地表が冷える。",
      "hint": "ひっかけ　曇っていると放射冷却は弱まる。雲が地表からの長波放射を吸収して下向きに返すため。「雲があるほど冷える」は逆。風が強いと下層がかき混ぜられて地表付近だけの冷却は弱まる。"
    },
    {
      "front": "日射量",
      "back": "単位面積の水平面が単位時間に受け取る太陽放射のエネルギー量。直接届く直達日射と、大気で散乱されて届く散乱日射の合計（全天日射量）で表すことが多い。単位はワット毎平方メートルなど。",
      "hint": "ひっかけ　全天日射量は直達日射だけではなく散乱日射を含む。曇天でも散乱日射があるので日射量はゼロにならない。水平面日射は太陽高度が下がると斜め入射で薄まり小さくなる。"
    },
    {
      "front": "温室効果ガス",
      "back": "長波放射（赤外線）を吸収・射出する性質を持ち、温室効果に寄与する大気中の気体。水蒸気、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、オゾン、フロン類などが該当する。",
      "hint": "ひっかけ　大気の大部分を占める窒素と酸素は温室効果ガスではない。二酸化炭素だけが温室効果ガスと誤らせる選択肢、水蒸気を温室効果ガスに含めない誤りに注意する。"
    },
    {
      "front": "正味放射",
      "back": "ある面が受け取る放射と失う放射の差し引き。地表面では、下向きの短波放射と大気からの下向き長波放射の合計から、反射される短波放射と地表が出す上向き長波放射を引いた量。放射収支ともいう。",
      "hint": "ひっかけ　正味放射は四つの放射成分の差し引きで、下向き短波だけではない。夜は短波がゼロでも下向き長波と上向き長波の差が残り、通常は負になる。顕熱・潜熱そのものは放射ではない点も混同しやすい。"
    },
    {
      "front": "黒体放射",
      "back": "入射する放射をすべての波長で完全に吸収し、また同じ温度で最大の放射を射出する理想的な物体（黒体）が出す放射。放射のスペクトルは温度だけで決まり、プランクの法則で表される。",
      "hint": "ひっかけ　黒体は見た目が黒いという意味ではなく、全波長を完全に吸収・射出する理想体のこと。高温の黒体は明るく輝く。実在の物体は放射率が1未満で、厳密には灰色体として扱う。"
    },
    {
      "front": "ステファン・ボルツマンの法則",
      "back": "黒体が単位面積・単位時間に射出する全放射エネルギーは、絶対温度の4乗に比例するという法則。比例定数をステファン・ボルツマン定数という。射出量は温度上昇に対して急激に増える。",
      "hint": "数字　射出量は絶対温度の4乗に比例。ステファン・ボルツマン定数は約5.67×10のマイナス8乗ワット毎平方メートル毎ケルビン4乗。\nひっかけ　比例するのは温度の1乗でも2乗でもなく4乗。摂氏ではなく絶対温度（ケルビン）で計算する。ピーク波長を与えるのはこの法則ではなくウィーンの変位則で、両者を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "レイリー散乱",
      "back": "放射の波長より十分に小さい粒子（空気の気体分子など）による散乱。散乱の強さは波長の4乗に反比例し、短い波長ほど強く散乱される。前方と後方にほぼ対称に散る。",
      "hint": "数字　散乱強度は波長の4乗（マイナス4乗）に比例。青（約0.45マイクロメートル）は赤（約0.65マイクロメートル）より数倍強く散乱される。\nひっかけ　波長の4乗に反比例なので、短波長ほど強い。「長波長ほど強い」は逆。雲や霧が白いのは粒が大きくミー散乱だからで、レイリー散乱ではない。"
    },
    {
      "front": "ミー散乱",
      "back": "放射の波長と同程度かそれ以上の大きさの粒子（雲粒、霧粒、エアロゾルなど）による散乱。波長依存が小さく、可視光をほぼ一様に散らす。前方に強く散乱する指向性を持つ。",
      "hint": "ひっかけ　ミー散乱は波長依存が小さく、青だけを強く散らすわけではないので白く見える。雲の白をレイリー散乱と誤らせる選択肢に注意する。前方散乱が強い指向性を持つ点もレイリーとの違い。"
    },
    {
      "front": "直達日射",
      "back": "太陽から地表面に直接届く太陽放射。途中で散乱・反射されず、太陽の方向からまっすぐ到達する成分。散乱日射と合わせて全天日射量になる。",
      "hint": "ひっかけ　直達日射は太陽方向からの成分だけで、天空全体から来る散乱日射は含まない。曇ると直達日射は大きく減るが、散乱日射があるので全天日射量はゼロにはならない。"
    },
    {
      "front": "ウィーンの変位則",
      "back": "黒体放射のスペクトルで、放射エネルギーが最大となる波長は絶対温度に反比例するという法則。温度が高いほどピーク波長は短くなる。比例定数はウィーンの定数。",
      "hint": "数字　ピーク波長は絶対温度に反比例。ウィーンの定数は約2.9×10のマイナス3乗メートル・ケルビン。太陽は約0.5、地球は約10マイクロメートルにピーク。\nひっかけ　ピーク波長は温度に反比例なので、高温ほど短波長。全放射量を与えるのはステファン・ボルツマンの法則で、ウィーンの変位則はピーク波長を与える。両者の役割を混同しやすい。"
    },
    {
      "front": "プランクの法則",
      "back": "黒体が射出する放射の強さを、温度と波長の関数として表す法則。ある温度の黒体が各波長でどれだけ放射するかを完全に与え、放射のスペクトル分布を決める最も基本的な式。",
      "hint": "ひっかけ　プランクの法則はスペクトル分布そのものを与える式で、全放射量（ステファン・ボルツマン）やピーク波長（ウィーン）はその特別な帰結。三つを別々の独立した法則と誤解しやすい。"
    },
    {
      "front": "太陽定数",
      "back": "地球の大気上端で、太陽光線に垂直な単位面積が単位時間に受け取る太陽放射のエネルギー量。地球と太陽の平均距離での値で、およそ1370ワット毎平方メートル。",
      "hint": "数字　太陽定数は約1370ワット毎平方メートル（おおむね1360から1370）。地球全体で平均するとその4分の1、約340ワット毎平方メートル。\nひっかけ　太陽定数は太陽光に垂直な面での値。地球全体の平均では、断面積と表面積の比から4分の1にする必要がある。この係数4を忘れると温度計算がずれる。大気上端の値で地表の値ではない。"
    },
    {
      "front": "放射強制力",
      "back": "温室効果ガスの増加などの要因によって、大気上端でのエネルギー収支がどれだけ変化したかを表す量。単位はワット毎平方メートル。正なら地球を暖める向き、負なら冷やす向きに働く。",
      "hint": "ひっかけ　放射強制力は温度そのものではなく、収支の変化量。正の値は昇温の向きに働くという意味で、ただちに温度が上がった量を示すわけではない。エアロゾルの一部は負に寄与する点も見落としやすい。"
    },
    {
      "front": "散乱日射",
      "back": "太陽放射が大気中の気体分子やエアロゾル、雲粒で散乱され、太陽方向以外の天空全体から地表に届く成分。直達日射と合わせて全天日射量になる。天空放射ともいう。",
      "hint": "ひっかけ　散乱日射は太陽方向以外の天空全体から届く成分で、直達日射とは別。曇りでも散乱日射があるので昼は暗くならず、日射量はゼロにならない。日陰でも散乱日射で明るいのはこのため。"
    },
    {
      "front": "渦度",
      "back": "流体の回転の強さを表す量。気象では鉛直成分だけを扱い、反時計回り（北半球の低気圧性回転）を正とする。水平風の空間変化から求まり、単位は毎秒。",
      "hint": "数字　実技の渦度図は10のマイナス6乗毎秒を単位とすることが多く、正渦度極大が100を超えると顕著なトラフとみなす。\nひっかけ　渦度の正負は北半球と南半球で符号の意味が逆になる。また、正渦度そのものではなく正渦度移流が上昇流をもたらす。トラフの真上ではなくトラフの前面（東側）で上昇流が強い、という関係を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "移流",
      "back": "風によって、気温・水蒸気・渦度などの物理量がある場所へ運ばれてくること。運ばれる量の水平勾配と風のベクトルの向きで決まり、勾配の高い側から低い側へ風が吹くとき、その量が増える向きの移流となる。",
      "hint": "ひっかけ　移流は風が等値線を横切るときに起きる。風が等値線に平行なら、風が強くてもその量の移流はゼロ。等値線に直交して吹くときに移流が最大になる。"
    },
    {
      "front": "地衡風",
      "back": "気圧傾度力とコリオリ力がつり合った状態で、等圧線に平行に吹く水平風。摩擦のない自由大気で成り立つ理想的な風で、北半球では低圧側を左手に見て吹く。",
      "hint": "ひっかけ　地衡風は等圧線に平行で、低圧側から高圧側へ向かって吹くのではない。北半球では進行方向の左が低圧。赤道付近ではコリオリ力が小さく地衡風の近似は成り立たない。"
    },
    {
      "front": "地上風",
      "back": "地表付近で摩擦の影響を受けて吹く風。気圧傾度力・コリオリ力に加えて摩擦力がはたらくため、等圧線に平行ではなく、低圧側へ斜めに切り込んで吹く。",
      "hint": "数字　地上風と等圧線のなす角は海上でおよそ15度、陸上でおよそ30度が目安。\nひっかけ　摩擦は風を弱めるだけでなく、風向を等圧線から低圧側へ振らせる。摩擦の大きい陸上ほど等圧線となす角が大きく、海上では角度が小さい。高圧側へ吹き込むのではない。"
    },
    {
      "front": "気圧傾度力",
      "back": "気圧の空間的な差によって生じ、気圧の高い側から低い側へ向かってはたらく力。単位質量あたりでは気圧傾度を空気密度で割った大きさをもち、等圧線に直交する向きを向く。",
      "hint": "ひっかけ　気圧傾度力は等圧線に直交して高圧側から低圧側へ向かう。風そのものの向きとは一致せず、地衡風では風は等圧線に平行になる。密度が小さい上空ほど、同じ気圧差でも力は大きくなる。"
    },
    {
      "front": "コリオリ力",
      "back": "地球の自転する座標系で運動する物体にはたらく見かけの力。運動方向に対して北半球では右向き、南半球では左向きに直角にはたらく。大きさは風速とコリオリ因子に比例し、緯度が高いほど大きく、赤道でゼロになる。",
      "hint": "数字　コリオリ因子fは緯度φで2Ωsinφ。中緯度でおよそ10のマイナス4乗毎秒。\nひっかけ　コリオリ力は見かけの力で、静止した物体にははたらかず、運動する物体にのみ運動方向と直角にはたらく。仕事をしないので風速を変えず向きだけを変える。赤道上ではゼロ。"
    },
    {
      "front": "ジェット気流",
      "back": "対流圏上部から圏界面付近に存在する、帯状に細長く強い西風の流れ。中緯度で南北の気温差が大きい帯の上空に生じ、風速の極大軸をもつ。",
      "hint": "数字　冬季の風速はしばしば毎秒50メートルを超え、100メートルに達することもある。高度はおよそ200から300hPa付近。\nひっかけ　ジェットは南北の気温差（温度風の関係）によって上空ほど強まる西風で、圏界面付近で極大となりそれより上では弱まる。地上付近の風とは別物。夏より冬に強く、位置も季節で南北にずれる。"
    },
    {
      "front": "収束",
      "back": "水平風が周囲から一点へ集まり、単位面積あたりの空気が水平方向に流れ込む状態。水平発散が負であることに等しい。連続の式により、下層の収束は上向きの鉛直流を伴う。",
      "hint": "ひっかけ　下層の収束はそのまま上昇流になるが、上昇流が続くには上層で発散していることが必要。下層収束だけでは空気が詰まってしまう。収束＝上昇流と短絡せず鉛直方向の連続性で考える。"
    },
    {
      "front": "摩擦力",
      "back": "地表面との間や大気内部で、運動を妨げる向きにはたらく力。地表付近の境界層で顕著で、風を弱めるとともに、力のつり合いを崩して風向を変える作用をもつ。",
      "hint": "ひっかけ　摩擦は風速を弱めるだけでなく、風向を等圧線から低圧側へ傾ける。摩擦が大きいほど吹き込む角度が大きい。上空の自由大気では摩擦が無視でき、風は等圧線に平行な地衡風に近づく。"
    },
    {
      "front": "温度風",
      "back": "上下二つの高度の地衡風のベクトル差。風そのものではなく、地衡風の鉛直方向の変化を表す量で、その向きと大きさは二つの高度に挟まれた層の平均的な水平温度傾度で決まる。",
      "hint": "ひっかけ　温度風は実在する風ではなく、上下の地衡風の差というベクトル。向きは高温側ではなく、北半球では低温側を左に見て吹く。風が高度とともに右回り（時計回り）に変われば暖気移流、左回りなら寒気移流。"
    },
    {
      "front": "鉛直シアー",
      "back": "高度による水平風の変化。ある高度間で風速や風向がどれだけ変わるかを表し、風のベクトル差を高度差で割った量で示す。単位は毎秒。",
      "hint": "ひっかけ　鉛直シアーは風速だけでなく風向の変化も含む。地衡風のシアー（温度風）は水平温度傾度で決まるので、気温場が一様なら鉛直シアーは小さい。水平シアーと混同しない。"
    },
    {
      "front": "暖気移流",
      "back": "風によって、より暖かい空気がある場所へ運ばれてくること。等温線を横切って高温側から低温側へ風が吹くとき生じ、その地点の気温を上げる向きにはたらく。",
      "hint": "ひっかけ　暖気移流は等温線を横切る風で決まり、風が等温線に平行なら気温が高くても暖気移流にはならない。風が高度とともに時計回りに回るのが暖気移流のサイン。"
    },
    {
      "front": "寒気移流",
      "back": "風によって、より冷たい空気がある場所へ運ばれてくること。等温線を横切って低温側から高温側へ風が吹くとき生じ、その地点の気温を下げる向きにはたらく。",
      "hint": "ひっかけ　寒気移流は等温線を横切って冷たい側から吹く風で決まる。風が高度とともに反時計回り（左回り）に変化するのが寒気移流の目印。暖気移流と回転の向きを逆に覚えない。"
    },
    {
      "front": "傾度風",
      "back": "等圧線が曲がっている場で、気圧傾度力・コリオリ力・遠心力の三つがつり合って、湾曲した等圧線に沿って吹く水平風。低気圧性・高気圧性の曲率で速さの関係が地衡風と異なる。",
      "hint": "ひっかけ　低気圧性の曲率では傾度風は地衡風より弱く、高気圧性では強い。逆に覚えやすい。遠心力は曲率中心から外向きにはたらき、低気圧では気圧傾度力を打ち消す側に加わる。"
    },
    {
      "front": "亜熱帯ジェット気流",
      "back": "亜熱帯（おおむね緯度30度付近）の上空、対流圏界面近くを流れる強い西風のジェット。ハドレー循環の下降域の北縁に対応し、季節を通じて比較的位置が安定している。",
      "hint": "数字　位置は緯度およそ30度付近、高度はおよそ200hPa前後。\nひっかけ　亜熱帯ジェットは寒帯前線ジェットより低緯度・高高度にあり、位置が安定している。寒帯前線ジェットのほうが蛇行が大きく前線帯に対応する。二本を取り違えない。"
    },
    {
      "front": "傾圧不安定",
      "back": "水平温度傾度（傾圧性）を持つ大気に蓄えられた有効位置エネルギーが、擾乱によって解放されて発達する不安定。中緯度の温帯低気圧を生み出す基本的な発生機構である。",
      "hint": "ひっかけ　傾圧不安定のエネルギー源は水平温度傾度に蓄えられた有効位置エネルギーで、対流不安定（鉛直方向の成層）とは別物。温帯低気圧の機構であり、台風のような熱帯低気圧の発達機構ではない。"
    },
    {
      "front": "遠心力",
      "back": "曲線を描いて運動する物体にはたらく見かけの力で、曲率の中心から外向きにはたらく。大きさは風速の二乗を曲率半径で割った値に等しく、等圧線が曲がった場での風のつり合いに加わる。",
      "hint": "ひっかけ　遠心力は曲率中心から外向き。低気圧では気圧傾度力（内向き）を打ち消す側に、高気圧では外向きの気圧傾度力に加わる。強い風・小さい曲率半径ほど大きく、直線の流れではゼロ。"
    },
    {
      "front": "発散",
      "back": "水平風がある領域から周囲へ広がり、単位面積あたりの空気が水平方向に流れ出す状態。水平発散が正の値をとることを指す。連続の式により、下層の発散は下降流を伴う。",
      "hint": "ひっかけ　上層の発散は、下でむしろ上昇流を強める。下層の発散が下降流をもたらす。高度によって発散の意味する鉛直流の向きが変わる点を混同しやすい。"
    },
    {
      "front": "運動方程式",
      "back": "大気の運動を、加速度が加わる力に等しいというニュートンの法則で表した式。気象では回転する地球上での方程式で、気圧傾度力・コリオリ力・重力・摩擦力の各項からなる。",
      "hint": "ひっかけ　コリオリ力や遠心力は見かけの力で、回転座標系だからこそ式に現れる。各項の大きさは運動のスケールで変わり、常にすべてが同じ重要度ではない。"
    },
    {
      "front": "寒帯前線ジェット気流",
      "back": "中高緯度の寒帯前線帯の上空を流れる強い西風のジェット。南北の気温差が大きい前線帯に対応し、蛇行が大きく、位置や強さの変動が大きいのが特徴。",
      "hint": "数字　位置は緯度およそ40から60度付近。\nひっかけ　寒帯前線ジェットは亜熱帯ジェットより高緯度・低高度で、蛇行が大きく変動しやすい。位置の安定した亜熱帯ジェットと取り違えない。前線帯に対応するのは寒帯前線ジェットのほう。"
    },
    {
      "front": "相対渦度",
      "back": "地球に固定した座標系から見た、大気の水平風の回転を表す渦度。水平風の空間変化のみで決まり、地球自転による渦度は含まない。反時計回りを正とし、単位は毎秒。",
      "hint": "ひっかけ　相対渦度は地球自転による惑星渦度を含まない点が絶対渦度との違い。天気図の渦度図はふつう相対渦度を示す。低気圧性回転（反時計回り）が正。"
    },
    {
      "front": "傾圧",
      "back": "等圧面と等密度面（等温面）が交わっている大気の状態。同じ気圧面上でも気温が場所によって異なり、水平温度傾度が存在する。地衡風が高度とともに変化する（温度風がゼロでない）ことに対応する。",
      "hint": "ひっかけ　傾圧は等圧面と等温面が交わる状態で、水平温度傾度があること。等圧面と等温面が平行な順圧と対になる。傾圧なら温度風がゼロでなく、地衡風が高度で変わる。"
    },
    {
      "front": "連続の式",
      "back": "質量保存を表す式。空気は途中で生成も消滅もしないため、ある領域の水平発散・収束と鉛直流の変化がつり合うことを示す。大気の運動を考えるうえの基本方程式の一つ。",
      "hint": "ひっかけ　連続の式は質量の保存であって、エネルギーや水蒸気の保存ではない。収束＝上昇流と短絡せず、鉛直方向のつながり（上層で発散していること）まで含めて考える。"
    },
    {
      "front": "絶対渦度",
      "back": "相対渦度に地球自転による惑星渦度を加えた、静止した宇宙から見た大気の回転を表す渦度。順圧非発散の流れでは、空気塊が動いても絶対渦度が保存される。",
      "hint": "ひっかけ　保存されるのは絶対渦度で、相対渦度ではない。北上して惑星渦度が増えれば、絶対渦度を保つために相対渦度は減る。発散があると保存は成り立たない。"
    },
    {
      "front": "角運動量",
      "back": "回転運動の勢いを表す量で、質量・回転速度・回転軸からの距離の積で決まる。外部からのトルクがなければ保存され、大気大循環では地球自転軸まわりの角運動量が扱われる。",
      "hint": "ひっかけ　角運動量は回転軸からの距離にも依存する。距離が縮めば同じ角運動量でも回転が速くなる。単なる速度の保存ではなく、距離との積が保存される点に注意。"
    },
    {
      "front": "水平シアー",
      "back": "水平方向に位置がずれると風が変わること。とくに風向に直角な向きの風速の変化を指し、この変化があると流れに回転が生じるため、渦度のシアー成分の原因になる。",
      "hint": "ひっかけ　水平シアーは水平面内の風速差、鉛直シアーは高度による風の変化で、別物。流れが直線でも横方向に風速差があれば渦度をもつ。曲率がなくても渦度はゼロとは限らない。"
    },
    {
      "front": "旋衡風",
      "back": "気圧傾度力と遠心力だけがつり合って、湾曲した等圧線に沿って吹く水平風。コリオリ力が無視できるほど水平スケールが小さく、曲率半径が小さい強い渦で成り立つ。",
      "hint": "ひっかけ　旋衡風はコリオリ力を無視するので、地衡風・傾度風とは近似の前提が違う。小さな渦だからこそ成り立つ。コリオリ力が効かないため回転の向きは一意に決まらない。"
    },
    {
      "front": "惑星渦度",
      "back": "地球の自転そのものによって生じる渦度。コリオリ因子に等しく、緯度が高いほど大きく、赤道でゼロ、北極で最大となる。相対渦度に足すと絶対渦度になる。",
      "hint": "数字　惑星渦度はコリオリ因子f＝2Ωsinφに等しい。\nひっかけ　惑星渦度は風の分布ではなく緯度だけで決まる。赤道でゼロ、高緯度ほど大きい。相対渦度と混同しないこと。北半球では常に正で、低気圧・高気圧を問わない。"
    },
    {
      "front": "渦度方程式",
      "back": "渦度が時間とともにどう変化するかを表す式。渦度の移流、発散・収束による生成消滅、惑星渦度の効果などの各項からなり、トラフ・リッジの発達や低気圧の発生を診断する基礎式である。",
      "hint": "ひっかけ　発散・収束は絶対渦度を変える。収束すると渦が集中して渦度が強まり、発散すると弱まる。順圧非発散の理想では絶対渦度が保存されるが、発散項があると保存されない。"
    },
    {
      "front": "渦度移流",
      "back": "風によって渦度が運ばれてくること。渦度の水平勾配と風のベクトルで決まり、上流の渦度の高い側から低い側へ風が吹くとき、その地点の渦度を増やす（正の渦度移流）向きにはたらく。",
      "hint": "ひっかけ　上昇流をもたらすのは正渦度そのものではなく正渦度移流。トラフの真上ではなくトラフの前面（東側）で正渦度移流が卓越し上昇流が強まる。渦度の勾配と風の向きの両方で決まる。"
    },
    {
      "front": "正渦度移流",
      "back": "風によって正の渦度（低気圧性回転）が運ばれてきて、その地点の渦度を増やす移流。上流の正渦度極大から風下側へ正渦度が運ばれる場所で生じ、上層発散と上昇流を伴う。",
      "hint": "ひっかけ　正渦度移流はトラフの前面（東側）で強く、トラフの真上や後面ではない。正渦度の値が大きいことと正渦度移流があることは別で、上昇流をもたらすのは移流のほう。"
    },
    {
      "front": "ロスビー波",
      "back": "惑星渦度の緯度変化（β効果）を復元力とする、大規模な大気の波動。偏西風帯を南北に蛇行しながら西進する性質をもつ。上層の谷（トラフ）と峰（リッジ）の列として現れる。",
      "hint": "ひっかけ　ロスビー波の位相速度は基本流（西風）に対して西向き。ただし西風が強いと地面に対しては東進して見える。波長が長いほど西向きの効果が強く、停滞・逆進もありうる。位相速度と群速度は別で、群速度は東向きになりうる。"
    },
    {
      "front": "位相速度",
      "back": "波の山や谷といった位相のパターンが進む速さと向き。波長を周期で割った値で表す。波のエネルギーが伝わる群速度とは一般に異なる。",
      "hint": "ひっかけ　位相速度は波の形が進む速さで、エネルギーが伝わる群速度とは別物。ロスビー波では位相速度が西向きでも群速度が東向きになりうる。両者を同一視しない。"
    },
    {
      "front": "エクマン層",
      "back": "地表付近の摩擦がはたらく境界層のうち、摩擦力・コリオリ力・気圧傾度力の三つがつり合う層。高度が上がるにつれて風向が変わり、風速も増して、上端で地衡風に近づく。",
      "hint": "ひっかけ　エクマン層は摩擦・コリオリ・気圧傾度の三力のつり合いで、地衡風のように二力ではない。地表付近ほど風が等圧線を横切る角度が大きく、上ほど地衡風に近づく。"
    },
    {
      "front": "エクマンパンピング",
      "back": "境界層内の摩擦による風の吹き込み（収束）が、境界層上端に上向きの鉛直流を生む現象。低気圧性の渦の下で摩擦収束が上昇流を、高気圧性の渦の下で発散と下降流をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　低気圧性の渦の下では摩擦収束で上向き、高気圧性の渦の下では発散で下向きの流れになる。向きを逆に覚えない。摩擦は渦を弱める働き（スピンダウン）をもつ。"
    },
    {
      "front": "渦位",
      "back": "絶対渦度を、二つの等温位面に挟まれた層の厚みで規格化した保存量。断熱・摩擦なしの流れに沿って空気塊が動いても保存され、絶対渦度と層の厚み（安定度）の両方の情報を含む。",
      "hint": "ひっかけ　渦位は絶対渦度と静的安定度の両方を含む量で、渦度そのものではない。層が厚く引き伸ばされると絶対渦度が増え、層が薄くつぶされると絶対渦度が減るかたちで保存される。断熱・無摩擦のときだけ保存され、非断熱過程では変わる。"
    },
    {
      "front": "順圧",
      "back": "等圧面と等密度面（等温面）が平行で交わらない大気の状態。同じ気圧面上で気温が一様で、水平温度傾度がない。地衡風が高度によって変化しない（温度風がゼロ）ことに対応する。",
      "hint": "ひっかけ　順圧は水平温度傾度がなく温度風ゼロで、傾圧の対概念。順圧だけでは温帯低気圧は発達しない（発達には傾圧性が必要）。等圧面と等温面が平行かどうかで傾圧・順圧を区別する。"
    },
    {
      "front": "スケール解析",
      "back": "運動方程式の各項の大きさを、代表的な長さ・速さ・時間などの規模を当てはめて見積もり、大小を比較する手法。卓越する項だけを残して方程式を近似する。",
      "hint": "ひっかけ　スケール解析の結論は運動の規模に依存する。総観規模で無視できる項も、竜巻のような小規模では効く（コリオリ力が無視できる旋衡風など）。近似はあくまでそのスケール限定。"
    },
    {
      "front": "β効果",
      "back": "コリオリ因子（惑星渦度）が緯度とともに変化する効果。緯度が高いほど惑星渦度が大きくなるため、南北に動く空気塊の絶対渦度保存を通じて相対渦度を変化させる。ロスビー波の復元力となる。",
      "hint": "ひっかけ　β効果はコリオリ因子の緯度変化（勾配）で、コリオリ力そのものの大小ではない。緯度が変わらなければβ効果は現れない。ロスビー波の復元力であって、重力や気圧傾度が復元力ではない。"
    },
    {
      "front": "群速度",
      "back": "波のエネルギー、すなわち波束（波の集まり）が伝わる速さと向き。個々の波の山谷が進む位相速度とは一般に異なり、波長ごとに位相速度が違う（分散性の）波で両者がずれる。",
      "hint": "ひっかけ　群速度は位相速度と別物で、ロスビー波では位相速度が西向きでも群速度が東向きになりうる。エネルギーが伝わるのは群速度のほう。両者の向きが逆になる場合を取り違えない。"
    },
    {
      "front": "海面水温",
      "back": "海面付近の海水の温度。大気に熱と水蒸気を供給する下端の境界条件であり、台風の発生・発達、エルニーニョやラニーニャの監視、日々の天気にまで影響する基本量。",
      "hint": "数字　台風の発生・維持にはおおむね26度以上の海面水温が目安とされる。\nひっかけ　海面水温が高いほど気温も必ず高いとは限らない。海洋の熱容量は大きく、季節変化が大気より遅れて現れるため、水温の極大月は気温の極大月よりあとにずれる。"
    },
    {
      "front": "平年差",
      "back": "ある時点の観測値から平年値を引いた差。偏差ともいう。気温や海面水温、降水量などがその季節としてどれだけ高いか低いかを表し、絶対値そのものより異常の程度を見やすくする指標。",
      "hint": "ひっかけ　平年差は平年値を基準にした差なので、平年値が更新されれば同じ観測値でも平年差の数値は変わる。また降水量は変動が大きく、差より比で扱うのが一般的。"
    },
    {
      "front": "梅雨前線",
      "back": "初夏に日本付近に停滞する前線。北のオホーツク海高気圧などの冷涼な気団と、南の太平洋高気圧の暖湿な気団が接するところに形成され、東西に長く連なって長雨をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　梅雨前線は寒暖の対立というより水蒸気量（相当温位）の差が主体で、とくに西日本では気温差が小さい。温度傾度だけで前線を探すと位置を誤りやすい。"
    },
    {
      "front": "エルニーニョ現象",
      "back": "太平洋赤道域の中部から東部で、海面水温が平年より高い状態が半年から一年ほど続く現象。数年に一度発生し、世界の天候に影響する。南方振動と一体でエンソと総称される。",
      "hint": "ひっかけ　海面水温が高くなるのは太平洋赤道域の東部側であり、西部ではない。東西を取り違えると全体の因果が逆になる。エルニーニョ時に貿易風とウォーカー循環はともに弱まる。"
    },
    {
      "front": "太平洋高気圧",
      "back": "夏に日本の南東海上に張り出す背の高い暖かい高気圧。亜熱帯高圧帯の一部で、下降流が卓越して晴天と高温をもたらす。北西縁が日本にかかると盛夏の安定した晴れになる。",
      "hint": "ひっかけ　太平洋高気圧は地表付近だけの浅い高気圧ではなく、対流圏の厚い層にわたる背の高い（温暖）高気圧である。移動性高気圧のように東へ移動して抜けるものではない。"
    },
    {
      "front": "ハドレー循環",
      "back": "熱帯で赤道付近の上昇流と亜熱帯の下降流を結ぶ南北方向の大規模循環。暖かい空気が上昇し冷えて下降する、熱によって直接駆動される直接循環である。",
      "hint": "ひっかけ　ハドレー循環は直接循環（熱が仕事をする）で、中緯度のフェレル循環は間接循環である点を混同しやすい。上昇するのは赤道側、下降するのは亜熱帯側で、向きを逆に覚えない。"
    },
    {
      "front": "偏西風",
      "back": "中緯度の対流圏上層で卓越する西寄りの風。南北の温度差に対応して高度とともに強まり、圏界面付近で最も強いジェット気流となる。波打ちながら地球を一周する。",
      "hint": "ひっかけ　偏西風が強いのは南北の温度差が大きいからで、季節でいえば冬に強く夏に弱い。地表の風ではなく上層で強い。西風とは西から東へ吹く風であり、向かう先ではなく吹いてくる方向で呼ぶ。"
    },
    {
      "front": "冬型の気圧配置",
      "back": "西高東低ともいう、冬に典型的な気圧配置。大陸のシベリア高気圧と日本の東海上の低気圧が対になり、日本付近で南北にのびる等圧線が混み合って強い北西の季節風が吹く。",
      "hint": "ひっかけ　日本海側の雪は前線や低気圧ではなく、寒気が暖かい海面上を吹走して生じる対流雲によるもの。太平洋側は同じ配置で乾いた晴天になる。西高東低の東西を取り違えない。"
    },
    {
      "front": "平年値",
      "back": "気温や降水量などの平年としての基準値。過去30年間の平均で定義され、その季節の値が高いか低いかを判断する物差しになる。西暦年の下1桁が1の年に更新される。",
      "hint": "数字　平年値は過去30年間の平均で、10年ごと、西暦年の下1桁が1の年に更新される。\nひっかけ　平年値は固定値ではなく10年ごとに更新される。更新の年（下1桁が1の年）を境に、同じ観測値でも平年差の評価が変わる。単なる長期の全期間平均ではなく直近30年の平均である点に注意。"
    },
    {
      "front": "オホーツク海高気圧",
      "back": "初夏から盛夏にかけてオホーツク海付近に現れる、冷たく湿った背の低い高気圧。北日本や東日本の太平洋側に冷涼な北東気流（やませ）をもたらし、梅雨前線を形成する側の気団になる。",
      "hint": "ひっかけ　オホーツク海高気圧は背の低い（寒冷）高気圧で、太平洋高気圧のような背の高い温暖高気圧ではない。もたらす気流は冷たい北東風で、南から暖気を運ぶわけではない。"
    },
    {
      "front": "ブロッキング高気圧",
      "back": "偏西風が大きく南北に蛇行し、その北側で高気圧が停滞して偏西風の東進を妨げる状態。同じ天候が長く続く原因となり、猛暑・寒波・長雨など異常気象を引き起こす。",
      "hint": "ひっかけ　ブロッキング高気圧は移動性高気圧のように通り過ぎず、その場に停滞するのが特徴。高気圧そのものより偏西風の蛇行が動かない状態を指す点に注意。"
    },
    {
      "front": "成層圏突然昇温",
      "back": "冬の極域の成層圏で、数日のうちに気温が数十度も急上昇する現象。対流圏から伝わる惑星波が極夜ジェットを弱め、極渦を崩したり分裂させたりする。",
      "hint": "ひっかけ　夏ではなく冬の極域で起こる現象。昇温という名でも地上が暖まるのではなく、逆に極渦が崩れて寒気が中緯度へ流れ出し、地上に寒波をもたらすことがある。"
    },
    {
      "front": "モンスーン",
      "back": "季節によって風向きが大きく変わる季節風。大陸と海洋の熱容量の差で生じ、夏は海から大陸へ、冬は大陸から海へ吹く。アジアでは夏の湿った南西風が雨季をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　モンスーンは一時的な風ではなく季節スケールで卓越する風系。夏と冬で向きが逆になるのが本質で、単に強い風という意味ではない。"
    },
    {
      "front": "地球温暖化",
      "back": "人間活動で二酸化炭素などの温室効果ガスが増え、地球全体の平均気温が長期的に上昇する現象。温室効果ガスは地表から放射される赤外線を吸収して再放射し、下層大気を暖める。",
      "hint": "ひっかけ　温室効果ガスは太陽からの可視光ではなく地表からの赤外線を吸収して大気を暖める。オゾン層破壊とは別の問題で、原因物質も影響も異なる。混同しない。"
    },
    {
      "front": "気候変動",
      "back": "気温や降水などの気候の状態が、数十年以上の長い時間スケールで変化すること。人間活動による地球温暖化に加え、火山噴火や太陽活動、海洋変動など自然の要因も含む広い概念。",
      "hint": "ひっかけ　気候変動は温暖化と同義ではなく、より広く自然要因による変化も含む。天気（短時間の大気の状態）と気候（長期間の平均的状態）を混同しない。"
    },
    {
      "front": "亜熱帯高圧帯",
      "back": "緯度20〜30度付近を東西に取り巻く、下降流の卓越する高圧の帯。ハドレー循環の下降域にあたり、乾燥した晴天をもたらす。海上では太平洋高気圧などの背の高い高気圧として現れる。",
      "hint": "ひっかけ　亜熱帯高圧帯の高気圧は下降流による背の高い温暖高気圧で、寒冷高気圧ではない。緯度は赤道直下ではなく20〜30度付近である点に注意。"
    },
    {
      "front": "ラニーニャ現象",
      "back": "太平洋赤道域の中部から東部で、海面水温が平年より低い状態が続く現象。エルニーニョの逆位相で、貿易風とウォーカー循環が強まる。エルニーニョと交互に、数年に一度発生する。",
      "hint": "ひっかけ　エルニーニョと日本への影響が逆になる。ラニーニャ時は貿易風もウォーカー循環も強まる。海面水温が低くなるのは東部側であることを取り違えない。"
    },
    {
      "front": "北極振動",
      "back": "北極域と中緯度で気圧が反対に増減する変動。北極が低圧で中緯度が高圧のとき正、逆のとき負とする。正の位相では偏西風が強く極の寒気が閉じ込められ、負では寒気が中緯度へ流れ出しやすい。",
      "hint": "ひっかけ　負の位相のときに寒波が来やすい。北極が高圧・中緯度が低圧という気圧配置で、極の寒気を閉じ込める偏西風が弱まって蛇行し、寒気が中緯度へ抜けるためで、符号を逆に覚えない。"
    },
    {
      "front": "極渦",
      "back": "冬の極域の対流圏上部から成層圏に広がる、極を中心とした大規模な低気圧性の渦。強い西風（極夜ジェット）が寒気を極域に閉じ込めている。極うずとも書く。",
      "hint": "ひっかけ　極渦は低気圧性（反時計回り）の渦であり高気圧ではない。渦が強いときは寒気が閉じ込められて中緯度は暖かめ、弱いときに寒波が起こりやすいという関係を逆にしない。"
    },
    {
      "front": "ウォーカー循環",
      "back": "太平洋赤道域で東西方向に生じる大規模な大気循環。暖水域の西部で上昇し、冷たい東部で下降する。地表では東風の貿易風、上空では西風となって東西に閉じた輪をつくる。",
      "hint": "ひっかけ　ウォーカー循環は東西方向、ハドレー循環は南北方向という違いを混同しない。エルニーニョ時に弱まる（ラニーニャ時に強まる）。上昇するのは暖かい西部側である。"
    },
    {
      "front": "シベリア高気圧",
      "back": "冬にユーラシア大陸のシベリア付近に発達する、寒冷で背の低い高気圧。放射冷却で地表付近が強く冷やされてできる。冬型（西高東低）の気圧配置の西側の主役。",
      "hint": "ひっかけ　シベリア高気圧は下層の冷却でできる背の低い寒冷高気圧で、上空まで暖かい太平洋高気圧のような温暖高気圧とは成り立ちが逆。上空では低圧になっていることが多い。"
    },
    {
      "front": "準二年周期振動",
      "back": "赤道付近の成層圏で、東西風がおよそ2年強の周期で東風と西風を交互に繰り返す振動。QBOともいう。風の変化は上層で始まり、しだいに下層へ降りてくる。",
      "hint": "ひっかけ　対流圏ではなく赤道付近の成層圏の現象で、周期はちょうど2年ではなくおよそ2年強。風の変化が下から上ではなく上から下へ降りてくる点に注意。"
    },
    {
      "front": "フェレル循環",
      "back": "中緯度に現れる南北方向の循環で、ハドレー循環と極循環にはさまれる。暖かい側で下降し冷たい側で上昇する、熱の流れに逆らう間接循環である。平均的な循環として現れる。",
      "hint": "ひっかけ　フェレル循環は間接循環で、暖かい低緯度側で下降し冷たい高緯度側で上昇するという、熱に逆らう向き。ハドレー循環と同じ向きに描かないよう注意する。"
    },
    {
      "front": "熱帯収束帯",
      "back": "赤道付近で南北両半球の貿易風が収束する帯。上昇流が卓越して積乱雲が連なり、雨が多い。ITCZともいう。ハドレー循環の上昇域にあたる。",
      "hint": "ひっかけ　熱帯収束帯は低圧・多雨の帯で、亜熱帯高圧帯の高圧・乾燥とは正反対。位置は赤道に固定されず、季節により南北に移動する。"
    },
    {
      "front": "貿易風",
      "back": "亜熱帯高圧帯から赤道の熱帯収束帯へ向かって吹く、東寄りの恒常風。北半球では北東、南半球では南東から吹く。ハドレー循環の地表付近の戻りの流れにあたる。",
      "hint": "ひっかけ　貿易風は東寄りの風（東から西へ吹く）で、偏西風とは逆向き。エルニーニョ時に弱まり、ラニーニャ時に強まる。向きと強弱の対応を取り違えない。"
    },
    {
      "front": "秋雨前線",
      "back": "秋のはじめに日本付近に停滞する前線。南の勢力を弱める太平洋高気圧と、北から南下する大陸の冷たい気団の境に形成され、ぐずついた長雨をもたらす。梅雨前線に似た季節の変わり目の前線。",
      "hint": "ひっかけ　秋雨前線は梅雨前線と成り立ちが似るが、季節の進み方は逆で、暖気側の勢力が衰えていく過程で現れる。台風がからむと単独より大雨が激しくなる点に注意。"
    },
    {
      "front": "極循環",
      "back": "高緯度に現れる南北方向の循環。極付近で冷えた空気が下降し、地表を東寄りの極偏東風となって低緯度側へ向かい、亜寒帯付近で上昇する。三細胞モデルの一番高緯度側の直接循環。",
      "hint": "ひっかけ　極循環はハドレー循環と同じ直接循環で、間接循環のフェレル循環とは向きの意味が異なる。地表の風は極偏東風という東寄りの風で、偏西風ではない。"
    },
    {
      "front": "南方振動",
      "back": "太平洋赤道域の東部と西部の間で、気圧が反対に増減する変動。西部（インドネシア付近）と東部（タヒチ付近）の気圧差が数年周期でシーソーのように変化する。エルニーニョと一体でエンソと呼ぶ。",
      "hint": "ひっかけ　南方振動は海面水温ではなく気圧の変動を指す点でエルニーニョと役割が異なる。両者は別物ではなく、同じ現象の大気側と海洋側で、あわせてエンソとなる。"
    },
    {
      "front": "マッデン・ジュリアン振動",
      "back": "熱帯の対流活発域が、およそ30〜60日の周期でインド洋から太平洋へ東進する変動。MJOともいう。大規模な積雲対流の東進として現れ、熱帯の天候に季節内の変化をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　西進ではなく東進する現象で、周期は日単位のエンソより短い季節内スケール。エルニーニョ（数年）とは時間スケールが大きく異なる点を混同しない。"
    },
    {
      "front": "熱塩循環",
      "back": "海水の水温（熱）と塩分による密度差で駆動される、地球規模の海洋の深層循環。高緯度で冷やされ塩分の高くなった重い海水が沈み込み、深層をゆっくり巡って各地で湧き上がる。",
      "hint": "ひっかけ　熱塩循環は風ではなく密度差（水温と塩分）で駆動される深層の循環で、時間スケールは数百年から千年規模と非常に長い。表層の風成循環と混同しない。"
    },
    {
      "front": "台風",
      "back": "北西太平洋または南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち、低気圧域内の最大風速がおよそ毎秒17.2メートル以上のもの。中心付近に暖気核を持ち、前線を伴わない。",
      "hint": "数字　台風の定義は最大風速17.2m/s以上。暴風域は25m/s以上、強風域は15m/s以上。予報円に中心が入る確率は70パーセント。発生・維持には海面水温おおむね26度以上が必要。\nひっかけ　予報円は「中心が入る確率が70パーセントの円」であって、暴風域の大きさではない。また、温帯低気圧に変わっても勢力が弱まったとは限らず、暴風域が広がることがある。"
    },
    {
      "front": "中心気圧",
      "back": "低気圧や台風、高気圧の中心における海面更正気圧。低気圧では等圧線の最も内側の値を指し、値が低いほど周囲との気圧差が大きく、一般に強い低気圧とみなす。単位はヘクトパスカル。",
      "hint": "ひっかけ　中心気圧が低い＝風が強い、とは必ずしも言えない。風速を決めるのは気圧そのものではなく気圧傾度（等圧線の混み具合）である。台風の強さの階級は中心気圧ではなく最大風速で定義される。"
    },
    {
      "front": "等温線",
      "back": "気温が等しい地点を結んだ線。地上天気図や850hPa・500hPaなどの等圧面天気図に描かれ、暖気と寒気の分布や温度傾度の大きさを示す。",
      "hint": "数字　850hPaの0度線は冬季の雨雪判別の目安として使われ、上空の寒気の強さを見る指標になる。\nひっかけ　等温線が混んでいるだけでは移流の有無は決まらない。移流の強さは温度傾度と、それを横切る風成分の積で決まる。風が等温線に平行なら温度移流はゼロになる。"
    },
    {
      "front": "寒冷前線",
      "back": "寒気が暖気の下にもぐり込みながら進む前線。暖気を押し上げるため前線面の傾きが急で、前線付近に積乱雲が発達しやすく、短時間の強い雨や突風、雷を伴うことが多い。",
      "hint": "ひっかけ　寒冷前線の降水域は前線の後面ではなく前線付近から前面の狭い範囲に集中する。温暖前線のように広くゆっくりした雨ではなく、狭くて激しい雨になる点を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "トラフ",
      "back": "上層天気図で等高度線が低圧側へ谷状に張り出した部分。気圧の谷にあたり、その前面（東側）で正渦度移流と上昇流が強まり、地上低気圧の発生・発達に対応する。",
      "hint": "ひっかけ　上昇流が強いのはトラフの真上ではなくトラフの前面（東側）である。トラフの後面（西側）は下降流・晴天域になりやすい。この東西の非対称を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "温暖前線",
      "back": "暖気が寒気の上をはい上がりながら進む前線。前線面の傾きがゆるやかで、前線の前面に広い範囲の層状雲が広がり、持続的で穏やかな雨を降らせる。",
      "hint": "ひっかけ　降水域は前線の後面ではなく前面（進行方向前方）に広がる。また雨は寒冷前線ほど激しくないが、範囲が広く時間が長い。この非対称を寒冷前線と混同しやすい。"
    },
    {
      "front": "等高度線",
      "back": "等圧面において高度が等しい地点を結んだ線。500hPaなどの上層天気図に描かれ、地上天気図の等圧線に相当する。線の混み具合が風の強さ、谷や尾根の張り出しがトラフやリッジを表す。",
      "hint": "ひっかけ　等高度線は気圧そのものの線ではなく、一定気圧面の高度の線である。高度が低い領域が上層の低圧部（寒気側）に対応する。地上の等圧線と役割は同じだが読み替えが必要。"
    },
    {
      "front": "最大風速",
      "back": "10分間の平均風速の最大値。ある期間や領域における平均風速の最大を指す。台風の強さの階級や、暴風域・強風域の判定はこの最大風速で定義される。",
      "hint": "数字　最大風速は10分間平均風速の最大値。暴風域は25m/s以上、強風域は15m/s以上で定義される。\nひっかけ　最大風速は10分平均であり、最大瞬間風速とは別物である。瞬間風速は平均風速のおおむね1.5倍程度に達することがあり、両者を混同しない。"
    },
    {
      "front": "等圧線",
      "back": "気圧（海面更正気圧）が等しい地点を結んだ線。地上天気図の基本要素で、線の混み具合が気圧傾度すなわち風の強さを、閉じた形が高気圧・低気圧を表す。",
      "hint": "数字　日本の地上天気図の等圧線は原則4hPaごと、20hPaごとに太線で描かれる。\nひっかけ　地上では摩擦のため風は等圧線に平行ではなく、低圧側へ斜めに（海上で約15度、陸上で約30度）吹き込む。上空の地衡風と違い、等圧線に平行にはならない。"
    },
    {
      "front": "温帯低気圧",
      "back": "中緯度で南北の温度差（傾圧性）をエネルギー源として発達する低気圧。暖気と寒気の境に前線を伴い、中心付近は寒気核の構造を持つ。台風とは発達機構が根本的に異なる。",
      "hint": "ひっかけ　温帯低気圧は前線を伴い寒気核であるのに対し、台風は前線を伴わず暖気核である。「低気圧＝台風の弱いもの」ではなく、発達機構もエネルギー源も別物という点を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "予報円",
      "back": "台風や発達する低気圧の中心が将来到達すると予想される範囲を示す円。円の中に中心が入る確率が70パーセントになるように描かれ、予報時間が先になるほど不確実性が増して円は大きくなる。",
      "hint": "数字　予報円は中心が入る確率が70パーセントになるように設定される。\nひっかけ　予報円は台風の大きさや暴風域を表すものではない。円が大きい＝台風が大きい、ではなく、進路の不確実性が大きいことを意味する。"
    },
    {
      "front": "停滞前線",
      "back": "暖気側と寒気側の勢力がほぼ釣り合い、ほとんど動かない前線。梅雨前線や秋雨前線が代表例で、前線に沿って雨域が長期間居座り、大雨をもたらすことがある。",
      "hint": "ひっかけ　停滞前線は「弱い前線」ではない。ほとんど動かないぶん同じ場所に雨が降り続き、梅雨末期の集中豪雨のように大災害を起こすことがある。"
    },
    {
      "front": "気圧の谷",
      "back": "周囲より気圧が低く、谷状に低圧部が張り出した領域。地上天気図でも上層天気図でも用いられ、上層ではトラフと呼ぶ。前面で上昇流が強まり、天気がぐずつきやすい。",
      "hint": "ひっかけ　天気が悪くなりやすいのは谷の真下ではなく谷の前面（東側）である。谷の後面は寒気が入り下降流・晴天になりやすい。"
    },
    {
      "front": "シアーライン",
      "back": "風向や風速が不連続に変化する境界線。前線ほどの温度差を伴わないが、風の水平シアーが集中し、その線に沿って収束と上昇流が生じて雲や降水が発生しやすい。",
      "hint": "ひっかけ　シアーラインは温度傾度が小さくても成立する点で前線と異なる。風の不連続はあっても温度差が明瞭でなければ前線ではなくシアーラインとして扱う。"
    },
    {
      "front": "閉塞前線",
      "back": "温帯低気圧が発達し、速く進む寒冷前線が温暖前線に追いついてできる前線。地上から暖気が持ち上げられ、低気圧が最盛期から衰弱へ向かう段階に現れる。寒冷型と温暖型がある。",
      "hint": "ひっかけ　寒冷型と温暖型は、閉塞前線後面の寒気と前面の寒気の冷たさの比較で決まる。後面の寒気がより冷たければ寒冷型、前面のほうが冷たければ温暖型で、逆に覚えやすい。"
    },
    {
      "front": "切離低気圧",
      "back": "偏西風帯のトラフが深まって南へ大きく垂れ下がり、本流から切り離されてできる低気圧。上層に強い寒気を伴い、動きが遅く長く居座って不安定な天気をもたらす。寒冷渦とも呼ばれる。",
      "hint": "ひっかけ　切離低気圧は上層に寒気核を持つため、地上の天気図だけでは見落としやすい。上層天気図で寒気の中心を確認する必要がある。偏西風本流から切り離されるため動きが遅い点も特徴。"
    },
    {
      "front": "暴風域",
      "back": "台風の周辺で、平均風速が毎秒25メートル以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲。台風情報で中心を囲む赤い円として示され、木造家屋の倒壊など重大な災害のおそれがある領域。",
      "hint": "数字　暴風域は平均風速25m/s以上の範囲。強風域は15m/s以上の範囲。\nひっかけ　暴風域は最大風速25メートル以上、強風域は15メートル以上で、値を取り違えやすい。また暴風域は予報円とは別物で、予報円は中心位置の確率範囲を表す。"
    },
    {
      "front": "前線面",
      "back": "暖気と寒気の境界となる面。地表と交わる線が地上天気図の前線である。寒気が下、暖気が上に位置し、面は寒気側へ傾く。傾きは寒冷前線で急、温暖前線でゆるやか。",
      "hint": "ひっかけ　前線面は必ず寒気側へ傾き、寒気が楔状に暖気の下に入る。暖気が下にもぐることはない。傾きが急なのは寒冷前線、ゆるやかなのは温暖前線で逆に覚えやすい。"
    },
    {
      "front": "強風域",
      "back": "台風の周辺で、平均風速が毎秒15メートル以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲。台風の大きさの階級（大型・超大型）は、この強風域の半径で決まる。",
      "hint": "数字　強風域は平均風速15m/s以上の範囲。大型は強風域半径500km以上、超大型は800km以上。\nひっかけ　強風域は15メートル以上、暴風域は25メートル以上で値が違う。台風の「大きさ」は強風域半径で決まり、「強さ」は最大風速で決まる。大きさと強さの指標を混同しやすい。"
    },
    {
      "front": "最大瞬間風速",
      "back": "瞬間風速の最大値。瞬間風速は3秒間平均の風速で、その最大を最大瞬間風速という。突風による被害を評価する指標で、10分平均の最大風速より大きな値になる。",
      "hint": "数字　瞬間風速は3秒間平均。最大瞬間風速は最大風速のおおむね1.5倍程度になることがある。\nひっかけ　最大瞬間風速は3秒平均の最大であって、真の一瞬の値ではない。また最大風速との混同に注意し、瞬間風速のほうが平均風速より大きい点を押さえる。"
    },
    {
      "front": "熱帯低気圧",
      "back": "熱帯や亜熱帯の海上で発生する低気圧。暖かい海面からの水蒸気の凝結による潜熱をエネルギー源とし、中心付近に暖気核を持ち、前線を伴わない。発達して基準の風速に達したものが台風。",
      "hint": "数字　発生・維持には海面水温おおむね26度以上が必要。最大風速17.2m/s以上になると台風と呼ぶ。\nひっかけ　熱帯低気圧と温帯低気圧は名前が似るが別物である。エネルギー源は潜熱か傾圧性か、構造は暖気核か寒気核か、前線を伴うか否かで区別する。"
    },
    {
      "front": "低気圧性循環",
      "back": "低気圧のまわりの空気の回転運動。北半球では反時計回り（左回り）で、渦度が正になる。地上では中心へ向かって反時計回りに吹き込み、上昇流を生じる。",
      "hint": "ひっかけ　低気圧性循環の向きは北半球と南半球で逆になる。北半球で反時計回り、南半球で時計回りである。コリオリ力の向きが半球で反転するためで、機械的に暗記すると南半球の問題で誤る。"
    },
    {
      "front": "眼",
      "back": "発達した台風の中心にできる、雲が少なく風が弱い円形の領域。下降流が卓越して晴れ間が見えることもある。眼を取り囲む眼の壁雲で最も風雨が強い。",
      "hint": "ひっかけ　眼の中で風雨が弱まっても台風が去ったわけではない。眼が通過した直後に、それまでと反対向きの猛烈な暴風が急に吹き始めるため、油断できない。"
    },
    {
      "front": "リッジ",
      "back": "上層天気図で等高度線が高圧側へ尾根状に張り出した部分。気圧の尾根にあたり、トラフとは逆に下降流が卓越して晴天になりやすく、暖気の張り出しに対応する。",
      "hint": "ひっかけ　リッジは晴天に対応するが、リッジの前面（東側）へ移ると次のトラフが近づき天気が崩れる。尾根の真下と前後で天気が違う点を押さえる。"
    },
    {
      "front": "前線帯",
      "back": "暖気と寒気の間で、温度傾度が集中する帯状の領域。前線はこの帯の暖気側の縁に引かれる。地上の一本の前線線に対し、上空では幅を持った帯として広がる。",
      "hint": "ひっかけ　前線帯は幅を持った領域で、前線という一本の線とは区別する。地上前線は前線帯の暖気側の縁に対応させるのが原則で、帯の中央に引くのではない。"
    },
    {
      "front": "温暖セクター",
      "back": "発達中の温帯低気圧で、温暖前線と寒冷前線に挟まれた暖気の領域。暖域ともいう。相対的に暖かく湿った空気に覆われ、前線の間では一時的に天気が回復することがある。",
      "hint": "ひっかけ　暖域では一時的に晴れることもあるが、下層に暖湿気が入ると対流雲が発達して大雨になることもある。「暖域＝穏やかな晴れ」と単純化しない。"
    },
    {
      "front": "高気圧性循環",
      "back": "高気圧のまわりの空気の回転運動。北半球では時計回り（右回り）で、渦度が負になる。中心から外へ向かって時計回りに吹き出し、中心付近では下降流を生じる。",
      "hint": "ひっかけ　高気圧性循環の向きも半球で逆転する。北半球で時計回り、南半球で反時計回り。低気圧性循環と対でコリオリ力の向きから覚える。"
    },
    {
      "front": "温帯低気圧化",
      "back": "台風が北上して中緯度に達し、前線を伴い傾圧性をエネルギー源とする温帯低気圧へ構造を変える過程。暖気核から寒気核へ、前線を持たない構造から前線を伴う構造へと変質する。",
      "hint": "ひっかけ　温帯低気圧化は「弱まった」ことを意味しない。構造が変わっただけで、むしろ暴風域が広がり風の強い範囲が拡大することがある。名前が変わっても警戒を緩めてはいけない。"
    },
    {
      "front": "暖気核",
      "back": "低気圧の中心付近が周囲より暖かい構造。台風など熱帯低気圧の特徴で、上空ほど中心が暖かい。この暖気により中心の気圧が上空まで低く保たれ、強い低気圧が維持される。",
      "hint": "ひっかけ　台風は暖気核、温帯低気圧は寒気核であり、逆に覚えやすい。暖気核では上空ほど中心と周囲の気温差が効いて、中心の低圧が上層まで維持される点も押さえる。"
    },
    {
      "front": "爆弾低気圧",
      "back": "中心気圧が急激に低下して短時間で猛烈に発達する温帯低気圧の通称。おおむね24時間で緯度によって規格化した基準以上に気圧が下がるものを指し、暴風・高波・大雪をもたらす。",
      "hint": "数字　急発達の目安は緯度60度換算で24時間に24hPa以上の中心気圧低下とされることが多い。\nひっかけ　爆弾低気圧は正式な気象用語ではなく俗称で、予報用語としては「急速に発達する低気圧」などと表現される。台風とは異なり、寒気核の温帯低気圧である点に注意する。"
    },
    {
      "front": "眼の壁雲",
      "back": "台風の眼を取り囲む、背の高い積乱雲の壁。台風の中で最も風雨が激しく、上昇流が強い領域。壁雲の内側が眼で、そこでは対照的に下降流により雲が少なくなる。",
      "hint": "ひっかけ　最も風雨が強いのは眼の中ではなく眼の壁雲である。眼の中は弱風だが、その内壁のすぐ外の壁雲でいきなり暴風になる。両者の風雨の強さが正反対である点を押さえる。"
    },
    {
      "front": "寒気核",
      "back": "低気圧の中心付近が周囲より冷たい構造。温帯低気圧や切離低気圧の特徴で、上空ほど中心が冷たい。暖気核の台風とは鉛直構造が逆になる。",
      "hint": "ひっかけ　寒気核と暖気核を取り違えやすい。温帯低気圧・切離低気圧は寒気核、台風は暖気核である。エネルギー源（傾圧性か潜熱か）とセットで押さえる。"
    },
    {
      "front": "南岸低気圧",
      "back": "日本の南岸に沿って東進する温帯低気圧。冬から春に多く、関東など太平洋側に雪や雨をもたらす。進路と気温のわずかな違いで雨になるか雪になるかが大きく変わる。",
      "hint": "ひっかけ　南岸低気圧は「必ず雪」ではない。低気圧が陸に近すぎると暖気が入り雨、離れすぎると降水そのものが少なく、ほどよい距離と寒気がそろったときに大雪になる。判別が難しい点が特徴。"
    },
    {
      "front": "二つ玉低気圧",
      "back": "日本海と本州の南岸（太平洋側）に低気圧が二つ並んで同時に東進する気圧配置。両低気圧に挟まれた本州付近は南風が強まり、広い範囲で荒れた天気になりやすい。",
      "hint": "ひっかけ　二つの低気圧のうち、一般に南岸側のほうが発達して主となることが多い。両者の間で南風が強まり気温が上がるため、春の嵐や融雪出水につながる点を押さえる。"
    },
    {
      "front": "危険半円",
      "back": "台風の進行方向に対して右側（北半球）の半円。台風自身の風と、台風を移動させる指向流の風が同じ向きに重なるため風が強まり、被害が大きくなりやすい領域。",
      "hint": "ひっかけ　危険半円が右側になるのは北半球のときで、南半球では左側になる。反時計回りの循環と進行方向の関係から決まるため、機械的に「右」と覚えると南半球で誤る。"
    },
    {
      "front": "可航半円",
      "back": "台風の進行方向に対して左側（北半球）の半円。台風の風と指向流の風が逆向きに打ち消し合うため、危険半円に比べて風が弱まる領域。帆船時代に相対的に安全とされたことに由来する。",
      "hint": "ひっかけ　「可航＝安全」ではなく、あくまで危険半円と比べて相対的に風が弱いだけである。可航半円でも暴風は吹く。また北半球で左、南半球で右と半球で逆になる。"
    },
    {
      "front": "転向",
      "back": "北上する台風が、太平洋高気圧の縁を回って西進から北上、さらに北東進へと進路を変えること。偏西風帯に入ると速度を上げて北東へ進むことが多い。転向点で進路が大きく曲がる。",
      "hint": "ひっかけ　転向は台風自身が向きを変えるというより、台風を流す指向流の場が変わる結果として進路が曲がる。高気圧の張り出し次第で転向点は大きくずれ、進路予想の難所になる。"
    },
    {
      "front": "指向流",
      "back": "台風などの渦を移動させる、周囲の大規模な風の流れ。台風はこの流れに乗って進むため、対流圏の広い層で平均した風の向きが台風の進路をおおむね決める。",
      "hint": "ひっかけ　指向流はある一つの高度の風ではなく、対流圏の厚い層で平均した流れである。地上の風だけ、あるいは500hPaだけで台風の進路が決まるわけではない点に注意する。"
    },
    {
      "front": "収束線",
      "back": "下層の風が集まって水平収束が集中する線。線に沿って上昇流が強まり、雲や降水が発生・持続しやすい。前線ほどの温度差を伴わない場合はシアーラインと重なることもある。",
      "hint": "ひっかけ　収束線は必ずしも前線ではない。温度差がなくても風が集まれば収束線になり、そこで上昇流と降水が起こる。前線・シアーライン・収束線の区別を押さえる。"
    },
    {
      "front": "傾圧帯",
      "back": "等圧面と等温面（等密度面）が交わり、水平温度傾度が大きい帯状の領域。傾圧性が強く、温帯低気圧を発達させる傾圧不安定のエネルギーが蓄えられる。中緯度の前線帯に対応する。",
      "hint": "ひっかけ　傾圧帯は等圧面と等温面が交差する（順圧でない）領域であり、水平温度傾度がゼロの順圧場と正反対である。温度風が生じるのは傾圧帯で、順圧場では鉛直方向に風向風速が変わらない。"
    },
    {
      "front": "エコー",
      "back": "気象レーダーが送信した電波が雨や雪などの降水粒子に当たって返ってくる反射波、およびそれを画面上に表示したもの。反射強度は降水の強さに対応し、色や濃淡で表示される。",
      "hint": "ひっかけ　レーダーは降水粒子を捉えるので、雲があってもエコーが出るとは限らず、逆に地形や海面の反射など降水以外の偽のエコーも現れる。反射強度が強くても地上で必ず強い雨とは限らず、上空の融解層でエコーが強まる場合がある。"
    },
    {
      "front": "じょう乱",
      "back": "大気の平均的な流れからの乱れ、すなわち高気圧・低気圧・前線・波動などの現象の総称。規模の大小を問わず、周囲と異なる気圧や風の場をつくる擾乱として扱う。",
      "hint": "ひっかけ　空間規模と時間規模はおおむね対応し、大きな擾乱ほど寿命が長い。総観規模の低気圧を対象にした診断手法をそのままメソ現象に当てはめると誤る。規模ごとに支配的な力学が異なる。"
    },
    {
      "front": "竜巻",
      "back": "積乱雲の下で発生する、地面から雲底へ達する激しい渦巻き。直径は数十メートルから数百メートルで、上昇流を伴い、しばしば漏斗状の雲を伴う。局地的だが破壊力は大きい。",
      "hint": "数字　日本の竜巻の強さは日本版改良藤田スケール（JEF）でJEF0からJEF5に評定する。\nひっかけ　竜巻の強さは風速の直接測定が難しいため、被害の状況から日本版改良藤田スケール（JEF）で事後に推定する。台風や熱帯低気圧の外側でも竜巻は発生する。漏斗雲が地面に達していなければ竜巻とは呼ばない。"
    },
    {
      "front": "ダウンバースト",
      "back": "積乱雲から吹き降りる強い下降気流が地面に衝突し、周囲へ吹き出す破壊的な突風。中心から放射状に発散する風が特徴で、竜巻とは逆に風が広がる。",
      "hint": "数字　水平規模が約4キロメートル未満のものをマイクロバースト、それ以上のものをマクロバーストと呼ぶ。\nひっかけ　竜巻は中心へ吹き込む渦だが、ダウンバーストは中心から吹き出す発散なので、被害物の倒れ方が異なる。竜巻注意情報や竜巻発生確度ナウキャストは、竜巻だけでなくダウンバーストなどの激しい突風も対象に含む。"
    },
    {
      "front": "海陸風",
      "back": "海と陸の温まりやすさの違いによって生じる、一日周期で向きが変わる局地的な風。日中に海から陸へ吹く海風と、夜間に陸から海へ吹く陸風を合わせた呼び名。",
      "hint": "ひっかけ　海風と陸風の切り替わり時に風が弱まる時間帯を凪と呼ぶ。海の方が暖まりにくく冷えにくいのは、水の熱容量が大きく、対流や混合で熱が深部まで運ばれるためで、陸のように表面だけが急に温度変化しない。"
    },
    {
      "front": "集中豪雨",
      "back": "狭い範囲に短時間で多量の雨が降る現象。発達した積乱雲が同じ地域で次々と発生・通過することで、数時間にわたって激しい雨が一か所に集中する。",
      "hint": "ひっかけ　集中豪雨は個々の積乱雲の寿命（一時間程度）が短くても、次々と発生して同じ場所を通ることで長時間続く。一つの巨大な雲が居座るのではなく、世代交代で降水が持続する点を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "ブライトバンド",
      "back": "レーダーの鉛直断面で、雪が融けて雨になる高度に現れる、反射強度の強い水平の帯状の領域。融解層に対応し、明るく光る帯のように見えることからこの名がある。",
      "hint": "数字　ブライトバンドの高度は、おおむね気温が摂氏零度になる高度（0℃の等温面）に対応する。\nひっかけ　ブライトバンドは融解層で反射が強まるだけで、地上の降水が特別強いことを意味しない。積乱雲による対流性の激しい降水では鮮明に現れにくく、層状性の穏やかな降水でよく見られる。"
    },
    {
      "front": "ガストフロント",
      "back": "積乱雲からの冷たい下降気流が地面に達して周囲へ広がるとき、その先端にできる小規模な前線状の不連続線。突風前線とも呼ばれ、通過時に気温低下と風向の急変、突風をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　ガストフロントは寒冷前線に似るが総観規模の前線ではなく、積乱雲がもたらすメソスケールの現象で寿命は短い。通過時の風向変化と気温急降下を、通常の前線通過と混同しないよう規模で区別する。"
    },
    {
      "front": "スーパーセル",
      "back": "回転する強い上昇流であるメソサイクロンを伴う、単一で巨大な積乱雲。組織が持続的で数時間にわたり維持され、大粒の雹、突風、竜巻など激しい現象をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　スーパーセルは世代交代で維持されるマルチセルとは異なり、回転する一つの巨大な上昇流が持続する単一のセルである。すべての積乱雲がスーパーセルになるわけではなく、強い鉛直シアーという特別な環境が必要になる。"
    },
    {
      "front": "海風",
      "back": "日中に海から陸へ向かって吹く局地的な風。陸が海より速く暖まり、陸上に上昇流が生じることで、地上では冷たい海側から陸へ空気が流れ込む。",
      "hint": "ひっかけ　海風は「海に向かって吹く風」ではなく「海から陸へ吹く風」である。風の名は風が吹いてくる方向に由来する。日中に発達し、夜間は逆向きの陸風に替わる点も取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "マルチセル",
      "back": "複数の積乱雲（セル）が集まり、新しいセルの発生と古いセルの消滅を繰り返しながら、群全体としては長時間維持される積乱雲の集団。",
      "hint": "ひっかけ　マルチセルは一つ一つのセルが世代交代しながら維持される点で、回転する単一の巨大セルであるスーパーセルと本質的に異なる。群全体の寿命は長いが、個々のセルの寿命は通常の積乱雲と同じく短い。"
    },
    {
      "front": "メソサイクロン",
      "back": "スーパーセルの内部にできる、直径数キロメートルの回転する上昇流。鉛直シアーによって水平軸まわりにできた渦が上昇流で立ち上がり、鉛直軸まわりの回転となって生じる。",
      "hint": "数字　メソサイクロンの水平規模は直径およそ数キロメートルで、竜巻より一回り大きい。\nひっかけ　メソサイクロンは竜巻より一回り大きい、雲の中の回転上昇流であり、竜巻そのものではない。メソサイクロンがあっても必ず竜巻に至るわけではない。強い鉛直シアーがなければ生じない。"
    },
    {
      "front": "筋状の雲",
      "back": "冬季に大陸から吹き出す冷たい季節風が暖かい海面上を渡るときにできる、風向に沿って筋状に並ぶ積雲や層積雲の列。対流によって生じる細長い雲列である。",
      "hint": "ひっかけ　筋状の雲の走向は下層のおおよその風向を示し、上空の風とは限らない。雲列が海岸からどれくらい離れて始まるかは、海面と気団の温度差や吹送距離に依存し、寒気が強いほど海岸近くから発生する。"
    },
    {
      "front": "熱雷",
      "back": "夏の日中、強い日射で地面が暖められて大気の下層が不安定になり、局地的な上昇流によって発達した積乱雲がもたらす雷。地表加熱を主な原因とする雷である。",
      "hint": "ひっかけ　熱雷は日射による地表加熱が主因なので、午後から夕方に発達し、夜には衰える日変化を示す。前線に伴う界雷は前線の通過に合わせて発生するため時間帯が地表加熱と結び付かない。原因で区別する。"
    },
    {
      "front": "メソスケール",
      "back": "水平規模が数キロメートルから数百キロメートル程度の大気現象の空間スケール。総観規模より小さくミクロスケールより大きい、中規模の現象を指す。",
      "hint": "数字　メソスケールの水平規模はおおむね数キロメートルから数百キロメートル程度とされる。\nひっかけ　総観規模の現象では地衡風がよい近似になるが、メソスケールでは非地衡的な効果や鉛直加速度が無視できず、支配的な力学が異なる。規模が違えば同じ診断手法をそのまま使えない。"
    },
    {
      "front": "陸風",
      "back": "夜間に陸から海へ向かって吹く局地的な風。夜間に陸が海より速く冷え、陸上の空気が重くなって、地上では冷たい陸側から相対的に暖かい海へ流れ出る。",
      "hint": "ひっかけ　陸風は「陸に向かう風」ではなく「陸から海へ吹く風」である。また陸風は海風より弱い傾向がある。夜間の陸と海の温度差が、日中に比べて小さいためである。"
    },
    {
      "front": "おろし",
      "back": "山の斜面を吹き下りる、局地的に強い風。安定した気層を越えた気流が風下側斜面を勢いよく下降することで生じ、地域名を冠して呼ばれることが多い。",
      "hint": "ひっかけ　おろしは単に山から吹き降りる風ではなく、上空の安定層や風速分布など特定の条件で強く現れる。山岳波の振動と結び付いて、風下の特定の場所で局所的に非常に強くなることがある。"
    },
    {
      "front": "山岳波",
      "back": "安定な成層をなす気流が山脈を越えるときに、風下側で上下に振動して生じる大気の波。風下側の上空に定在的な波として現れ、レンズ状の雲を伴うことがある。",
      "hint": "ひっかけ　山岳波は気流とともに流れ去るのではなく、山に対して定在する波であり、雲は同じ場所にとどまって見える。発生には風下側に向かって適度に安定した成層と、ある程度の風速が必要である。"
    },
    {
      "front": "日本海寒帯気団収束帯",
      "back": "冬季に大陸から吹き出す寒気が、朝鮮半島北部の山地で二手に分かれ、日本海上で再び合流して収束する帯状の領域。JPCZと略され、発達した雪雲の列をつくる。",
      "hint": "ひっかけ　JPCZの分流は朝鮮半島北部の山地（長白山地など）で起こり、二つに分かれた寒気が日本海上で再び収束する。単なる冬型の季節風ではなく、地形による分流と再収束という機構を伴う点が要点である。"
    },
    {
      "front": "山雪型",
      "back": "冬型の気圧配置のうち、山間部を中心に雪が多くなる型。等圧線が縦じま状に混み合い、上空の寒気がさほど強くなく、季節風が山地に当たって斜面で雪雲が発達する。",
      "hint": "ひっかけ　山雪型は等圧線が縦じまで強い季節風を伴うが、上空の寒気は里雪型ほど強くない。強い風で山地の斜面に雪雲が集中するため、雪は山沿いに多く平野部は少ない。里雪型と気圧配置と寒気で区別する。"
    },
    {
      "front": "里雪型",
      "back": "冬型の気圧配置のうち、平野部でも雪が多くなる型。等圧線の間隔が山雪型より広く、上空に強い寒気が入って大気が不安定になり、海上や平野上で対流雲が発達する。",
      "hint": "ひっかけ　里雪型は季節風が弱めでも上空の強い寒気で不安定になり、平野で雪が多くなる。風の強さより上空の寒気の強さが効く点が山雪型との違いで、収束帯を伴うと平野の一部に大雪が集中する。"
    },
    {
      "front": "テーパリングクラウド",
      "back": "衛星画像で、風上側がにんじんの先のように細くとがり、風下へ広がる形をした帯状の雲域。発達した積乱雲群を伴い、しばしば大雨や激しい現象をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　積乱雲が最も活発なのは、雲域が広く見える風下側ではなく、風上側のとがった先端付近である。見かけの雲の広がりと対流の強さの位置を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "線状降水帯",
      "back": "次々と発生する発達した積乱雲が列をなし、ほぼ同じ場所を通過または停滞することで、線状にのびる長さ数十から数百キロメートルの強い降水域が数時間にわたって続く現象。",
      "hint": "数字　線状降水帯は長さおおむね数十から数百キロメートル、幅数十キロメートル程度の線状の降水域とされる。\nひっかけ　線状降水帯は「顕著な大雨に関する気象情報」の発表対象であり、線状降水帯という現象そのものと、その典型的な形成機構であるバックビルディング型とは区別して理解する必要がある。"
    },
    {
      "front": "山谷風",
      "back": "山地で日変化に伴って向きが変わる局地的な風。日中に谷から山頂へ吹き上がる谷風と、夜間に山頂から谷へ吹き降りる山風を合わせた呼び名。",
      "hint": "ひっかけ　谷風は「谷へ吹く風」ではなく「谷から山へ吹き上がる風」で、日中に生じる。山風は夜間に山から谷へ吹き降りる。海陸風と同じく日変化するが、駆動するのは斜面の加熱冷却である。"
    },
    {
      "front": "フェーン現象",
      "back": "山を越えた気流が風下側で高温乾燥となる現象。風上で水蒸気を落として越えるものと、上空の乾いた空気が力学的に吹き降りて昇温するものがある。",
      "hint": "数字　湿潤断熱減率はおよそ摂氏0.5度毎百メートル、乾燥断熱減率はおよそ摂氏1度毎百メートルである。\nひっかけ　フェーンには、風上で雨を降らせる湿ったフェーンと、雨を伴わない乾いた（熱力学的）フェーンの二種類がある。すべてのフェーンが風上での降水を必要とするわけではない点を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "バックビルディング",
      "back": "積乱雲の風上側で次々と新しい積乱雲が発生し、風下へ流されながら列をつくることで、降水帯が同じ場所に停滞して見える形成機構。線状降水帯を生む典型の一つ。",
      "hint": "ひっかけ　個々の積乱雲は風下へ動いているのに降水帯が停滞するのは、風上側で新しいセルが同じ場所で発生し続けるからである。線状降水帯という現象と、その形成機構であるバックビルディングとは区別して押さえる。"
    },
    {
      "front": "マイクロバースト",
      "back": "ダウンバーストのうち、地面での吹き出しの水平規模が小さいもの。積乱雲からの強い下降気流が地面に衝突し、狭い範囲で放射状に激しい突風が発散する。",
      "hint": "数字　マイクロバーストは吹き出しの水平規模が約4キロメートル未満のダウンバーストを指す。\nひっかけ　マイクロバーストは規模が小さいだけで威力が弱いわけではなく、局地的にきわめて強い突風となる。中心から吹き出す発散なので、吹き込む渦である竜巻とは風の向きが逆である。"
    },
    {
      "front": "局地循環",
      "back": "地表面の性質や地形の違いによって生じる、限られた地域内の循環的な風の流れ。海陸風や山谷風のように、暖まりやすさの差で上昇流と下降流の対をつくる。",
      "hint": "ひっかけ　局地循環は総観規模の風が強いとかき消されて現れにくく、晴天で広域の風が弱い日に明瞭になる。地表の加熱冷却の差が駆動源なので、多くは日変化を伴って向きが反転する。"
    },
    {
      "front": "斜面風",
      "back": "山の斜面に沿って吹く局地的な風。日中は暖められた斜面に沿って空気が上昇する斜面上昇風、夜間は冷えた斜面に沿って空気が下降する斜面下降風となる。",
      "hint": "ひっかけ　斜面風は斜面に沿った局所的な流れで、谷全体のスケールの谷風・山風とは規模が異なる。夜間の斜面下降風でたまった冷気は、放射冷却の強い盆地で冷え込みや霜の原因になる。"
    },
    {
      "front": "ヒートアイランド",
      "back": "都市の中心部が周辺の郊外より気温が高くなる現象。等温線を描くと高温域が島のように見えることからこの名がある。人工排熱や地表面の被覆が主な原因である。",
      "hint": "ひっかけ　ヒートアイランドは日中の最高気温より、放射冷却が抑えられる夜間の最低気温で郊外との差が大きくなりやすい。都市化に伴う長期的な気温上昇を、地球規模の温暖化とそのまま混同しない。"
    },
    {
      "front": "界雷",
      "back": "前線の通過に伴って発生する雷。前線面で暖かい空気が持ち上げられて積乱雲が発達し、雷をもたらす。寒冷前線に伴うものが多い。",
      "hint": "ひっかけ　界雷は前線の通過に伴うので、熱雷のように午後に集中する日変化を必ずしも示さず、夜間でも発生する。原因が前線による持ち上げである点を、地表加熱による熱雷と取り違えない。"
    },
    {
      "front": "寒気内雷",
      "back": "上空に強い寒気が入り、大気の成層が不安定になって発生する雷。前線や地表加熱に直接よらず、上層の寒気による不安定化を主な原因とする。",
      "hint": "ひっかけ　寒気内雷は上空の寒気が主因なので、地表が暖まりにくい冬季や夜間でも発生し、日射に依存しない。前線の通過に伴う界雷とも異なり、上層の寒気による不安定化という点で区別する。"
    },
    {
      "front": "風速",
      "back": "空気の水平方向の動きの速さ。気象庁の地上観測では地上約10メートルの高さで測り、通常は10分間平均の値を風速という。単位は毎秒メートルで、天気図では矢羽の本数で表す。",
      "hint": "数字　地上風速は高さ約10メートルで測り、10分間平均をとる。矢羽は長羽根が10ノット、短羽根が5ノット、旗矢羽が50ノット。1ノットは約0.51メートル毎秒。\nひっかけ　気象庁がいう風速は10分間平均であって瞬間の値ではない。瞬間風速は平均風速のおよそ1.5倍から2倍になることがあり、平均風速が弱くても瞬間的に強い風が吹く点を見落としやすい。"
    },
    {
      "front": "風向",
      "back": "風が吹いてくる方向。北から吹く風を北風というように、風が向かう先ではなく風が来る方位で表す。16方位で表すことが多く、天気図の矢羽では軸の向きで示す。",
      "hint": "数字　風向は16方位または36方位(10度刻み)で表す。矢羽の軸の向きが風の吹いてくる方位を示す。\nひっかけ　風向は風が向かう方向ではなく吹いてくる方向を指す。北風は北へ吹く風ではなく北から吹く風であり、南に向かって流れる。矢羽でも軸が伸びる側から風が来る点を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "ノット",
      "back": "船舶や航空、気象で使う速さの単位。1ノットは1時間に1海里(1852メートル)進む速さで、約0.51メートル毎秒にあたる。風速や台風の移動速度を表すのに使う。",
      "hint": "数字　1ノット=1海里毎時=1852メートル毎時=約0.51メートル毎秒。矢羽は長羽根10ノット、短羽根5ノット、旗矢羽50ノット。\nひっかけ　1ノットを約0.5メートル毎秒と丸めて計算すると誤差が出る。正しくは約0.51メートル毎秒(50ノットで約25.7メートル毎秒)。旗矢羽1本を10ノットと数え間違えるミスも多い。旗は50ノット。"
    },
    {
      "front": "世界標準時",
      "back": "経度0度のグリニッジを基準とする世界共通の時刻。協定世界時(UTC)ともいう。日本標準時は世界標準時より9時間進んでいる。国際的な気象資料の時刻はこの世界標準時で書かれる。",
      "hint": "数字　日本標準時(JST)=世界標準時(UTC)+9時間。00UTCは日本時間09時、12UTCは日本時間21時にあたる。\nひっかけ　UTCに9時間を足すと日本時間になるが、足した結果が24時を超えたら日付が翌日に変わる点を忘れやすい。09UTCは日本時間の18時、00UTCは日本時間の午前9時。加減の向きを逆にしないよう注意する。"
    },
    {
      "front": "赤外画像",
      "back": "気象衛星が観測する赤外線をもとにした雲画像。物体が出す赤外線の強さ(輝度温度)を画像化したもので、温度の低いものほど白く表現する。昼夜を問わず観測できる。",
      "hint": "数字　赤外画像は輝度温度を画像化し、温度が低いほど白く表す。雲頂温度と気温減率から雲頂高度を推定できる。夜間も観測可能。\nひっかけ　白い=雨が強い、ではない。赤外画像の白さは雲頂温度が低い(雲頂が高い)ことを示すだけで、上層の薄い巻雲でも白く写る。厚さや降水の強さは赤外だけでは判断できず、可視画像との併用が必要になる。"
    },
    {
      "front": "天気図",
      "back": "ある時刻の気象状態を地図上に表した図。地上天気図は気圧配置や前線を、高層天気図は等圧面の高度・気温・風などを描く。観測値を記号や等値線で表現し、大気の状態を面的に把握する。",
      "hint": "数字　地上天気図の等圧線は原則4ヘクトパスカル間隔(20ヘクトパスカルごとに太線)。高層天気図は等圧面ごとの等高度線と等温線を描く。\nひっかけ　地上天気図の等圧線は4ヘクトパスカルごと、高層天気図の等高度線は等圧面ごとに間隔が決まっている。間隔の約束を取り違えると気圧傾度や風速の見積もりを誤る。速報天気図と解析後の天気図で前線位置が異なることもある。"
    },
    {
      "front": "矢羽",
      "back": "天気図上で風向と風速を同時に示す記号。軸の向きで風の吹いてくる方向を、軸に付く羽根の数と種類で風速を表す。長い羽根が10ノット、短い羽根が5ノット、三角の旗が50ノットを示す。",
      "hint": "数字　長羽根=10ノット、短羽根=5ノット、旗矢羽=50ノット。1ノットは約0.51メートル毎秒。羽根の合計が風速、軸の向きが風向。\nひっかけ　羽根は軸の左右どちらに付くかで意味は変わらないが、旗矢羽1本を10ノットと数える誤りが多い。旗は50ノット。また軸が伸びる向きが風の吹いてくる方向であり、羽根の付いた側から風が来るのではない。"
    },
    {
      "front": "気象レーダー",
      "back": "電波を発射し、雨や雪などの降水粒子で反射して戻ってくる電波を受信して、降水の分布や強さを観測する装置。広い範囲の雨の様子をほぼ連続的にとらえられる。",
      "hint": "数字　気象レーダーは降水粒子からの反射(エコー)を観測する。反射強度から降水強度を推定するにはZ-R関係を用いる。\nひっかけ　レーダーが見ているのは雨滴などの粒子からの反射であって、雲そのものではない。雲粒は小さすぎて反射が弱く、雨が降っていない雲は写りにくい。遠方や強雨の後方では電波が減衰してエコーが弱く見えることもある。"
    },
    {
      "front": "可視画像",
      "back": "気象衛星が観測する可視光(太陽光)の反射をもとにした雲画像。反射の強いものほど白く写る。厚い雲ほど明るく見えるが、太陽光の反射を利用するため夜間は観測できない。",
      "hint": "数字　可視画像は太陽光の反射光を画像化し、反射が強いほど白い。夜間は太陽光がないため観測できない。\nひっかけ　可視画像は太陽光の反射なので夜間は真っ暗で使えない。また白さは雲の厚さ(反射の強さ)を示すのであって、雲頂の高さや温度を示すものではない。高さは赤外画像の輝度温度で判断する。両者の役割を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "水蒸気画像",
      "back": "気象衛星が水蒸気の吸収帯の赤外線を観測して作る画像。大気の上・中層の水蒸気の分布を表し、水蒸気が多い領域は白く、乾いた領域は黒く写る。雲がなくても大気の流れを読める。",
      "hint": "数字　水蒸気画像は大気上・中層の水蒸気分布を表す。水蒸気が多いほど白く、少ないほど黒く写る。雲がなくても観測できる。\nひっかけ　水蒸気画像が見ているのは上・中層の水蒸気であって、下層の水蒸気は反映されにくい。暗域は水蒸気が少ない乾いた領域を表すが、これは晴天とは限らず、上空の乾燥した沈降を示すことが多い。地表付近の湿りとは別物である。"
    },
    {
      "front": "解析雨量",
      "back": "気象レーダーの観測に地上雨量計の実測値を組み合わせ、面的な降水量分布を求めたもの。レーダーの空間的な広がりと雨量計の値の正確さを合わせ、1キロメートル四方などの細かい格子で降水量を表す。",
      "hint": "数字　解析雨量はレーダー観測と地上雨量計の実測を合成して作る。細かい格子(1キロメートル四方など)で面的な降水量を表す。\nひっかけ　解析雨量はレーダー単独の値ではなく雨量計で補正した推定値である。したがってレーダーの反射だけの図より地上の実測に近いが、それでもあくまで推定であり、雨量計のない所では誤差が残ることに注意する。"
    },
    {
      "front": "アメダス",
      "back": "気象庁の地域気象観測システム。全国に自動観測所を配置し、降水量・気温・風向風速・日照時間・積雪などを自動で観測する。地上の気象状態を面的にきめ細かく監視する。",
      "hint": "数字　観測所間隔は降水量が約17キロメートル、気温・風向風速・日照時間が約21キロメートル。いずれも自動観測。\nひっかけ　アメダスの全観測所が全要素を測っているわけではない。降水量の観測点が最も多く、気温・風向風速・日照は降水量より間隔が広い。すべての地点で気温や風が得られると思い込むと分布の読みを誤る。"
    },
    {
      "front": "ウィンドプロファイラ",
      "back": "地上から上空へ電波を発射し、大気中の風の乱れによる散乱波を受信して上空の風向風速を連続的に観測する装置。ラジオゾンデと違い機器を飛ばさずに、同じ地点の風の鉛直分布を高い時間分解能で得られる。",
      "hint": "数字　ウィンドプロファイラは電波の散乱を利用して上空の風向風速の鉛直分布を連続観測する。気温・湿度は測定しない。\nひっかけ　ウィンドプロファイラが直接観測するのは風だけで、気温や湿度は測らない。降水が強いときは降水粒子の落下速度の影響を受け、鉛直流や風の値に誤差が出ることがある。ラジオゾンデのように気温・湿度の鉛直分布は得られない。"
    },
    {
      "front": "ドップラーレーダー",
      "back": "電波が降水粒子で反射して戻る際の周波数の変化(ドップラー効果)から、降水粒子の視線方向の速度成分を観測できる気象レーダー。反射強度に加えて風の情報が得られる。",
      "hint": "数字　ドップラーレーダーはドップラー効果により降水粒子の視線(動径)方向の速度成分を測る。ビームに直交する風の視線方向成分はゼロになる。\nひっかけ　得られるのはレーダーから見た視線方向の速度成分だけで、風の全体のベクトルはわからない。ビームに直交して吹く風は視線方向成分がゼロになり、速度が観測されない。1台では真の風向風速を一意に決められない。"
    },
    {
      "front": "輝度温度",
      "back": "物体が放射する赤外線の強さを、同じ強さの放射をする黒体の温度に置き換えて表した温度。気象衛星の赤外観測では、雲や地表が出す赤外線の量を輝度温度として測り、画像化する。",
      "hint": "数字　輝度温度は赤外放射量を黒体の温度に換算した値。雲頂の輝度温度を気温の鉛直分布に対応させると雲頂高度が推定できる。\nひっかけ　輝度温度は雲頂などの表面が出す放射の温度であって、雲の内部や地表の実際の気温とは限らない。薄い上層雲では下からの放射が透けて実際の雲頂温度より高めに観測されることがあり、雲頂高度を低く見積もる誤差につながる。"
    },
    {
      "front": "視程",
      "back": "水平方向にどこまで見通せるかを表す距離。目標物が識別できる最大の水平距離で、霧や降水、もやによって短くなる。航空気象では飛行の可否に直結する重要な要素になる。",
      "hint": "数字　視程1キロメートル未満を霧とする。視程1キロメートル以上10キロメートル未満で湿度が高い場合をもやと呼ぶ。\nひっかけ　霧ともやは視程で区分され、視程1キロメートル未満が霧、1キロメートル以上10キロメートル未満で湿度が高いものがもや、とされる。単に「白っぽい」だけで霧と判断せず、視程の数値で区別する必要がある。"
    },
    {
      "front": "ラジオゾンデ",
      "back": "気球に吊るして飛ばし、上空の気温・湿度・気圧を測りながら無線で地上へ送信する観測機器。上昇しながらデータを送り、風は位置の変化から求める。高層気象観測の基本となる測器。",
      "hint": "数字　国内では1日2回、00UTCと12UTC(日本時間09時と21時)に一斉に観測する。測る要素は気温・湿度・気圧で、風は位置変化から算出する。\nひっかけ　ラジオゾンデが直接測るのは気温・湿度・気圧で、風は測器の位置変化から間接的に求める。またゾンデは同じ地点の上空を測るが、上昇中に風で流されるため厳密には鉛直の一直線上ではない点も理解しておく。"
    },
    {
      "front": "気象衛星ひまわり",
      "back": "日本が運用する静止気象衛星。赤道上空約3万6千キロメートルの静止軌道から、日本を含む広い範囲の雲や水蒸気を常時観測する。可視・赤外・水蒸気などの複数の波長で地球を撮影する。",
      "hint": "数字　ひまわりは赤道上空約3万6千キロメートルの静止軌道にある。地球の自転と同じ周期で回り、常に同じ範囲を観測する。\nひっかけ　静止衛星は赤道上空にあるため、日本のような中緯度や高緯度では斜めから見ることになり、高緯度ほど分解能や見え方が悪くなる。極域は静止衛星ではほとんど観測できず、極軌道衛星が担う点も押さえておく。"
    },
    {
      "front": "高層気象観測",
      "back": "地上より上空の大気の状態を観測すること。ラジオゾンデを気球で飛ばし、気温・湿度・気圧・風の鉛直分布を測る観測が代表的で、高層天気図や数値予報の初期値のもとになる。",
      "hint": "数字　ラジオゾンデによる高層観測は原則1日2回(00UTCと12UTC)。気温・湿度・気圧・風の鉛直分布を得る。\nひっかけ　高層気象観測は毎時行われるわけではなく、原則1日2回の定時観測である。時間分解能が粗いため、その間の急変はウィンドプロファイラや衛星、数値予報で補う必要がある。観測頻度の違いを取り違えないようにする。"
    },
    {
      "front": "観測時刻",
      "back": "気象観測を行った時刻。地上や高層の観測、衛星画像、数値予報の資料にはそれぞれ基準の時刻が付されている。世界標準時(UTC)で書かれることが多く、資料ごとに時刻を正しく読むことが解析の前提になる。",
      "hint": "数字　高層天気図・衛星画像などはUTC表記が多い。日本標準時=UTC+9時間。\nひっかけ　資料によって基準がUTCの場合とJSTの場合があり、混同すると9時間ずれる。高層天気図や衛星画像はUTC、地上の防災情報は日本時間で示されることが多い。どの時刻系で書かれているかを毎回確かめる必要がある。"
    },
    {
      "front": "静止気象衛星",
      "back": "赤道上空約3万6千キロメートルの静止軌道を回る気象衛星。地球の自転と同じ周期で回るため、地上からは静止して見え、常に同じ範囲を連続して観測できる。ひまわりがこれにあたる。",
      "hint": "数字　静止軌道の高度は赤道上空約3万6千キロメートル。公転周期が地球の自転周期と等しいため地上から静止して見える。\nひっかけ　静止衛星は赤道上空にあるため、高緯度や極域を真上から見られず、極付近はほとんど観測できない。極域は極軌道衛星が担う。静止衛星なら地球全体を均一に高分解能で見られる、と考えるのは誤りである。"
    },
    {
      "front": "二重偏波レーダー",
      "back": "水平と垂直の2方向に振動する電波を発射・受信する気象レーダー。降水粒子の形の扁平さがわかるため、雨と雪、雨粒の大きさなどを従来より精度よく判別できる。",
      "hint": "数字　二重偏波レーダーは水平偏波と垂直偏波の2種類の電波を用い、降水粒子の扁平度から種類や大きさを判別する。\nひっかけ　二重偏波は粒子の種類や大きさの判別を向上させる技術であって、風を測る機能(ドップラー)とは別物である。粒子判別の話とドップラー速度の話を混同しないこと。両方の機能を併せ持つレーダーもある。"
    },
    {
      "front": "気圧計",
      "back": "大気の圧力を測る測器。水銀の柱の高さで測る水銀気圧計、金属容器の変形で測るアネロイド気圧計、電気的に測る電気式気圧計などがある。現在の自動観測では電気式が主に使われる。",
      "hint": "数字　現在の地上自動観測では電気式気圧計が主に用いられる。観測気圧は海面更正して海面気圧に換算する。\nひっかけ　気圧計が測るのはその場所(標高)の気圧であって、そのまま天気図の海面気圧にはならない。標高が高いほど気圧は低く出るため、海面更正で標高の影響を取り除く必要がある。観測値と海面気圧を同一視しないこと。"
    },
    {
      "front": "雲頂温度",
      "back": "雲のいちばん上の面(雲頂)の温度。気象衛星の赤外観測では輝度温度として測られ、雲頂が高いほど周囲の気温が低いため雲頂温度も低くなる。雲頂高度を推定する手がかりになる。",
      "hint": "数字　雲頂温度は赤外の輝度温度として測る。雲頂温度を気温の鉛直分布に対応させると雲頂高度が推定できる。\nひっかけ　雲頂温度が低い=雲頂が高い、が基本だが、対流圏界面より上に達した積乱雲(オーバーシュート)では、成層圏で気温が上がるため雲頂温度が周囲より高く見えることがある。単純に温度と高度を一対一で対応させられない場合がある。"
    },
    {
      "front": "風速計",
      "back": "風の速さを測る測器。回転する椀(カップ)の回転数から測る風杯型や、風車の回転で測るプロペラ型などがある。多くは風向計と一体になり、地上約10メートルの高さに設置される。",
      "hint": "数字　風速計は地上約10メートルの高さに設置する。10分間平均を平均風速、3秒平均を瞬間風速とする。\nひっかけ　風速計は原則として地上約10メートルの高さで観測する。周囲に建物や樹木があると風が乱れて弱めや強めに出るため、露場のように開けた場所に設置する必要がある。設置環境で値が変わる点を見落としやすい。"
    },
    {
      "front": "通風筒",
      "back": "気温や湿度を測る測器を収める筒状の覆い。直射日光や雨から測器を守りつつ、ファンで強制的に外気を通して、日射による測器の温まりを防ぐ。正確な気温・湿度観測のための仕組み。",
      "hint": "ひっかけ　通風筒は日射を遮るだけでなく、ファンで強制的に空気を通すことが重要である。単に日陰にするだけでは、風の弱いときに測器の周囲の空気が温まって気温が高めに出る。遮光と強制通風の両方が必要な点を落としやすい。"
    },
    {
      "front": "雷監視システム",
      "back": "落雷に伴って発生する電波を複数の地点で受信し、その到達時間差から落雷の位置と時刻を検出するシステム。LIDENと呼ばれる。雷の発生状況を面的・連続的に監視する。",
      "hint": "ひっかけ　雷監視システムが検出するのは落雷そのものではなく、落雷が発する電波である。雲内放電と対地放電を区別して検出することや、システムは雷の位置を測るもので降水量を測るものではない、という点を取り違えないようにする。"
    },
    {
      "front": "電気式温度計",
      "back": "温度による電気的性質の変化を利用して気温を測る測器。金属(白金など)の電気抵抗が温度で変わる性質を用いた白金抵抗温度計が代表で、気象庁の自動観測で気温測定に使われる。",
      "hint": "ひっかけ　電気式温度計は電気抵抗の変化を利用するもので、熱電対(2種の金属の接点の起電力)とは原理が異なる。気象庁の標準は白金抵抗温度計である点や、正しい観測には通風筒による遮光・通風が前提になる点を落としやすい。"
    },
    {
      "front": "アスマン通風乾湿計",
      "back": "乾球と湿球の2本の温度計をファンで一定の速さで通風しながら気温と湿度を測る測器。強制通風により風速の影響を受けにくく、正確な湿度が得られる。基準観測や検定に用いられる。",
      "hint": "ひっかけ　湿球が乾球より低い温度を示すのは、湿らせたガーゼからの水の蒸発で潜熱が奪われるため。湿度が高いほど蒸発が少なく乾球と湿球の差は小さくなる。差が小さい=乾燥、と逆に覚えないよう注意する。差が小さいほど湿っている。"
    },
    {
      "front": "転倒ます型雨量計",
      "back": "小さなます(容器)に雨水をため、一定量たまるとますが転倒して排水し、その転倒の回数を数えて降水量を測る測器。ますが1回転倒するごとに決まった量の降水があったと記録する。自動観測の標準。",
      "hint": "数字　転倒ます型雨量計は、ますが1回転倒するごとに一定量(0.5ミリメートルなど)の降水として記録する。\nひっかけ　ますが転倒している間に入った雨は計測されにくく、非常に強い雨では実際よりわずかに少なく記録される傾向がある。また雪はそのままでは測れず、ヒーターで溶かして水にしてから測る。固体降水の扱いを見落としやすい。"
    },
    {
      "front": "積雪計",
      "back": "地面に積もった雪の深さ(積雪の深さ)を測る測器。超音波や光(レーザー)を雪面に当て、往復にかかる時間や反射から雪面までの距離を測り、積雪の深さを自動で求める。",
      "hint": "ひっかけ　積雪計が測るのは積もっている雪の全体の深さ(積雪の深さ)であって、その時間に降った雪の量(降雪量)ではない。降雪量は積雪の深さの増加分として求める。融雪や沈降で積雪が減れば、降っても深さが増えないことがある。"
    },
    {
      "front": "日本標準時",
      "back": "日本国内で用いる標準の時刻。東経135度の子午線を基準とし、世界標準時(UTC)より9時間進んでいる。JSTと表す。国内の防災情報や天気予報の時刻はこの日本標準時で示される。",
      "hint": "数字　日本標準時(JST)は東経135度を基準とし、UTCより9時間進む。JST=UTC+9時間。\nひっかけ　UTCから日本標準時にするには9時間を足すが、足して24時を超えると日付が翌日にずれる。15UTCは日本時間の翌日午前0時。逆にJSTからUTCにするときは9時間引き、0時を下回ると前日になる点も取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "GNSS可降水量",
      "back": "GPSなどの測位衛星(GNSS)の電波が大気中の水蒸気で遅れる量を利用して求める、その地点上空の大気の柱に含まれる水蒸気の総量。単位面積あたりの水蒸気をすべて凝結させたときの水の深さで表す。",
      "hint": "数字　GNSS可降水量は測位衛星電波の大気遅延から求め、大気の柱の総水蒸気量を水の深さ(ミリメートル)で表す。\nひっかけ　可降水量は大気の柱全体の水蒸気の総量であって、実際にその量の雨が必ず降るわけではない。降水になるかは上昇流や収束などの条件による。可降水量が多い=そのまま降水量、と早合点しないこと。あくまで水蒸気の在庫量を表す。"
    },
    {
      "front": "バウンダリー",
      "back": "気団や気流の境目にあたる不連続の線。レーダーエコーや衛星画像に細い線状の並びとして現れ、風の収束帯や海風前線、寒気の吹き出しの先端、積乱雲からの冷気外出流の先端などが該当する。",
      "hint": "ひっかけ　バウンダリーは天気図に解析される温暖前線・寒冷前線のような総観規模の前線とは限らず、局地的な収束線や冷気の先端も含む広い概念である。天気図の前線記号がない所にもバウンダリーは存在しうる点に注意する。"
    },
    {
      "front": "電気式湿度計",
      "back": "湿度による電気的性質の変化を利用して湿度を測る測器。高分子の膜が湿度に応じて電気容量を変える静電容量式が代表で、気象庁の自動観測で相対湿度の測定に使われる。",
      "hint": "ひっかけ　電気式湿度計が測るのは相対湿度である。相対湿度は気温によって変わるため、水蒸気量が同じでも気温が下がれば相対湿度は上がる。相対湿度の値だけから空気中の水蒸気の絶対量を直接読めるわけではない点に注意する。"
    },
    {
      "front": "シーリング",
      "back": "空を覆う雲の底の高さ(雲底高度)のうち、航空で重視される値。空の半分を超えて覆う雲(BKN以上)の最も低い雲底の高さを指し、視程とともに航空機の離着陸の可否を左右する。",
      "hint": "ひっかけ　シーリングはすべての雲の底ではなく、空を一定割合(おおむね半分)以上覆う雲の最も低い雲底を指す。わずかにかかる薄い雲の底はシーリングにならない。雲量の条件を満たす雲の雲底だけが対象になる点を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "露場",
      "back": "気温・湿度・風・降水などの地上気象観測を行うために設けた、周囲を開けた観測用の場所。芝生などで覆い、建物や樹木の影響を受けにくいよう配慮して測器を配置する。正しい観測値を得るための環境。",
      "hint": "ひっかけ　露場は単なる屋外ではなく、周囲の建物・樹木・舗装の影響を避けるよう整えられた場所である。舗装やコンクリートの近くでは日中に気温が高めに出るなど、環境が値を変える。同じ地点でも露場の条件次第で観測値が偏りうる。"
    },
    {
      "front": "海面更正",
      "back": "観測点の標高で測った気圧を、海面の高さでの気圧に換算する処理。標高が高いほど気圧は低く出るため、その差を補正して各地の気圧を同じ基準(海面)にそろえる。天気図の気圧はこの海面気圧を用いる。",
      "hint": "数字　海面更正は観測点の標高による気圧差を補正し、海面高度の気圧に換算する。天気図の等圧線は海面気圧で描く。\nひっかけ　海面更正をしないと、標高の高い地点はいつも気圧が低く出て、低気圧のように見えてしまう。天気図の等圧線は海面気圧で描かれており、標高の影響はすでに取り除かれている。観測気圧と天気図の気圧を同一視しないこと。"
    },
    {
      "front": "感雨器",
      "back": "雨が降っているかどうか(降水の有無)を検知する測器。雨滴が当たると電気的な変化などで感知する。降水量そのものではなく、降っているか否かを判定するために使う。",
      "hint": "ひっかけ　感雨器は降っているか否かを判定する測器で、降水量は測れない。降水量は転倒ます型雨量計などで別に測る。感雨器の反応=降水量、ではない。両者の役割を混同しないようにする。"
    },
    {
      "front": "目視観測",
      "back": "人が目で見て雲の形や量、視程、天気などを観測すること。機械では測りにくい雲形や大気現象の判別を担ってきたが、自動観測の進展により、現在は多くの官署で自動観測へ移行している。",
      "hint": "ひっかけ　気温や気圧のように機械で正確に測れる要素は自動観測に向くが、雲形の判別のように人の判断を要する要素は自動化が難しい。目視観測は精度が低いのではなく、機械では代替しにくい要素を担ってきた点を取り違えないようにする。"
    },
    {
      "front": "予想図",
      "back": "数値予報モデルの計算結果をもとに、将来のある時刻の大気の状態を等圧線や等値線で描いた天気図。地上予想天気図、高層の各気圧面の予想図、鉛直断面の予想図などがある。",
      "hint": "ひっかけ　予想図はあくまで計算結果であり実況ではない。初期時刻と予想時間を取り違えると、対象とする時刻の判断がすべてずれる。地上図と高層図で描かれている物理量が違う点にも注意する。"
    },
    {
      "front": "初期時刻",
      "back": "数値予報の計算を開始する基準の時刻。この時刻の大気の状態を初期値として与え、そこから時間を進めて将来を予測する。予想図の対象時刻は初期時刻に予想時間を加えたものになる。",
      "hint": "ひっかけ　初期時刻は観測時刻であって発表時刻ではない。計算と配信に時間がかかるため、初期時刻より遅れて予報が出る。協定世界時で書かれた時刻を日本時間と取り違えると九時間ずれる。"
    },
    {
      "front": "数値予報モデル",
      "back": "大気の運動や状態変化を表す物理法則を方程式にし、コンピュータで数値的に解いて将来の大気を予測する計算プログラム。大気を格子や波で表現し、初期値から時間を進めて計算する。",
      "hint": "ひっかけ　格子を細かくすれば必ず予報が当たるわけではない。細かいモデルは計算量が増えるため対象範囲や予報時間が限られる。格子間隔や予報時間の具体値は改良で変わりうるので、役割の違いで覚えるのが安全である。"
    },
    {
      "front": "数値予報",
      "back": "大気の状態を物理法則に基づく方程式で表し、コンピュータで解いて将来の大気を予測する手法。現在の天気予報の中核をなし、観測から作った初期値を出発点に時間を進めて計算する。",
      "hint": "ひっかけ　数値予報は完全ではない。初期値の誤差、方程式の近似、格子で表せない小さな現象の扱いなどから誤差が生じる。数値予報の結果を無条件に信じるのではなく、系統誤差を補正して使うことが前提になる。"
    },
    {
      "front": "メソモデル",
      "back": "日本周辺を対象領域とし、全球モデルより細かい格子で大気を表現する数値予報モデル。大雨や強風など、防災に関わる比較的小さな規模の現象の予測を主な目的とする。",
      "hint": "ひっかけ　格子が細かいほど狭い範囲を短い時間しか計算できず、全球モデルの代わりに週間予報を作ることはできない。格子間隔や予報時間の数値は改良で変わりうるので、防災向けで狭域という役割で覚える。"
    },
    {
      "front": "初期値",
      "back": "数値予報の計算を始める時点で与える、大気の初期状態を表す値。初期時刻における各格子点の気温・風・気圧・水蒸気などの分布からなり、観測とモデルの推定値を合成して作られる。",
      "hint": "ひっかけ　初期値は観測データそのものではない。観測は時間的にも空間的にもまばらなので、モデルの第一推定値と組み合わせて格子点の値を推定する。初期値と解析値は事実上同じものを指す。"
    },
    {
      "front": "格子間隔",
      "back": "数値予報モデルが大気を離散化して扱うときの、隣り合う格子点どうしの距離。格子間隔が小さいほど細かい構造を表現できるが、計算量が増える。水平方向の間隔でモデルの解像度を表すことが多い。",
      "hint": "ひっかけ　格子間隔と同じ大きさの現象が表現できるわけではなく、実際には格子間隔の数倍以上の規模でないと正しく表せない。各モデルの具体的な格子間隔の値は改良で変わりうるので、役割と規模の対応で覚えるのが安全である。"
    },
    {
      "front": "全球モデル",
      "back": "地球全体の大気を対象とする数値予報モデル。波の重ね合わせで大気を表現する方式が用いられ、週間予報や台風進路予報など、比較的長い予報時間の基礎資料を作る。",
      "hint": "ひっかけ　全球モデルは格子が粗いため、局地的な激しい対流の細部は苦手である。逆に、狭い範囲だけを細かく見る局地モデルでは、遠方から及ぶ大規模な流れの変化を長期間追うことはできない。"
    },
    {
      "front": "アンサンブル予報",
      "back": "初期値やモデルにわずかな差を与えた計算を多数実行し、その結果の広がりから予測の不確実性を評価する予報手法。多数のメンバーの平均や、ばらつきの大きさを利用して確率的に予報する。",
      "hint": "ひっかけ　アンサンブル予報の目的は当たる一つの答えを選ぶことではなく、予測の不確実性の幅を示すことにある。スプレッドが小さくても系統誤差があれば全メンバーが同じ方向に外れることがある。"
    },
    {
      "front": "格子点",
      "back": "数値予報モデルが大気を離散化して表現するために設定する、空間上の規則的な点。各格子点に気温・風・気圧などの値を割り当て、格子点どうしの関係から方程式を計算する。",
      "hint": "ひっかけ　格子点は実際の観測地点ではなく、モデルが計算のために設けた仮想的な点である。格子点の間の値は補間で求めるしかなく、格子点間隔より細かい構造は表現できない。"
    },
    {
      "front": "系統誤差",
      "back": "予報が特定の方向へ偏って外れる、平均すると残る誤差。同じ傾向で繰り返し現れるため、過去の実績から偏りを見積もって補正できる。バイアスとも呼ばれる。",
      "hint": "ひっかけ　系統誤差は平均をとっても消えない。多数の事例を平均すると相殺されて小さくなるのはランダム誤差のほうで、系統誤差は残る。だからこそ統計的な補正の対象になる。"
    },
    {
      "front": "パラメタリゼーション",
      "back": "格子間隔より小さく、モデルが直接表現できない現象の効果を、格子点上で扱える量の関数として近似的に取り込む手法。積雲対流、乱流、放射、雲や降水の過程などに用いられる。",
      "hint": "ひっかけ　パラメタリゼーションは小さな現象そのものを再現するのではなく、その平均的な効果だけを取り込む近似である。近似である以上、実際とのずれが生じ、モデル誤差の主要な原因のひとつになる。"
    },
    {
      "front": "客観解析",
      "back": "まばらに分布する観測データから、格子点上の大気の状態を一定の手続きで推定すること。解析者の主観によらず、決められた方法で解析値を求めるので客観解析と呼ぶ。",
      "hint": "ひっかけ　客観解析は観測値だけから決めるのではない。観測がない場所を埋めるためにモデルの第一推定値を使うので、解析値は観測とモデルの両方を反映している。観測がまったくない領域では第一推定値の寄与が大きくなる。"
    },
    {
      "front": "局地モデル",
      "back": "メソモデルよりさらに狭い範囲を対象とし、格子をより細かくして短い予報時間を高頻度で計算する数値予報モデル。局地的な激しい現象の直前予測を主な目的とする。",
      "hint": "ひっかけ　局地モデルは狭い範囲を短時間しか計算しないので、週間予報や広域の場の予測には使えない。格子間隔や予報時間の具体値は改良で変わりうるので、範囲が最も狭く短時間という役割で覚えるのが安全である。"
    },
    {
      "front": "解析値",
      "back": "客観解析やデータ同化によって求めた、格子点上の大気の状態を表す値。観測とモデルの第一推定値を統計的に合成して得られ、数値予報の初期値としてそのまま使われる。",
      "hint": "ひっかけ　解析値は観測値と完全には一致しない。観測にも誤差があるため、観測と第一推定値の双方の誤差を考慮して両者の中間的な最適解として求められる。観測点でも解析値が観測とずれることがある。"
    },
    {
      "front": "スプレッド",
      "back": "アンサンブル予報で、多数のメンバーの予測がどれだけばらついているかを表す量。メンバー間の広がりの大きさで、予測の不確実性の目安になる。",
      "hint": "ひっかけ　スプレッドが小さいからといって必ず当たるわけではない。全メンバーが同じ系統誤差で同方向に外れると、まとまっているのに外れることがある。スプレッドは不確実性の目安であって的中の保証ではない。"
    },
    {
      "front": "四次元変分法",
      "back": "データ同化の手法のひとつ。空間の三次元に時間を加えた四次元で、一定の時間幅の中の観測とモデルの予測との差が最も小さくなるように初期値を最適化する。",
      "hint": "ひっかけ　四次元変分法の四次元目は空間の次元ではなく時間である。ある瞬間の観測だけでなく、時間幅の中の観測を各時刻のモデル状態と突き合わせる点が、瞬間の解析との違いになる。"
    },
    {
      "front": "第一推定値",
      "back": "データ同化で、観測と合成する前に用意する大気の状態の推定値。ふつう少し前の時刻から計算したモデルの予測を用い、背景場とも呼ぶ。",
      "hint": "ひっかけ　第一推定値は観測ではなくモデルの予測である。過去の予報を出発点にするため、モデルに偏りがあれば第一推定値にもそれが引き継がれる。観測が乏しい領域ほど第一推定値の影響が強く残る。"
    },
    {
      "front": "予報誤差",
      "back": "予報値と、後で得られた実況値との差。予報がどれだけ実際からずれたかを表す量で、系統誤差とランダム誤差に分けて考える。予報の精度を評価する基礎になる。",
      "hint": "ひっかけ　予報誤差をすべてモデルの欠陥と考えるのは誤りで、初期値の誤差やカオスによる予測可能性の限界も大きく寄与する。予報時間が延びれば誤差が増えるのは避けられない面がある。"
    },
    {
      "front": "積雲対流パラメタリゼーション",
      "back": "格子間隔より小さい積雲対流が、大規模な場の温度や水蒸気に及ぼす効果を、格子点の状態から近似的に見積もってモデルに取り込む手法。個々の積乱雲を直接は表現しない。",
      "hint": "ひっかけ　この手法は個々の積乱雲の位置や形を再現するものではなく、平均的な効果だけを取り込む近似である。近似が実態とずれると、降水の量や場所の予想がずれる原因になる。"
    },
    {
      "front": "データ同化",
      "back": "観測データとモデルの第一推定値を、それぞれの誤差を考慮して統計的に最適に合成し、格子点上の解析値を作る手続き。数値予報の初期値を作る中心的な過程である。",
      "hint": "ひっかけ　データ同化は観測を格子点に写すだけの作業ではない。観測とモデルの双方に誤差があると考え、両者を重みづけて合成する。観測が乏しい場所では第一推定値の寄与が大きくなる。"
    },
    {
      "front": "ランダム誤差",
      "back": "予報のたびに正負や大きさが不規則に変わる、偏りのない誤差。多数の事例で平均するとほぼ打ち消し合ってゼロに近づく。偶然誤差とも呼ばれる。",
      "hint": "ひっかけ　ランダム誤差は決まった補正式で消せない。平均をとると小さくなるのはランダム誤差のほうで、系統誤差は平均しても残る。両者を取り違えると補正の可否を誤る。"
    },
    {
      "front": "プリミティブ方程式",
      "back": "数値予報モデルの基礎となる、大気の運動と状態変化を記述する方程式の組。運動方程式、連続の式、熱力学の式、状態方程式、水蒸気の式などからなり、多くのモデルで鉛直方向に静力学平衡を仮定する。",
      "hint": "ひっかけ　プリミティブ方程式はふつう鉛直方向に静力学平衡を仮定しており、鉛直加速度の大きい積乱雲のような現象はそのままでは扱えない。そうした現象には非静力学の枠組みが必要になる。"
    },
    {
      "front": "予報方程式",
      "back": "ある物理量の時間変化率を、その時刻の大気の状態から与える方程式。左辺に時間微分を置き、右辺の各項が変化をもたらす要因を表す。これを時間積分して将来を予測する。",
      "hint": "ひっかけ　予報方程式の右辺は現在の状態から計算できるが、時間を進めるほど初期値誤差が積み重なり、予測は不確実になる。方程式が正しくても長期の予測が当たり続けるわけではない。"
    },
    {
      "front": "非静力学モデル",
      "back": "鉛直方向に静力学平衡を仮定せず、鉛直方向の運動方程式をそのまま解く数値予報モデル。鉛直加速度の大きい現象を扱えるため、積乱雲など対流性の激しい現象の表現に適する。",
      "hint": "ひっかけ　格子の粗いモデルでは静力学平衡が近似としてよく成り立つので、常に非静力学が必要なわけではない。非静力学が要るのは、積乱雲のように鉛直加速度が大きい現象を細かく解像するときである。"
    },
    {
      "front": "週間アンサンブル予報",
      "back": "週間予報のために行うアンサンブル予報。全球モデルで初期値にわずかな差を与えた多数の計算を実行し、その広がりから一週間先までの予測の不確実性を評価する。",
      "hint": "ひっかけ　週間アンサンブル予報は一週間先の一点の天気を確定させるものではなく、予測の幅と信頼度を示すものである。メンバーの平均だけを見て散らばりを無視すると、不確実性を見誤る。"
    },
    {
      "front": "カオス",
      "back": "初期状態のごくわずかな違いが、時間とともに拡大して大きな差になる性質。大気はこの性質を持つため、初期値の小さな誤差が予測を困難にし、予測可能性に限界が生じる。",
      "hint": "ひっかけ　カオスは大気がでたらめだという意味ではない。方程式は決定論的で、同じ初期値からは同じ結果になる。問題は初期値をわずかしか正確に知れず、その差が拡大することにある。"
    },
    {
      "front": "鉛直層",
      "back": "数値予報モデルが大気を鉛直方向に区切って扱うときの、各高度の層。水平の格子と同じく、鉛直方向にも複数の層を設けて各層に物理量を割り当て、層の数が鉛直方向の解像度を決める。",
      "hint": "ひっかけ　鉛直層の数を増やしても、水平の格子間隔が粗ければ水平方向の細かい現象は表現できない。鉛直と水平の解像度は別物であり、片方だけ細かくしても全体の精度が上がるとは限らない。"
    },
    {
      "front": "静力学モデル",
      "back": "鉛直方向に静力学平衡、すなわち上向きの気圧傾度力と重力のつり合いを仮定する数値予報モデル。鉛直加速度を無視するため、水平規模が大きく鉛直運動の穏やかな現象に適する。",
      "hint": "ひっかけ　静力学モデルは鉛直加速度を無視するため、積乱雲のような対流性の激しい現象を正しく表現できない。格子を細かくして対流を直接扱おうとするなら、静力学モデルでは不十分で非静力学が必要になる。"
    },
    {
      "front": "計算不安定",
      "back": "数値予報で方程式を離散化して解くとき、計算値が実際の大気とは無関係に時間とともに際限なく増大してしまう現象。時間刻みや格子間隔の取り方が適切でないと発生する。",
      "hint": "ひっかけ　計算不安定は大気そのものの不安定（対流不安定など）とは別物で、数値解法に起因する。格子を細かくしたときは、それに応じて時間刻みも小さくしないと、かえって計算不安定を招く。"
    },
    {
      "front": "台風アンサンブル予報",
      "back": "台風の進路や強度の予測のために行うアンサンブル予報。初期値にわずかな差を与えた多数の計算の広がりから、進路の不確実性を評価する。予報円の大きさの根拠のひとつになる。",
      "hint": "ひっかけ　メンバーの進路がまとまっていても、全体が同じ方向に偏っていれば実際の進路とずれることがある。スプレッドは不確実性の目安であって、進路の的中を保証するものではない。"
    },
    {
      "front": "予測可能性",
      "back": "大気の状態をどの程度先まで、どの程度の精度で予測できるかという限界。カオスにより初期値のわずかな誤差が拡大するため、予報時間が延びるほど予測可能性は下がる。",
      "hint": "ひっかけ　予測可能性が低いのはモデルが劣っているからとは限らない。大気本来のカオス的性質による限界であり、モデルや観測をいくら改良しても消せない上限がある。現象の規模によって限界の長さが違う点も見落としやすい。"
    },
    {
      "front": "ガイダンス",
      "back": "数値予報の出力を統計的に補正し、地点ごとの気温・降水量・天気などに翻訳した予報資料。モデルが持つ系統誤差を過去の実況との対応から取り除き、地形や観測点の癖も反映させる。",
      "hint": "ひっかけ　ガイダンスは数値予報の系統誤差を減らすものであり、モデルが表現していない現象そのものを作り出すことはできない。偶然のばらつき（ランダム誤差）も消せない。"
    },
    {
      "front": "適中率",
      "back": "予報の検証で、全事例のうち予報が正しかった事例の割合。分割表では、現象ありを的中させたマスと、現象なしを正しく予報したマスの合計を、四つのマスすべての合計で割った値。",
      "hint": "ひっかけ　適中率が高くても良い予報とは限らない。降雪のようにめったに起きない現象では、常に「なし」と予報するだけで適中率が高くなってしまう。"
    },
    {
      "front": "降水確率",
      "back": "予報対象の時間内に、対象領域のどこかで1ミリ以上の降水がある確率。0から100パーセントまで10パーセント刻みで発表する。雨の強さや降る範囲の広さは表さない。",
      "hint": "数字　対象は1ミリ以上の降水。発表は10パーセント刻み。\nひっかけ　降水確率は雨量の多寡や降る面積の広さを表さない。確率30パーセントでも激しい雨が降ることはあるし、確率が高くても弱い雨のこともある。"
    },
    {
      "front": "降水短時間予報",
      "back": "数時間先までの各1時間降水量を、面的な分布として予報するもの。レーダーなどの実況の補外と数値予報を組み合わせて作り、細かい格子で1時間ごとの雨量を示す。",
      "hint": "数字　6時間先までは1km格子で発表する。\nひっかけ　降水短時間予報とナウキャストは別物。ナウキャストのほうが予報時間は短く更新が細かい。両者の守備範囲を取り違えない。"
    },
    {
      "front": "スレットスコア",
      "back": "予報の検証指標の一つ。分割表で、予報も実況も現象なしのマスを分母から除き、的中したマスを、的中・空振り・見逃しの三つのマスの合計で割った値。0から1で、1に近いほどよい。",
      "hint": "数字　分母は的中＋空振り＋見逃しの三マス。値域は0から1。\nひっかけ　スレットスコアは、予報も実況も現象なしのマスを分母に入れない。ここを入れて計算すると適中率と混同する。値は現象の出現頻度に依存する。"
    },
    {
      "front": "空振り",
      "back": "予報の検証で、現象ありと予報したのに実際には現象が起きなかった事例。分割表の一つのマスに対応する。過剰な警戒につながる外れ方である。",
      "hint": "数字　空振り率は、空振り数を、的中数と空振り数の合計で割った値。\nひっかけ　空振りと見逃しを混同しない。空振りは予報あり・実況なし、見逃しは予報なし・実況あり。頻度バイアスが1より大きいと空振りが多い傾向を示す。"
    },
    {
      "front": "平均誤差",
      "back": "予報値から実況値を引いた差を、多数の事例で平均した量。系統的な偏り（バイアス）を示し、正なら予報が高めに、負なら低めに偏っていることを表す。",
      "hint": "ひっかけ　平均誤差がゼロでも予報が正確とは限らない。プラスとマイナスの誤差が相殺しているだけのことがある。誤差の大きさそのものは平均誤差では測れない。"
    },
    {
      "front": "カルマンフィルタ",
      "back": "新しい観測が得られるたびに、補正の係数を逐次的に更新していく統計手法。気象では、数値予報の系統誤差を補正するガイダンスの作成に使われる。",
      "hint": "ひっかけ　カルマンフィルタはモデルの系統誤差を補正するが、モデルが表現できない現象までは作り出せない。係数を一時期のデータで固定するのではなく、逐次更新する点が特徴である。"
    },
    {
      "front": "予報用語",
      "back": "気象庁が発表に用いる言葉の意味を、あいまいさなく定めた基準。時間帯や時間の経過、現象の継続の仕方、風や雨の強さなどを、統一した定義で使う。",
      "hint": "数字　一時は現象が連続しておよそ4分の1未満、時々は断続して現れ合計がおよそ2分の1未満。\nひっかけ　時々と一時を取り違えやすい。一時は連続して短時間、時々は断続して起こる場合に使う。時間帯の区切りも感覚でなく定義で答える。"
    },
    {
      "front": "見逃し",
      "back": "予報の検証で、現象なしと予報したのに実際には現象が起きた事例。分割表の一つのマスに対応する。危険な現象への備えが間に合わないため、防災上もっとも避けたい外れ方とされる。",
      "hint": "数字　見逃し率は、見逃し数を、的中数と見逃し数の合計で割った値。\nひっかけ　見逃しは予報なし・実況ありで、空振り（予報あり・実況なし）と正反対。防災では見逃しを減らすことが優先され、その分空振りは許容されやすい。"
    },
    {
      "front": "ブライアスコア",
      "back": "確率予報の検証指標。各事例で、予報した確率と、現象が起きたなら1・起きなければ0とする実況との差を二乗し、多数の事例で平均した値。0から1で、小さいほどよい。",
      "hint": "数字　値域は0から1。完全的中で0。実況は現象ありを1、なしを0とする。\nひっかけ　ブライアスコアは小さいほどよい。スレットスコアや適中率が大きいほどよいのと向きが逆なので取り違えない。対象は確率予報で、二値の予報ではない。"
    },
    {
      "front": "二乗平均平方根誤差",
      "back": "予報値と実況値の差を二乗して平均し、その平方根をとった量。誤差のばらつきの大きさを表す。RMSEと略す。大きな誤差ほど強く反映される。",
      "hint": "ひっかけ　二乗平均平方根誤差は偏りの向き（高すぎるか低すぎるか）は示さない。向きは平均誤差で見る。大きな誤差を強調するので、外れ値に敏感である。"
    },
    {
      "front": "ナウキャスト",
      "back": "ごく短時間先までの気象を、細かい時間・空間間隔で予報するもの。降水ナウキャストは1時間先までの降水の強さの分布を、5分間隔で示す。実況の補外を主体に作る。",
      "hint": "数字　降水ナウキャストは1時間先まで、5分間隔で発表。\nひっかけ　ナウキャストと降水短時間予報を取り違えない。ナウキャストのほうが予報時間は短く、更新間隔は細かい。補外主体なので、発生・発達・衰弱の予測は不得手である。"
    },
    {
      "front": "確率予報",
      "back": "現象の起こりやすさを確率の数値で表す予報。降水確率のように、あり・なしを断定せず、起こる見込みをパーセントなどで示す。",
      "hint": "ひっかけ　確率予報は当たり外れを一回では判定できない。多数の事例をまとめて、確率の値と実際の出現頻度が合っているかで良し悪しを見る。"
    },
    {
      "front": "分割表",
      "back": "予報と実況を、現象あり・なしで二つずつに分けて突き合わせた表。的中、空振り、見逃し、正しい無予報の四つのマスからなり、各種の検証指標を計算する土台になる。",
      "hint": "ひっかけ　四マスの名称と位置を正確に覚える。予報あり・実況ありが的中、予報あり・実況なしが空振り、予報なし・実況ありが見逃し、予報なし・実況なしが正しい無予報。"
    },
    {
      "front": "ニューラルネットワーク",
      "back": "入力と出力の間に中間層を置き、非線形な関係を学習する統計手法。気象では、数値予報の出力から天気や降水の有無などを推定するガイダンスに使われる。",
      "hint": "ひっかけ　ニューラルネットワークも学習に使った過去のデータの傾向に依存する。経験のない極端な事例では精度が落ちる。カルマンフィルタと違い、係数を逐次更新する仕組みが標準ではない。"
    },
    {
      "front": "週間天気予報",
      "back": "今日または明日から7日先までの、日ごとの天気・気温・降水確率などを示す予報。予報の当たりやすさを信頼度として三段階で付す。",
      "hint": "数字　予報期間は7日先まで。信頼度はA・B・Cの三段階。\nひっかけ　信頼度は当たりやすさの目安であって、降水確率とは別物。信頼度Aでも雨が降らないと断定はできない。先の日ほど一般に信頼度は下がりやすい。"
    },
    {
      "front": "一か月予報",
      "back": "向こう1か月の気温・降水量・日照時間などが、平年と比べて高い・並・低いのいずれになるかを、確率で表す予報。個々の日の天気は示さない。",
      "hint": "数字　気温・降水量などを高い・並・低いの三階級の確率で表す。三つの合計は100パーセント。\nひっかけ　一か月予報は特定の日の晴れ雨を当てるものではない。平年と比べた1か月平均の傾向を確率で示すだけである。三階級の確率の合計は100パーセントになる。"
    },
    {
      "front": "実況補外",
      "back": "現在観測されている気象の分布が、そのままの形と動きで移動すると仮定して、少し先の状態を推定する方法。ナウキャストや降水短時間予報の直近部分に使う。",
      "hint": "ひっかけ　実況補外は現在の状態が続くと仮定するので、新たな積乱雲の発生や急な発達・衰弱は表現できない。先の時間ほど精度が落ちる。"
    },
    {
      "front": "季節予報",
      "back": "1か月や3か月といった長い期間の気温や降水量の傾向を、平年と比べて確率で表す予報の総称。一か月予報や三か月予報、暖候期・寒候期予報が含まれる。",
      "hint": "ひっかけ　季節予報は個々の日の天気を当てるものではない。期間全体の平均的な傾向を確率で示すだけである。確率が高い階級でも、必ずそうなるとは限らない。"
    },
    {
      "front": "三か月予報",
      "back": "向こう3か月の気温・降水量・日照時間などが、平年と比べて高い・並・低いのいずれになるかを、確率で表す予報。3か月をまとめた傾向と月ごとの傾向をあわせて示す。",
      "hint": "数字　気温・降水量などを高い・並・低いの三階級の確率で表す。\nひっかけ　三か月予報は特定の日や特定の週の天気を示すものではない。3か月または各月の平均的な傾向を確率で示す。予報期間が長いぶん、一か月予報より不確実性が大きい。"
    },
    {
      "front": "府県天気予報",
      "back": "府県予報区をさらに細分した区域ごとに、今日・明日・明後日の天気、風、波、降水確率、気温などを示す、もっとも身近な天気予報。",
      "hint": "ひっかけ　府県天気予報の対象は今日・明日・明後日で、その先は週間天気予報が担う。予報の文章は予報用語の定義どおりに書く必要があり、感覚的な表現は使わない。"
    },
    {
      "front": "高解像度降水ナウキャスト",
      "back": "通常の降水ナウキャストより細かい格子で、ごく短時間先までの降水の強さの分布を予報するもの。都市部の局地的な強い雨を捉えることを狙う。",
      "hint": "数字　近い時間は250m格子で表現する（通常の降水ナウキャストは1km格子）。\nひっかけ　高解像度降水ナウキャストも実況補外が主体で、予報時間はごく短い。細かい格子でも、新たな発生や急発達までは正確に予測できるわけではない。"
    },
    {
      "front": "頻度バイアス",
      "back": "予報の検証指標の一つ。現象ありと予報した回数を、実際に現象が起きた回数で割った値。バイアススコアともいう。1なら予報と実況の頻度が一致する。",
      "hint": "数字　現象ありの予報数を、現象ありの実況数で割った値。1が釣り合い。\nひっかけ　頻度バイアスが1でも予報が当たっているとは限らない。予報ありの回数と実況の回数が釣り合っているだけで、的中しているかは別に見る必要がある。"
    },
    {
      "front": "短期予報",
      "back": "今日・明日・明後日ごろまでの、比較的近い将来を対象とする天気予報。府県天気予報がこれにあたる。週間天気予報より短く、詳しい内容を示す。",
      "hint": "ひっかけ　短期予報とナウキャスト・降水短時間予報を混同しない。後者はごく短時間先の詳細な予報で、短期予報は今日から明後日ごろまでの一般的な天気予報を指す。"
    },
    {
      "front": "時系列予報",
      "back": "天気・風・気温などの移り変わりを、3時間ごとなど一定の時間刻みで並べて示す予報。府県天気予報を時間の流れに沿って細かく表現したもの。",
      "hint": "ひっかけ　時系列予報は新しい予報を追加するのではなく、府県天気予報の内容を時間の流れで細かく見せるもの。予報期間そのものが延びるわけではない。"
    },
    {
      "front": "信頼度曲線",
      "back": "確率予報の検証に使う図。予報した確率を横軸、その確率を出したときに実際に現象が起きた割合を縦軸にとり、両者の対応を描く。対角線に一致すれば確率が正確である。",
      "hint": "ひっかけ　信頼度曲線が対角線から離れていても、確率予報そのものが無意味とは限らない。偏りの傾向を読み取り、補正の手がかりにする図である。横軸と縦軸の意味を取り違えない。"
    },
    {
      "front": "分布予報",
      "back": "天気・気温・降水量などを、地域を細かく分けた分布の形で示す予報。地点ごとの値ではなく、面的な広がりとして天気の分布を表す。",
      "hint": "ひっかけ　分布予報は空間の広がりを示すもので、時間の移り変わりを示す時系列予報とは軸が違う。分布予報はどこで、時系列予報はいつ、に対応すると整理する。"
    },
    {
      "front": "天気概況",
      "back": "天気予報に添えて、気象の状況や見通しを文章で説明する部分。気圧配置や前線の動き、天気が変わる理由などを、数値だけでなく言葉でまとめて伝える。",
      "hint": "ひっかけ　天気概況は数値の羅列ではなく、状況と見通しを筋道立てて説明する文章である。予報用語の定義を守り、あいまいな表現や誇張を避ける必要がある。"
    },
    {
      "front": "気象警報",
      "back": "重大な災害が起こるおそれのあるときに、気象庁が警戒を呼びかけて行う予報。大雨・洪水・暴風・暴風雪・大雪・波浪・高潮の各警報があり、市町村を単位として発表される。",
      "hint": "ひっかけ　警報の発表単位は都道府県ではなく市町村。大雨警報は括弧書きで土砂災害・浸水害のどちらを対象にしているかを示す。警報が出ていなくても危険度分布が危険を示すことがある。"
    },
    {
      "front": "気象注意報",
      "back": "災害が起こるおそれのあるときに、気象庁が注意を呼びかけて行う予報。警報より一段階軽い段階に当たり、大雨・洪水・強風・風雪・大雪・波浪・高潮・雷・濃霧・乾燥・なだれ・低温など多くの種類がある。",
      "hint": "ひっかけ　注意報は警報の下位段階だが、種類は警報より多い。雷・濃霧・乾燥・低温などは注意報だけで、対応する警報はない。"
    },
    {
      "front": "洪水",
      "back": "河川の水位や流量が増し、堤防を越えたり決壊したりして、平常時は水に浸からない場所まで水があふれる現象。大雨や融雪などによる流量の増加が原因となる。",
      "hint": "ひっかけ　洪水は河川の氾濫を指し、雨水が排水しきれず低地にたまる浸水害とは区別する。大雨警報は浸水害を、洪水警報は河川の増水を受け持つ。"
    },
    {
      "front": "高潮",
      "back": "台風や発達した低気圧が接近したとき、気圧の低下による海面の吸い上げと、強風による海水の吹き寄せが重なって、海面の水位が異常に高くなる現象。",
      "hint": "数字　気圧が1ヘクトパスカル低下すると海面はおよそ1センチメートル上昇する（吸い上げ効果）。\nひっかけ　高潮は気象由来の水位上昇で、地震による津波とは原因が別。吸い上げ効果より吹き寄せ効果のほうが寄与が大きくなる場合が多く、風向と湾の向きの関係が効く。"
    },
    {
      "front": "土壌雨量指数",
      "back": "降った雨が土壌中にどれだけたまっているかをタンクモデルで計算し、土砂災害の危険度を表す指数。過去の雨も含めた土中の水分量を反映する。",
      "hint": "ひっかけ　雨が弱まっても土壌雨量指数はすぐには下がらず、土砂災害の危険は雨のピークより遅れて残る。土壌雨量指数は土砂災害、表面雨量指数は浸水害、流域雨量指数は洪水と対応先を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "気象情報",
      "back": "警報・注意報に先立って、またはそれを補うために、気象庁が発表する解説的な情報。現象の見通しや経過、防災上の留意点を文章と図で伝える。",
      "hint": "ひっかけ　気象情報そのものは警報・注意報のような発表基準による区分を持たず、解説的な情報である。記録的短時間大雨情報や全般・地方・府県の各段階があることも押さえる。"
    },
    {
      "front": "流域雨量指数",
      "back": "河川の上流域に降った雨が、河道に集まって流れ下る量を計算し、洪水の危険度を表す指数。流域全体の降水と地形を反映する。",
      "hint": "ひっかけ　流域雨量指数は雨が降っている場所ではなく、その水が集まる下流で高くなる。降水のピークより増水のピークが遅れることを見落としやすい。"
    },
    {
      "front": "特別警報",
      "back": "予想される現象が、数十年に一度しかないような重大な災害の危険が著しく大きい場合に発表する警報。警報の発表基準をはるかに超える現象に対して、最大級の警戒を呼びかける。",
      "hint": "ひっかけ　特別警報が出たときには既に重大な災害が発生している可能性が高く、そこから避難を始めるのでは遅い。特別警報を待たずに警報や危険度分布で早めに行動する必要がある。"
    },
    {
      "front": "土砂災害警戒情報",
      "back": "大雨によって土砂災害の危険が高まったとき、市町村長の避難指示の判断や住民の自主避難の参考となるよう、都道府県と気象庁が共同で発表する情報。",
      "hint": "ひっかけ　発表は気象庁単独ではなく、都道府県と気象庁の共同である点が問われやすい。対象は土砂災害で、河川の洪水や浸水害は別の情報が受け持つ。"
    },
    {
      "front": "浸水害",
      "back": "短時間の強い雨などで、下水道や排水路が雨水を排水しきれず、市街地の低い場所に水がたまってあふれる災害。内水はんらんとも呼ばれる。",
      "hint": "ひっかけ　浸水害は雨水が排水できずにあふれる内水はんらんで、河川があふれる洪水（外水はんらん）とは区別する。指標も表面雨量指数と流域雨量指数で異なる。"
    },
    {
      "front": "うねり",
      "back": "風が直接吹いている海域から遠く離れた場所まで伝わってきた波。波長が長く波形がなめらかで、風がおさまった後も残る。周期の長い波として海岸に到達する。",
      "hint": "ひっかけ　うねりは現地の風とは無関係に到達するため、風が弱く天気がよくても危険が生じる。風浪とうねりを合わせた波が高波として観測される。"
    },
    {
      "front": "高波",
      "back": "風浪とうねりが合わさって海面が高くなった状態。強風や発達した低気圧・台風によって生じ、海岸や船舶に被害をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　高波は津波とは全く別の現象で、原因は気象。波浪注意報・警報は沿岸の海上を対象とし、陸上の風の警報とは区別する。"
    },
    {
      "front": "記録的短時間大雨情報",
      "back": "数年に一度程度しか発生しないような、猛烈な短時間の大雨を観測または解析したときに発表する情報。現在その地域で災害の危険が差し迫っていることを知らせる。",
      "hint": "ひっかけ　記録的短時間大雨情報は警報ではなく、新たな避難のきっかけを与える情報。数十年に一度の特別警報とは対象の頻度が異なる。"
    },
    {
      "front": "表面雨量指数",
      "back": "降った雨のうち、地表面にたまって流れ出る量を計算し、浸水害の危険度を表す指数。地面の被覆や地形を考慮して、たまりやすさを反映する。",
      "hint": "ひっかけ　表面雨量指数は浸水害、土壌雨量指数は土砂災害、流域雨量指数は洪水と対応する。都市化した地域では雨水が浸透しにくく指数が上がりやすい。"
    },
    {
      "front": "風浪",
      "back": "その海域で吹いている風によって直接生み出される波。波形がとがって不規則で、風が強く、吹く時間が長く、吹く距離が長いほど発達する。",
      "hint": "ひっかけ　風浪は現地の風で立つ波で、遠方から伝わるうねりとは区別する。風浪は波形がとがって不規則、うねりはなめらかで規則的という対比が問われやすい。"
    },
    {
      "front": "キキクル",
      "back": "大雨・洪水などの危険度分布の愛称。土砂災害・浸水害・洪水の危険度を地図上に色分けして示し、今どこで危険が高まっているかを面的に把握できるようにしたもの。",
      "hint": "ひっかけ　キキクルは警報そのものではなく、危険度を面的に示す分布図。最も危険度の高い色は、災害切迫を意味し、警戒レベル5相当に対応づけられる。"
    },
    {
      "front": "竜巻発生確度ナウキャスト",
      "back": "竜巻などの激しい突風が発生しやすい気象状況を、数値化した発生確度として面的に予測し、短時間の見通しを示す情報。実況と数分先までの予測を地図で提供する。",
      "hint": "ひっかけ　ナウキャストは竜巻の発生を確定的に予測するものではなく、発生しやすさを確度で示す。竜巻はごく短時間・局地的で、予測のリードタイムは限られる。"
    },
    {
      "front": "融雪",
      "back": "積もった雪が気温の上昇や降雨などによって解けること。解けた水が河川の増水や地盤の緩みをもたらし、洪水やなだれ、土砂災害の原因となる。",
      "hint": "ひっかけ　融雪による増水は雨がなくても起こりうる。気温上昇や暖かい雨が積雪に加わると、降水量以上の水が河川に流れ込む点を見落としやすい。"
    },
    {
      "front": "なだれ",
      "back": "斜面に積もった雪が重力によって一気に滑り落ちる現象。新たに積もった雪の層が滑る表層なだれと、積雪全体が地面から滑る全層なだれに大別される。",
      "hint": "ひっかけ　表層なだれと全層なだれで起こりやすい時期・条件が逆になる。表層は低温・降雪期、全層は気温上昇・融雪期という対応を取り違えやすい。"
    },
    {
      "front": "着雪",
      "back": "電線や樹木、構造物などに雪が付着すること。気温が0度前後で湿った雪が降るときに起こりやすく、付着した雪の重みで電線の断線や倒木などの被害をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　着雪は気温が低すぎる乾いた雪では起こりにくく、0度前後の湿った雪で発達する。低温ほど危険とは限らない点に注意する。"
    },
    {
      "front": "着氷",
      "back": "過冷却の水滴が物体に触れて凍りつき、氷の層が付着する現象。航空機の翼や船体、構造物に生じ、重量の増加や形状の変化による障害をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　着氷は過冷却の水滴が凍りつく現象で、雪が付着する着雪とは機構が異なる。着氷は氷の層、着雪は雪の付着という区別を問われやすい。"
    },
    {
      "front": "竜巻注意情報",
      "back": "竜巻などの激しい突風が発生しやすい気象状況になったときに発表し、身の安全の確保を呼びかける情報。有効期間は発表からおおむね1時間とされる。",
      "hint": "数字　竜巻注意情報の有効期間は発表からおおむね1時間。\nひっかけ　有効期間はおおむね1時間と短く、危険が続けば繰り返し発表される。対象は竜巻だけでなくダウンバーストなどの激しい突風も含む。"
    },
    {
      "front": "大雨特別警報",
      "back": "台風や集中豪雨により、数十年に一度しかないような大雨が予想され、重大な災害の危険が著しく大きい場合に発表する特別警報。最大級の警戒を呼びかける。",
      "hint": "ひっかけ　大雨特別警報の発表を避難開始の合図にするのでは遅い。既に災害が発生しているおそれがあるため、警報や危険度分布の段階で避難を終えておく必要がある。"
    },
    {
      "front": "土石流",
      "back": "山腹や川底の石や土砂が、大雨による水と混ざり合って一気に流れ下る現象。速度が速く破壊力が大きく、下流の集落に甚大な被害をもたらす土砂災害の一つ。",
      "hint": "ひっかけ　土石流は水と土砂が一体となって流れる現象で、斜面が崩れるがけ崩れや、ゆっくり動く地すべりとは動き方が異なる。渓流の出口や谷筋で危険が高い。"
    },
    {
      "front": "警戒レベル",
      "back": "災害の危険度と取るべき行動を、住民にわかりやすく5段階で示したもの。数字が大きいほど危険が高く、レベル4で危険な場所から全員避難、レベル5は既に安全な避難が困難な状況を表す。",
      "hint": "数字　警戒レベルは1から5の5段階。レベル4が避難指示、レベル5が緊急安全確保。\nひっかけ　避難のタイミングはレベル4までで、レベル5は既に手遅れの可能性がある段階。レベル4は避難指示で、避難勧告という区分は廃止されている。"
    },
    {
      "front": "有義波高",
      "back": "ある地点で観測された波を波高の高い順に並べ、上位3分の1の波の波高を平均した値。目視で捉えた波の高さに近く、波浪の代表値として用いられる。",
      "hint": "数字　有義波高は、波高の高い方から3分の1の波を平均した波高。\nひっかけ　有義波高は平均的な代表値であり、実際にはこれより高い波が来ることがある。有義波高が最大波高だと誤解しやすい。"
    },
    {
      "front": "暴風雪",
      "back": "雪を伴った強い風が吹き、視界が著しく悪くなる状態。地吹雪を伴うと見通しがきかなくなり、吹きだまりや車両の立ち往生など、風と雪の両方による災害をもたらす。",
      "hint": "ひっかけ　暴風雪警報は積雪量ではなく、雪を伴う強風と視程障害に主眼がある。大雪警報とは対象が異なり、両方が同時に出ることもある。"
    },
    {
      "front": "風雪",
      "back": "雪を伴った強い風。暴風雪ほどではないが、風と雪によって視程が悪くなったり吹きだまりができたりして、交通などに影響を及ぼす状態。",
      "hint": "ひっかけ　風雪は強風と雪の複合現象で、風が暴風の基準に達すると暴風雪となる。積雪量に着目する大雪とは対象が異なる。"
    },
    {
      "front": "避難指示",
      "back": "災害の危険が高まった地域に対し、市町村長が危険な場所からの避難を促す情報。警戒レベル4に位置づけられ、対象地域の住民は全員が避難を行う段階とされる。",
      "hint": "ひっかけ　避難勧告という区分は廃止され、避難指示に一本化された。避難指示はレベル4で、レベル5の緊急安全確保を待たずに避難を終える必要がある。"
    },
    {
      "front": "噴火警報",
      "back": "火山活動によって、生命に危険を及ぼす噴火などが予想される場合に、警戒が必要な範囲を示して発表する警報。居住地域や火口周辺に危険が及ぶおそれを知らせる。",
      "hint": "ひっかけ　噴火警報は気象現象の警報とは別体系だが、居住地域に危険が及ぶ場合は特別警報の枠に入る。予報区は市町村ではなく火山ごとである。"
    },
    {
      "front": "噴火警戒レベル",
      "back": "火山ごとに、噴火の危険度と取るべき防災行動を5段階で示した指標。数字が大きいほど危険が高く、レベルに応じて入山規制や避難などの対応が定められている。",
      "hint": "ひっかけ　噴火警戒レベルは、大雨などの警戒レベル（1から5）とは別の火山専用の指標。同じ5段階でも対象と意味が異なる。"
    },
    {
      "front": "津波警報",
      "back": "地震などによって津波による災害が予想される場合に、予想される津波の高さに応じて発表する警報。大津波警報・津波警報・津波注意報の区分がある。",
      "hint": "ひっかけ　津波は地震などが原因で、気象由来の高潮とは全く別。津波警報の予報単位は市町村ではなく津波予報区である。大津波警報は特別警報に位置づけられる。"
    },
    {
      "front": "緊急地震速報",
      "back": "地震の発生直後に、震源に近い観測点で捉えたP波などから震源やマグニチュードを推定し、強い揺れが来る前に各地の震度や到達時刻を知らせる情報。",
      "hint": "ひっかけ　震源に近い地域ではP波とS波の到達差が小さく、速報が強い揺れに間に合わないことがある。あくまで推定に基づくため、誤差や見逃しもありうる。"
    },
    {
      "front": "線状降水帯予測情報",
      "back": "発達した積乱雲が次々と発生して線状に連なり、同じ場所で激しい雨が長く続く線状降水帯について、その発生の可能性を事前に呼びかける情報。",
      "hint": "ひっかけ　線状降水帯の予測はまだ不確実性が大きく、発生の可能性を呼びかける段階の情報。発表がなくても線状降水帯が発生することも、発表されても発生しないこともある。"
    },
    {
      "front": "浸水想定区域",
      "back": "河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域として、想定しうる規模の降雨をもとに指定・公表される区域。浸水の深さなどとあわせて示され、ハザードマップの基礎資料となる。",
      "hint": "ひっかけ　浸水想定区域は実況の情報ではなく、あらかじめ想定した降雨に基づく区域。指定された区域外でも浸水が起こりうる点に注意する。"
    },
    {
      "front": "ハザードマップ",
      "back": "自然災害による被害が想定される範囲や避難場所、避難経路などを地図上に示したもの。洪水・土砂災害・高潮・津波・火山など、災害の種類ごとに作成される。",
      "hint": "ひっかけ　ハザードマップは想定に基づくもので、示された範囲の外でも災害が起こりうる。想定を超える現象では被害が広がることを前提に使う必要がある。"
    },
    {
      "front": "予報業務",
      "back": "気象業務法でいう予報の業務。予報とは観測の成果に基づく現象の予想の発表を指し、その予想を発表として提供する事業を予報業務という。",
      "hint": "ひっかけ　予報業務は天気予報を出すこと全般ではない。気象業務法の予報は観測成果に基づく現象の予想の発表を指し、単なる解説や過去実況の紹介は予報業務にあたらない場合がある。"
    },
    {
      "front": "予報業務の許可",
      "back": "気象庁以外の者が予報の業務を行おうとする場合に受けなければならない、気象庁長官の許可。対象とする現象の種類や区域ごとに与えられる。",
      "hint": "ひっかけ　許可を与えるのは気象庁長官であって、国土交通大臣でも都道府県知事でもない。また許可は現象の種類や対象区域を限って与えられ、許可の範囲を超える予報はできない。"
    },
    {
      "front": "気象予報士",
      "back": "気象予報士試験に合格し、気象庁長官の登録を受けた者。予報業務の許可を受けた事業者において、現象の予想を行う役割を担う。",
      "hint": "数字　事業所ごとの気象予報士の員数は、現象の予想を行う時間が1日8時間以下で2人、8時間超16時間以下で3人、16時間超で4人以上とされる。\nひっかけ　試験に合格しただけでは気象予報士ではない。気象庁長官の登録を受ける必要がある。また気象予報士が行うのは現象の予想であって、予報の発表主体は許可を受けた事業者である。"
    },
    {
      "front": "気象庁長官",
      "back": "国土交通省の外局である気象庁の長。気象業務法において、予報業務の許可、気象予報士の登録、気象測器の検定など多くの権限を持つ主体。",
      "hint": "ひっかけ　予報業務の許可や気象測器の検定を国土交通大臣が行うとする誤りが典型。これらは気象庁長官の権限である。一方で水防法の洪水予報は気象庁長官と国土交通大臣等が共同で行う。"
    },
    {
      "front": "現象の予想",
      "back": "予報業務のうち、観測の成果や数値予報資料などをもとに将来の気象等の状態を予想する行為。許可事業者ではこれを気象予報士に行わせなければならない。",
      "hint": "ひっかけ　気象予報士に行わせなければならないのは現象の予想であって、予報の発表や解説そのものではない。ここを取り違えると配置義務の理解を誤る。"
    },
    {
      "front": "気象業務法",
      "back": "気象業務に関する基本的な制度を定めた法律。気象業務の健全な発達を図り、災害の予防や交通の安全の確保、産業の興隆など公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。",
      "hint": "ひっかけ　目的規定に含まれる語を別の語にすり替えた選択肢に注意。条文番号を暗記させるより、権限の主体と義務の内容を正確に押さえるほうが得点につながる。"
    },
    {
      "front": "都道府県知事",
      "back": "都道府県の長。防災や水災対策で重要な役割を担い、災害対策基本法や水防法、消防法などで気象業務と関わる権限や責務を持つ。",
      "hint": "ひっかけ　避難指示を出す第一義的な主体は市町村長であって都道府県知事ではない。知事の関与は市町村が機能しないときの代行などに限られる。洪水予報での知事の役割と混同しないこと。"
    },
    {
      "front": "災害対策基本法",
      "back": "災害から国民の生命・身体・財産を守るため、国・都道府県・市町村などの防災上の責務や、防災計画、災害予防・応急対策・復旧の基本を定めた法律。",
      "hint": "ひっかけ　避難情報の主体や種類を取り違えやすい。避難指示は市町村長が出すのが原則で、2021年の改正以降は避難勧告という区分は存在しない。"
    },
    {
      "front": "市町村長",
      "back": "市町村の長。災害対策基本法に基づき、住民に避難を指示する第一義的な主体であり、地域の防災の中心的役割を担う。",
      "hint": "ひっかけ　避難指示は市町村長であって都道府県知事や気象庁長官ではない。また気象や津波などの警報は気象庁が行うもので、市町村長が発するのは避難指示や消防法上の火災警報であり、別物である。"
    },
    {
      "front": "検定",
      "back": "気象測器が所定の技術上の基準に適合しているかを確かめる制度。気象業務法に基づき気象庁長官が行い、観測に用いる測器のうち定められたものは検定に合格したものでなければ使用できない。",
      "hint": "ひっかけ　検定を受けなければならないのは、観測に用いる測器のうち定められたものに限られ、すべての測器ではない。また検定を行うのは気象庁長官であって、事業者が自ら合格を宣言できるものではない。"
    },
    {
      "front": "国土交通大臣",
      "back": "国土交通省の長。気象庁は同省の外局にあたる。水防法の指定河川洪水予報を気象庁長官と共同で行うなど、気象や水災の分野で法律上の役割を持つ。",
      "hint": "ひっかけ　予報業務の許可や気象予報士の登録は気象庁長官の権限であって国土交通大臣ではない。国土交通大臣が前面に出るのは水防法の指定河川洪水予報などに限られる。"
    },
    {
      "front": "地域防災計画",
      "back": "災害対策基本法に基づき、都道府県防災会議や市町村防災会議が、その地域の実情に応じて作成する防災に関する計画。",
      "hint": "ひっかけ　地域防災計画を作成するのは防災会議であって、市町村長や知事が単独で作るものと単純化しない。国レベルの防災基本計画と地方の地域防災計画を混同しないこと。"
    },
    {
      "front": "罰則",
      "back": "気象業務法などの義務に違反した場合に科される刑事上の制裁。無許可での予報業務や、気象庁以外の者による許されない警報などが処罰の対象になり得る。",
      "hint": "ひっかけ　罰則の対象を正確に区別する。予報業務は許可制で無許可には罰則があるが、届出で足りる観測を許可制と誤解しないなど、義務の種類（許可・届出・登録）と罰則の対応を取り違えないこと。"
    },
    {
      "front": "気象測器",
      "back": "気象観測に用いる器械の総称。気圧計、温度計、湿度計、風速計、雨量計などを含み、観測に使うもののうち定められた種類は検定に合格したものでなければならない。",
      "hint": "ひっかけ　気象測器のうち検定が必要なのは定められた種類に限られる。手元のあらゆる観測器械が検定対象というわけではない。"
    },
    {
      "front": "水防法",
      "back": "洪水、雨水出水、高潮による水災を警戒し防御して被害を軽減することを目的とする法律。指定河川の洪水予報や水防警報について定める。",
      "hint": "ひっかけ　指定河川洪水予報を気象庁長官が単独で行うとする選択肢は誤り。国土交通大臣または都道府県知事と共同で行う。気象業務法の警報と水防法の洪水予報を混同しないこと。"
    },
    {
      "front": "気象予報士登録",
      "back": "気象予報士試験の合格者が、気象庁長官に申請して気象予報士名簿に登録を受ける手続。この登録を受けて初めて気象予報士となる。",
      "hint": "ひっかけ　合格の効力に期限はないが、それだけで気象予報士になるわけではない。気象庁長官の登録が必須である。登録を行うのは国土交通大臣ではなく気象庁長官。"
    },
    {
      "front": "消防法",
      "back": "火災の予防・警戒・鎮圧などを通じて国民の生命・身体・財産を火災から守る法律。気象との接点として火災気象通報の仕組みを定める。",
      "hint": "ひっかけ　火災に関する警報を発するのは市町村長であって気象庁ではない。気象庁側が行うのは火災気象通報であり、両者の役割を区別する。"
    },
    {
      "front": "海上保安庁",
      "back": "海上の安全と治安の確保を担う国の機関。気象業務との関係では、気象庁が発表した津波や高潮などの警報を航行中の船舶に周知させる役割を持つ。",
      "hint": "ひっかけ　海上保安庁は警報を発表する主体ではなく、気象庁の警報を船舶に伝達・周知する側である。警報の発表権者と伝達機関を混同しないこと。"
    },
    {
      "front": "指定公共機関",
      "back": "災害対策基本法に基づき内閣総理大臣が指定する、公共的機関や公益的事業を営む法人。日本放送協会や電気・ガス・通信・輸送などの事業者が含まれる。",
      "hint": "ひっかけ　指定を行うのは内閣総理大臣であって気象庁長官ではない。また指定公共機関が作成するのは防災業務計画で、地域防災計画（防災会議が作成）とは別である。"
    },
    {
      "front": "観測施設の届出",
      "back": "気象庁以外の者が、成果を発表するためまたは災害の防止に利用するために気象の観測を行う場合に、技術上の基準に従い、気象庁長官へ行わなければならない届出。",
      "hint": "ひっかけ　気象の観測そのものは原則自由で、成果の発表や災害防止への利用など一定の目的の場合に届出が必要になる。観測は許可制ではなく届出制である点を予報業務の許可と区別する。"
    },
    {
      "front": "警報の伝達",
      "back": "気象庁が発表した警報を関係機関に通知し、住民や関係者へ周知させる仕組み。通知を受けた機関は周知に努める義務を負う。",
      "hint": "ひっかけ　警報を発表できるのは気象庁だけで、伝達に関わる機関は発表主体ではない。伝達機関の周知に努める義務と、気象庁の発表権限を混同しないこと。"
    },
    {
      "front": "航空法",
      "back": "航空機の航行の安全などを目的とする法律。気象との接点として、航空機の運航に必要な気象情報の提供や、運航前の気象状況の確認などが関わる。",
      "hint": "ひっかけ　航空法は航空の安全を目的とする法律で、予報業務の許可や気象予報士制度そのものを定める法律ではない。気象業務法との役割の違いを意識する。"
    },
    {
      "front": "気象成果の発表",
      "back": "気象の観測によって得られた成果を公表すること。気象庁以外の者がこの目的で観測を行う場合は、技術上の基準に従い気象庁長官へ届け出る必要がある。",
      "hint": "ひっかけ　成果を発表するための観測は届出を要するが、これは許可制ではない。観測データの発表を予報業務の許可と混同しないこと。予報の発表と観測成果の発表も別の概念である。"
    },
    {
      "front": "気象証明",
      "back": "気象庁が、過去や特定時点の気象・地象・水象などの状態について、求めに応じて公的に証明すること。",
      "hint": "ひっかけ　気象証明を行うのは気象庁であって、民間の許可事業者ではない。過去の気象状態を公的に示す証明と、将来を予想する予報とは全く別の業務である。"
    },
    {
      "front": "鑑定",
      "back": "気象庁が、気象・地象・水象などについて専門的な立場から判断や評価を示すこと。証明が事実の確認であるのに対し、鑑定は専門的な判断を伴う。",
      "hint": "ひっかけ　鑑定を行うのは気象庁であり、民間事業者が公的な気象鑑定を行うわけではない。事実の確認である証明と、専門的判断である鑑定を混同しないこと。"
    },
    {
      "front": "目的外使用",
      "back": "気象業務に関わる許可や施設、情報などを、本来認められた目的や範囲を超えて用いること。法令はこうした使用を制限している。",
      "hint": "ひっかけ　予報業務の許可は包括的な自由を与えるものではなく、許可された現象・区域の範囲に限られる。範囲外の予報や施設の目的外の運用は認められない。"
    },
    {
      "front": "業務改善命令",
      "back": "気象庁長官が、予報業務の許可を受けた者に対し、その業務の方法などの改善に必要な措置を命じる監督上の処分。",
      "hint": "ひっかけ　業務改善命令を発するのは気象庁長官であって国土交通大臣ではない。命令と、より重い許可取消しとを段階として区別しておく。"
    },
    {
      "front": "許可の取消し",
      "back": "気象庁長官が、予報業務の許可を受けた者に対し、法令違反などを理由にその許可を取り消す処分。業務の停止命令とあわせて監督手段となる。",
      "hint": "ひっかけ　許可の取消しを行うのは気象庁長官である。取消しは違反等がある場合の処分であり、いったん受けた許可が無条件に永続するわけではない。"
    },
    {
      "front": "世界気象機関",
      "back": "気象や水文などの分野で国際協力を進める国際連合の専門機関。略称はWMO。観測データの国際的な交換や、観測・通報方法の標準化を担う。",
      "hint": "数字　世界気象機関は1950年に設立された国際連合の専門機関で、本部はスイスのジュネーブに置かれている。\nひっかけ　WMOは各国のデータ交換や標準化を担う国際機関であって、日本国内の予報業務を許可したり警報を発表したりする機関ではない。国内の権限主体は気象庁である。"
    },
    {
      "front": "地上天気図",
      "back": "地上の気圧、前線、高低気圧の位置、風、天気などを海面更正した気圧で表した天気図。実況図はASAS、予想図はFSAS24などの識別記号で配信され、実技試験の出発点となる図である。",
      "hint": "ひっかけ　地上天気図の気圧は海面更正値であり観測地点の現地気圧ではない。等圧線の間隔が狭いほど風が強いが、風は等圧線に平行ではなく低圧側へやや吹き込む点に注意する。"
    },
    {
      "front": "実況",
      "back": "予想ではなく、その時刻に実際に観測・解析された大気の状態。地上天気図や高層天気図のうち観測値に基づいて描かれた解析図、衛星画像、アメダスなどが実況資料にあたる。",
      "hint": "ひっかけ　実況図であっても、観測点のない海上などは解析（人の判断による内挿）が含まれる。実況と予想を取り違えると設問全体の時制がずれるため、図の初期時刻と予想時刻を最初に確認する。"
    },
    {
      "front": "解析図",
      "back": "観測データをもとに、その時刻の大気の状態を等値線などで表した図。地上解析図、500hPa高度・渦度解析図、850hPa気温・風の解析図などがあり、予想図に対して実況を示す。",
      "hint": "ひっかけ　解析図は観測の空白域では客観解析による推定が入るため、細部を過度に断定しない。予想図と混同すると時制がずれる点も解析図全般に共通する注意である。"
    },
    {
      "front": "解析",
      "back": "観測データや天気図から、前線・トラフ・強風軸・低気圧中心などの位置や構造を判断して決める作業。客観的な数値と主観的な読み取りの両方を含む。",
      "hint": "ひっかけ　解析は根拠とセットで答える。位置だけ書いて根拠を欠くと減点される。複数資料が食い違うときは、どの資料を重視したかを明記して一貫させる。"
    },
    {
      "front": "時系列図",
      "back": "ある地点の気温、気圧、風、降水などの要素を時間軸に沿って並べた図。前線や低気圧の通過に伴う要素の急変を、時刻を追って読み取るために使う。",
      "hint": "ひっかけ　単一要素だけで通過時刻を決めない。気温、風向、気圧、天気の変化が重なる時刻を根拠にする。気圧の谷の底の時刻と前線通過時刻は必ずしも一致しない。"
    },
    {
      "front": "雲域",
      "back": "衛星画像や天気図上で、まとまった雲に覆われた領域。可視画像では雲の厚さや広がり、赤外画像では雲頂高度、水蒸気画像では上・中層の水蒸気分布から雲域の性質を読む。",
      "hint": "ひっかけ　可視画像は昼間しか使えず、雲の高さは分からない。赤外画像は雲頂温度から高さを推定するが薄い上層雲を捉えにくい。画像の種類ごとに読める情報が異なる点に注意する。"
    },
    {
      "front": "予想時刻",
      "back": "予想図が対象とする時刻。初期時刻から何時間後の大気の状態を予想したものかを示し、FT（初期時刻からの経過時間）やVALID（対象時刻）として図に記される。",
      "hint": "ひっかけ　初期時刻と予想時刻を混同すると読み取り全体がずれる。図に複数の時刻表記があるときは、FTと対象時刻の関係を確認し、設問が問う時刻の図を選ぶ。"
    },
    {
      "front": "降水域",
      "back": "雨や雪などの降水が予想または観測される領域。予想図では降水量分布として、実況ではレーダーやアメダスで示される。上昇流域と湿潤域が重なるところに現れる。",
      "hint": "数字　700hPaの湿数が3度以下だと湿潤域とみなすことが多い。\nひっかけ　上昇流だけ、あるいは湿りだけでは降水を説明しきれない。上昇流域と湿潤域の重なりが要る。強い降水には下層の暖湿気の流入と対流不安定も関わる。"
    },
    {
      "front": "強風軸",
      "back": "風速が周囲より大きい領域の中心を連ねた線。上層では500hPaや300hPaのジェット気流の軸を指し、等高度線が混み合って風速が最大となる帯に沿う。",
      "hint": "ひっかけ　強風軸は等高度線の値ではなく間隔（風速）で決める。等高度線が最も混む帯が軸である。強風軸の直下ではなく、その寒気側・暖気側のシアーが渦度に効く点に注意する。"
    },
    {
      "front": "等値線",
      "back": "同じ値の点を結んだ線の総称。等圧線、等高度線、等温線、等相当温位線などがあり、線の混み具合で場の傾度の強さを、走向で場の構造を表す。",
      "hint": "ひっかけ　同じ「混み合い」でも、等圧線なら風速、等温線なら前線、等相当温位線なら暖湿気の境と、線の種類で意味が変わる。何の等値線かを取り違えない。"
    },
    {
      "front": "鉛直断面図",
      "back": "ある鉛直面に沿って、気温、相当温位、風、湿数などの分布を高さ方向に表した図。低気圧や前線の立体構造、対流不安定の層、前線面の傾きを見るために使う。",
      "hint": "ひっかけ　対流不安定は相当温位が高度とともに減少する層で判定する。気温そのものの逆転（安定）と取り違えない。前線面は水平ではなく寒気側へ傾いて立つ点に注意する。"
    },
    {
      "front": "風向風速",
      "back": "風の吹いてくる方向と速さ。天気図では矢羽根で表し、羽根の向きが風向、羽根の数と長さが風速を示す。各高度の風の場から収束・発散やシアーを読む。",
      "hint": "ひっかけ　風向は「吹いてくる方向」で、南西風は南西から北東へ向かう風を指す。矢羽根の長羽根と短羽根、旗の風速値を読み間違えない。"
    },
    {
      "front": "等相当温位線",
      "back": "相当温位が等しい点を結んだ線。相当温位は空気の温度と水蒸気量を合わせた指標で、850hPaの等相当温位線図は前線帯の位置や暖湿気の分布を読む定番資料である。",
      "hint": "数字　日本付近では850hPaで相当温位345K以上を暖湿気の目安とし、梅雨期の豪雨では355Kを超える流入が問題になることが多い。\nひっかけ　相当温位が高い＝気温が高い、ではない。気温が低くても水蒸気が多ければ相当温位は高くなる。前線は等温線ではなく等相当温位線の集中帯で解析するのが実技の基本である。"
    },
    {
      "front": "バルジ",
      "back": "衛星画像で、低気圧に伴う雲域の北縁が高気圧性の曲率をもって寒気側へ盛り上がった形。低気圧の発達に伴い上層の暖気移流と発散が強まって現れる、発達を示すサインである。",
      "hint": "ひっかけ　バルジは雲域の北縁が寒気側へふくらむ高気圧性の曲率で見分ける。単なる雲域の広がりや低気圧性の巻き込みと混同しない。バルジは発達の兆候であって最盛期の飽和を示すわけではない。"
    },
    {
      "front": "高層天気図",
      "back": "上空の等圧面における高度、気温、風、湿数などを表した天気図。850hPa、700hPa、500hPa、300hPaなどの面ごとに描かれ、地上天気図と重ねて大気の立体構造を把握する。",
      "hint": "ひっかけ　各面で読むべき要素が異なる。850hPaは気温と暖湿気、700hPaは湿数と鉛直流、500hPaはトラフと渦度、と役割を取り違えない。面の値（高度）と間隔（風速）も区別する。"
    },
    {
      "front": "湿潤域",
      "back": "大気が湿っている領域。700hPaの湿数（気温と露点温度の差）が小さい領域として予想図に描かれ、上昇流域と重なると降水域になる。水蒸気画像では明域に対応する。",
      "hint": "数字　700hPaの湿数が3度以下でおおむね湿潤域とみなす。\nひっかけ　湿潤域だけでは降水を保証しない。上昇流が伴って初めて降水になる。湿数は小さいほど湿っている（飽和に近い）ことを表し、値の大小と湿りの向きが直感と逆になりやすい。"
    },
    {
      "front": "乾燥域",
      "back": "大気が乾いている領域。700hPaの湿数が大きい領域として描かれ、水蒸気画像では暗域に対応する。上層から乾いた空気が沈降している場所で、低気圧の後面に現れる。",
      "hint": "ひっかけ　水蒸気画像の暗域は上・中層の乾燥を示すもので、下層まで乾いているとは限らない。乾燥域は湿数が大きい領域で、湿数の値の向きを湿潤域と取り違えない。"
    },
    {
      "front": "ドライスロット",
      "back": "発達する低気圧の中心付近へ、後面から食い込む乾いた空気の帯。水蒸気画像の暗域に対応し、上層の乾燥した沈降流を表す。低気圧の発達・最盛期を示す構造である。",
      "hint": "ひっかけ　ドライスロットは上層の乾燥した沈降流であり、地上まで乾いているとは限らない。雲がないことと乾燥していることを、可視画像だけで判断しない。水蒸気画像の暗域で読むのが基本である。"
    },
    {
      "front": "予想天気図",
      "back": "数値予報をもとに、将来のある時刻の大気の状態を予想して描いた天気図。地上予想図や各等圧面の予想図があり、実況・解析図と対にして今後の変化を論じる。",
      "hint": "ひっかけ　予想天気図は実況ではなく予想である。実況と混同すると時制がずれる。予想時刻（FT）を確認し、設問が問う時刻の図を選ぶ。予想には不確実性がある点も踏まえる。"
    },
    {
      "front": "トラフの走向",
      "back": "気圧の谷（トラフ）の軸が向いている方向。500hPaの等高度線が低圧側へ湾曲した谷の軸の傾きを指し、南北にのびるか北東から南西に傾くかで低気圧の発達傾向が変わる。",
      "hint": "ひっかけ　トラフの軸は等高度線の値ではなく、谷の最も湾曲した点を結んで引く。走向を読み違えると発達の判断がずれる。トラフの真上ではなく前面（東側）で上昇流が強い点にも注意する。"
    },
    {
      "front": "湿舌",
      "back": "下層で暖かく湿った空気が舌状に張り出した領域。850hPaの相当温位図で値の高い部分が舌の形にのびて現れ、大雨の原因となる暖湿気の流入を表す。",
      "hint": "数字　850hPaで相当温位345K以上の暖湿気の張り出しを湿舌の目安とすることが多い。\nひっかけ　湿舌は相当温位や湿りの高い領域が舌状にのびる形で読む。気温だけの高い領域と混同しない。湿舌の流入方向は多くが南西だが、場によって異なるため風の場で確かめる。"
    },
    {
      "front": "にんじん雲",
      "back": "積乱雲が線状に並び、風上側の先端が細くにんじんのような形になった雲域。上層の風で雲頂の巻雲が風下側へ流されて広がるため、風上側がとがる。とがった先端付近で発達した積乱雲が突風・大雨・雷を伴う。",
      "hint": "ひっかけ　にんじん雲で最も発達し危険なのは、風上側の細くとがった先端であって、風下へ広がった部分ではない。線状の雲すべてがにんじん雲ではなく、先端が細くすぼまる形で見分ける。"
    },
    {
      "front": "状態曲線図",
      "back": "エマグラムなどの断熱図に、高層観測の気温と露点温度を高度方向にプロットした曲線。気層の安定・不安定、雲のできる高度、対流の可能性を読み取るために使う。",
      "hint": "ひっかけ　気温の曲線だけでなく露点との差（湿数）を必ずあわせて読む。気温減率を乾燥断熱・湿潤断熱のどちらと比べるかで安定・不安定の判定が変わる点に注意する。"
    },
    {
      "front": "暖気核構造",
      "back": "低気圧や台風の中心付近が周囲より暖かくなっている構造。中心で気温が高いため上空ほど気圧の下がり方が小さく、上層で低気圧性循環が弱まるか高気圧性に転じる。台風の代表的な構造である。",
      "hint": "ひっかけ　暖気核は中心付近が暖かい構造で、温帯低気圧の寒気を伴う構造とは逆である。暖気核構造は必ずしも勢力が強いことを意味せず、構造の型を示す点に注意する。"
    },
    {
      "front": "前線解析",
      "back": "天気図や各種資料から、温暖前線・寒冷前線・停滞前線・閉塞前線の位置と種類を判断して決める作業。地上の気温・風・気圧、850hPaの等相当温位線や等温線を根拠にする。",
      "hint": "ひっかけ　前線は地上の等温線だけでなく850hPaの等相当温位線や風のシアーを含めて総合判断する。前線の位置は等相当温位線集中帯の暖気側の縁にとることが多い点にも注意する。"
    }
  ]
}
